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なにもない

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悩む私と少年のままの僕とで
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#日記

ドロップアウトの窓辺

転居先のキッチンの正面には小窓が設けられている。そこを通じて、小鳥やセミ、下校途中のこどもたちの姿を感じる。ここは以前とは違う。”忙しい車”は通らないようだ。駅を降りればすぐに、とてつもない急こう配が待ち受けている。そうここらは丘陵地帯である。そして何よりも緑が多い。もう身体はこの場所に馴染んて来たようだが、働く手立てをどうしようか。いったい何に追われ何から逃げるようにしているのだろうか。この部屋

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じゃあ一体どうすればいいのか。

絶望を抱えて生きる日々が続く。消えることはない。後ろを振り返ればいつもそこにいる。それは絶えず過ぎ行く現在という過去のことである。この目の前で流れる時間は一体なんなのだろうか。
もう一人よがりになることはやめた。住居を引っ越すことにした。おそらく生活環境が悪いのだろうと判断した。生活から改める必要があるのではないかと、強く意識するようになった。労働と余暇という2極化した生活然り、そのサイクルの中で

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漂う

漂う

世界にもっと参加していきたい。先には予定があって、今日は少し忙しくて、気づけば休日であって、語らい合って、時が過ぎた頃に思い返して微笑むように。自分から抜け出せない。抜け出して向かう先はどこであるべきなのだろうか。僕の愛はどこへ向かっていくべきなのだろうか。

存在の不確かさ

存在の不確かさ

漠然とした退屈な未来がそこにいる。立ちすくみ不安な表情を浮かべている。
見えないはずだ。しかしそこにそれは確かにいる。目の前には見えていない。しかしそれはいる。脳の片隅に。
全ては経験がつくりあげた幻想であると信じたい。時が経つにつれ世界への失望感が増してゆく。
「文学的要素で傷つけろ。触れさせろ。様々なものごとを。」
何かに際して不幸だと感じる。そうしてそこから脱しようと様々な事を試みる。いつの

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何かについて考えてみる

何かについて考えてみる

今日くらいは暗い話はやめよう。少なくとも自分自身に聴かせるような堅苦しい話は。
淡いピンク色の花びらはとどまることを知らず、あちこちを舞う。ゆっくりなようで、変化の瞬間はまとまりにまとまって過ぎ去っていく。私たちは世界を認識したいようにしか認識できない。そもそもそれが世界である。花びらなんて一枚一枚見分けることなんて当然できない。僅かな違いはすぐにでも補正しようとするから白か黒かになるのだろう。再

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軸

何かを判断し、選択する。実行することで、経験値を獲得していく。そうして様々な反省がなされる。振り返り後悔することもあれば上手く風に乗り大きく前進していくこともある。それぞれの人生とは時間のみが同質である。どこかの国の誰かであっても今そこに存在している。この事実だけは変わらないと思う。夜に輝く星も太古の光であろうが見上げるその時にはそこにあると確認できる。生そして死の瞬間のそのときまでは我々は皆同時

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