御守眠子

おもりねこです。note.初心者です。 広く浅く気紛れに趣味をしています。 猫好きです…

御守眠子

おもりねこです。note.初心者です。 広く浅く気紛れに趣味をしています。 猫好きですが、猫と暮らしては居ません。 創作小説は毎週月曜に更新できたらいいなぁ。

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  • Curse Of Halloween(現在更新中)

    「カース オブ ハロウィン」オメガバース系オリジナル小説。 人間以外に魔法や獣人等も現れるファンタジー世界。 とあるお屋敷に届いた箱をきっかけに、住人達に変化が訪れる…かもしれない。 更新頻度は月4回以上を目標に気まぐれです。

  • 眠子が見たアニメや動画とかの感想

    面白かったアニメや動画の感想を気まぐれに書き連ねる所。 動画は主にゲーム実況やTRPGなど、過去作・最新作問わず。 ネタバレを多く含むので要注意。 更新不定期。

最近の記事

Curse Of Halloween 9話②

アーヴァエの腰にある紋様を解呪するための準備が始まった。 必要な物を取ってきてほしいと頼まれ、御嬢の姉達と出会った庭へと戻って来た。 そこにはまだ草花の手入れをするフランが居た。 「あの、フランさん、ちょっと良いですか?」 マハナが声を掛けると、フランは手を止め、声がした方へ顔を向けた。 「作業中にすみません。御嬢のお姉さんに頼まれまして、サラフワーを少し頂いても大丈夫ですか?」 フランは頷き、マハナにハサミを渡した。 しかし、どの花が良品質を見極めるどころか、どうやって切り

    • Curse Of Halloween 9話①

      「あるふぁ は おめが としか、ケッコン できないの?」 「うぅん、あるふぁ は だれとでも ケッコン できるよ。」 「あるふぁ と あるふぁ でも いいの?」 「あるふぁ どうし でも べーた あいて でも ケッコン できるよ。でも……」 「でも?」 「あるふぁ に ツガイ に された あいて は みんな おめが に なっちゃうんだって__」 御嬢の姉であるアンナとナターリアが屋敷にやって来た。 二人はリスノワールことアーヴァエの治療を行うという。 姉妹という間柄でも、と

      • Curse Of Halloween 8話④

        家庭菜園、とは言ったものの、お屋敷と同じ敷地はありそうな、そこそこの広さを有していた。 屋敷と畑以外にも、まだまだ敷地は余っていた。 その畑にはオーバーオールを着た男が黙々と作業をしていた。 「フラン、お疲れ様です。今お時間よろしいですか?」 フランと呼ばれた男はコチラに振り向き立ち上がる。 近付くとウルフェルより大柄である事がよくわかった。 「大丈夫、だ。」 ゆっくりと発せられる低い声は、どこか安心感を覚える。 見上げているとフランと目が合った。 「こちらはマハナさん。先日

        • Curse Of Halloween 8話③

          目を覚ますと、見慣れない天井が広がっていた。 ぼんやりしたまま、ゆっくりと身体を起こした。 窓の外は明るく、小鳥が歌っている。 サイドテーブルには着替えが置かれていた。 今着用している服は男性用の下着とYシャツ。 着替えを手に取ると女性用で統一されていた。 えぇと、確か昨晩…… すると扉からノックの音が響いてきた。 「ウルフェルです。起きていますか?入りますよ。」 返事を躊躇っていると、カチャッと音を立て扉が開かれた。 「おや、まだお休み中でしたか。」 咄嗟に布団の中に潜って

        Curse Of Halloween 9話②

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        • Curse Of Halloween(現在更新中)
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          Curse Of Halloween 8話②

          「師匠!ただいま上がりました!」 「棚にタオルと着替えを用意しています。それをご利用ください。」 わかりました!と元気な声がドア越しに響いて来る。 「し、師匠!こ、この下着は……これも修行ということですか!?」 「取り急ぎ用意したものです。申し訳ありませんが、一晩だけそちらで我慢してください。ちゃんと未使用の物です。」 「わ、わかりました!これくらい大丈夫です!」 それから暫くしてマハナは脱衣所の扉を開けた。 「お待たせしました、師匠。あの、これで問題ないですか?」 ぶかぶか

          Curse Of Halloween 8話②

          Curse Of Halloween 8話①

          「べーた だったら、おとこのこ と おんなのこ で『ケッコン』するんだよね?」 「そうだね。ケッコンして、もっと なかよし になれば、こども が やってくるんだって。」 「『ウンメイノツガイ』だったら、おとこのこ にも、おんなのこ にも、こども が やってくる んだよね?」 「そうだね。べーた なら おんなのひと、ツガイ なら おめがのひと の おなか に、あかちゃん が やってくるんだって__」 治療を終えたリスノワールの瞼は重く閉ざされたままだった。 その間にリスノワー

          Curse Of Halloween 8話①

          Curse Of Halloween 7話④

          ベッド上で静かに眠ったまま目を覚まさないリスノワール。 その横には不安そうな表情を浮かべるマハナが座っていた。 ムーナから治療が終えた知らせを受け、応接室から3人はリスノワールの部屋へ来ていた。 「子猫ちゃんの処置はなんとか完了したけど、あとは本人次第だね。目を覚ましたとしても別の後遺症が現れている可能性もある。現状できる限りのことはしたけど、それは覚悟しておいてほしい。」 ベッドから少し離れた窓際の椅子で夜風に当たりながらぐったりと力無く座るヴァンが告げた。 「お疲れさん。

          Curse Of Halloween 7話④

          Curse Of Halloween 7話③

          目を覚ますと誰もいなかった。 昨日の一部の記憶も無くて、怖くなって外へ飛び出した。 屋敷を出て、森を抜け、青い絨毯の上空へ…… そこまでは覚えている。 それから気が付くと、全く知らない場所にいた。 この独特な鼻を衝く臭い……どこかで嗅いだような……? 視界はぼやけたまま焦点も合わないが、自分の手が黒いことは分かった。 「フヒッ、どうやらお目覚めのご様子ですな~?」 誰かが話す声が聞こえる。 「この目は見覚えがありますぞ~?姿形は違えど、昨日の猫人族に違いありませんな~」 独特

          Curse Of Halloween 7話③

          Curse Of Halloween 7話②

          「思い出した。ダイクロイックアイだ。」 御嬢の回答にマハナは驚きのあまり、咄嗟に言葉が出なかった。 「ダイ、クロ……?あの、鏡はありますか?」 御嬢が壁掛けの鏡を指差すと、マハナは駆け寄り確認した。 左右それぞれの虹彩は、外側が黄色で内側が青色だった。 「……そっか……こうなってたんですね……ありがとうございます。ようやっとわかりました。」 マハナは落ち着いて納得した様子だった。 「何かあったのか?」 「はい……色んな仕打ちを受けましたが、目だけは慎重に守られていました。希少

          Curse Of Halloween 7話②

          Curse Of Halloween 7話①

          「あるふぁ と おめが には、『ウンメイノツガイ』が いるんだよね?」 「どこに いるかは わからない けど、どこかに いるんだって。」 「じゃあ、べーた にも『ウンメイノツガイ』は いるの?」 「べーた どうし の、おとこのこ と おんなのこ で『ケッコン』するみたい だけど、それが『ウンメーノツガイ』ってこと かもしれないね―――」 「フリークショーの話は一旦置いといて、だ。あんたらの話を聞かせてくれるか?」 御嬢は食卓のいつもの席に座る。 「御嬢、こちらはマハナ。我々

          Curse Of Halloween 7話①

          Curse Of Halloween 6話④

          御嬢は大きくため息を吐いた。 「ショーも仮面も、センスが無さ過ぎて不愉快だな。」 ウルフェルが檻の中に散らした火花が集まり大きな炎が上がると、中からガスマスクを着けた御嬢が姿を現した。 と同時に男の顔から仮面を剥がれ落ちた。 「ほら、サービスだ。」 振り向いた男の口内に煙管の残滓を落とすと、男は苦痛の悲鳴を上げながらのたうち回った。 白い猫人は理解が追い付かず、目を丸くしていた。 「これでもそこそこ名のある魔女なんでな。」 ウルフェルの前の柵を撫でるとみるみるうちに融けてゆき

          Curse Of Halloween 6話④

          Curse Of Halloween 6話③

          不審な老紳士から手渡された招待状は、町外れにある廃サーカスで開催されるショーの物だった。 「ここのようですね。微かにではありますが、不潔な臭いに混じってリスノワールの臭いもします。」 「吐き気がする。さっさと用を済ませてさっさと帰るぞ。」 入り口にいる仮面を付けた細身の受付係に招待状を見せる。 「ようこそ、こんばんは。ご招待の方ですね。失礼ですが、ご身分を明かして頂いてもよろしいですか?」 御嬢は舌打ちしつつも指示に従い、全身に炎を纏ったかと思うと、少女の姿から一変し、いつも

          Curse Of Halloween 6話③

          Curse Of Halloween 6話②

          町に向かって走った。 走り続けているうちに、走ることに不向きな人型からいつの間にか猫の姿になっていた。 失くした記憶の手掛かりを求めてひたすら走った。 森を抜けて丘の上に出ると、青い絨毯が眩しく広がり、昨日より町が遠くに見えた。 立ち止まって息を整えていると足元の影が大きくなり、青の欠片が舞い上がると同時に強い衝撃を受け、身動きが取れなくなる。 瞬く間に青も丘も森も影も離れて、小さくなっていった。 体中に痛みが走る。 突然視界に入った高い空からの初めての景色は微塵も楽しめるは

          Curse Of Halloween 6話②

          Curse Of Halloween 6話①

          「おめが はね、どれだけ がんばっても、あるふぁ には かてない んだって。」 「おべんきょうも?かけっこも?」 「おべんきょうも、かけっこも、おうたも、おかしあつめも、ぜーんぶ。」 「えー……じゃあ、あるふぁ は おめが のこと―――」 目が覚めると見慣れた天井だった。 枕元には白猫のぬいぐるみがあったが、1号はいないようだった。 いつものように体を起こしながら、昨日のことを思い出す。 眠りにつく前にノートに書き残した内容を改めて確認した。 が、どこか違和感がある。 記入

          Curse Of Halloween 6話①

          Curse Of Halloween 5話④

          独特な鼻を衝く臭いで目を覚ますと、そこは知らない天井だった。 たしか魔法道具屋を探して路地裏を歩いていたはず。 それがなぜか見ず知らずの薄暗い場所、それも雑に床に敷かれたマットレスに寝かされていた。 「フヒッ、どうやらお目覚めのご様子ですな~?」 カラカラと軽い声がする方へ顔を動かすと額から濡れたタオルが落ちた。 「まぁまぁ、あまり動かずじっとしてる方が良いですぞ~」 目が霞んでハッキリとは見えないが、近くにぼんやりと黒い影が見えた。 「チミは確か、今は紅の魔女殿のところに

          Curse Of Halloween 5話④

          Curse Of Halloween 5話③

          初めて町に足を踏み入れた。 沢山の店や家で多くの人が行き交い賑わっていた。 殆どは人間だが、角が生えている者や翼が生えている者、腕が4本ある者等、多種族が居た。 露店もあり目移りしてしまいそうだが、目的の御遣いを果たさなくては。 とはいえ、初めての場所では土地勘もなく、どこに何が売られているのか全く分からない。 メモを見て、辺りをキョロキョロ見渡して、少し移動してもう一度メモを見ては辺りを見るを繰り返す。 人にぶつかりそうになったり、階段で足を踏み外しそうになったり、人気の少

          Curse Of Halloween 5話③