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小海 淳
2016年6月16日 10:31
2016年6月17日 00:29
海へ向かう電車に乗っていた。アルミニウムの手すりに頬を寄せて、自分が手に入れた自由の冷たさを感じた。そのために引き換えにしたものたちを、窓の向こうにいくつも見つけた。家々の灯り。笑いあう親子。きっと作りかけの夕食の匂いが、換気扇から外へ流れている。 それは私がずっと夢見てきたはずのものだった。けれど、結局手には入らなかった。人にはそれぞれ生まれ持った手のひらがあって、私の手のひらは小さくて、小
2016年6月17日 00:46
ささやかな宴が終わり、騒がしい学生たちの一団が、中華料理店の熱気から冷たい夜道へと放り出された。彼らは会計を終えてもなお散らばりきらず、軒先に釣られた赤と橙の電球を背にして、蚊柱のようにわんわんと声を響かせている。 喧騒の中、紺色の服をまとった影がひとつ、するりと群れからこぼれ出た。「桐子ちゃん、二次会行かないの?」 遠回しにとがめるような声がした。彼女は聞かなかった振りをして、一人、路地
2016年7月22日 23:57
2016年3月10日 20:33
2016年3月20日 21:35
—————————————————————————鏡を見ていて 気がついたおまえは沈みゆく夕陽なのだ引き裂かれ、しわだらけで、やつれて燃え尽きてしまったそうしてようやく、おまえは美しいものになったおまえは金持ちで、いい家に住み、愛のことをよく知っていたそれから全てを失って、あるいは売り払い、そして忘れてしまった空っぽの部屋で、見慣れたシーツの色だけがおまえをなぐさめる夜毎くるま
2016年1月30日 19:48
2016年1月12日 19:59
2016年2月10日 19:41
2015年12月7日 20:02
昔の弾き語り録音いろいろ
数年前バンドやってた頃(解散後だったかも?)に一人で録ってたメモ録りみたいなのを発掘したので、いくつかまとめてあげてみます。英語っぽく聞こえますが、ムニャムニャ言ってるだけであまり意味はないです。ジャケ画像は一緒に見つけた謎の落書きです。疲れていたらしい。一応の仮タイトル:1. ハイホー (0:00〜)2. Cuckoo Daddy (0:45〜)3. Black Spot (1:35
haru_san@はんこイラスト
2015年12月2日 17:12
梓
2015年11月14日 15:14
冬時間
2015年11月12日 18:33
あの頃窓の外にあった快活なざわめきは、今も同じように窓の外にあって、私はここで彼らの声を聞いている。遠くの声の美しさ、近づく足音、きしむ窓、私は溜め息をついてまた筆をとる。起こらなかった事事の余韻。 あの踊りの輪は、おまえのためのものではないんだ。だけどおまえはここで、木靴を履いて踊ることだってできる。ただ、やらないだけさ。床が傷むし、音を出すと大家が嫌がるからさ。 なだらかな午睡の中で、
禅之助
2015年10月24日 19:37