Takeshi Okamoto

千葉県内で仕事をしている作業療法士です。

Takeshi Okamoto

千葉県内で仕事をしている作業療法士です。

記事一覧

自分のために料理を作る

自炊からはじまる「ケア」の話 山口祐加 星野概念 晶文社 2023/8  自分で作って食べる行為は、買ってきたものを食べるということとはまったく違った行為です。自炊が…

Takeshi Okamoto
6か月前

家事か地獄か

稲垣えみ子 マガジンハウス 2023年5月 アフロの元新聞記者 イナガキさんの家事のすすめ ひょんなことから今の生活へとシフトチェンジせざるを得なくなったときに稲垣…

Takeshi Okamoto
7か月前
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客観性の落とし穴

村上靖彦 筑摩書房(ちくまプリマー新書)2023.6 現象学的方法論で医療や介護分野を研究されている村上さんの青少年への投げ掛けです。 はじめに数値に過大な価値を見出…

Takeshi Okamoto
7か月前
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雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々

稲垣栄洋 小学館 2023/9 植物、雑草のことをいつもわかりやすく楽しく伝えてくれる稲垣さんの著作。 自身の研究室を舞台にして、稲垣教授ことライス教授と研究室の面々…

Takeshi Okamoto
7か月前

文学キョーダイ!!

奈倉有里、逢坂冬馬 文藝春秋 2023/9 奈倉家の兄弟による対談 なんとお二人はキョウダイだった。 自分たちが育った家庭や子供時代の話し、著作者となったいまの生活、…

Takeshi Okamoto
7か月前
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人、中年に到る

この世のなかにはプロの若者もいなければ、プロの老人もいない。誰もが到達したばかりのその場所において初心者であり、いうなればアマチュアなのではないか。(p19) これ…

Takeshi Okamoto
7か月前
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自分のために料理を作る

自炊からはじまる「ケア」の話

山口祐加 星野概念 晶文社 2023/8 

自分で作って食べる行為は、買ってきたものを食べるということとはまったく違った行為です。自炊ができるということは、自分の体調の移り変わりや生活の変化に合わせて、自分を労り養っていけるということです。(p13)

自炊の良さは味の善し悪しのことだけではありません。自分が手を動かして作ったことで得られるささやかな達成感、どうや

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家事か地獄か

稲垣えみ子 マガジンハウス 2023年5月

アフロの元新聞記者 イナガキさんの家事のすすめ

ひょんなことから今の生活へとシフトチェンジせざるを得なくなったときに稲垣さんが取った行動は。。。
彼女は、私たち同世代へ元気になる生き方を提案し続けています。
自分の経験で稼ぐことも凄いことです。
家事することは生活すること、生きることであり、この先老いできることが減っていくに従って家事をシンプルにして

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客観性の落とし穴

村上靖彦 筑摩書房(ちくまプリマー新書)2023.6

現象学的方法論で医療や介護分野を研究されている村上さんの青少年への投げ掛けです。

はじめに数値に過大な価値を見出していくと、社会はどうなっていくだろうか。客観性だけに価値を置いたときには、一人ひとりの経験が顧みられなくなるのではないか。(p8)

一見すると、客観性を重視する傾向と、社会の弱い立場の人に厳しくあたる傾向には、直接の関係はなさ

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雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々

稲垣栄洋 小学館 2023/9

植物、雑草のことをいつもわかりやすく楽しく伝えてくれる稲垣さんの著作。
自身の研究室を舞台にして、稲垣教授ことライス教授と研究室の面々との日々を綴ります。そこには、研究室で実際に行われている研究模様が描かれています。研究室の面々はそれぞれの個性に基づいて彼らならでは研究を進めていきます。その研究を影で支えているのが稲垣さんです。

雑草研究の分野
① 雑草防除

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文学キョーダイ!!

奈倉有里、逢坂冬馬 文藝春秋 2023/9

奈倉家の兄弟による対談
なんとお二人はキョウダイだった。
自分たちが育った家庭や子供時代の話し、著作者となったいまの生活、そしてロシアとウクライナの戦いが起こっている社会情勢の中で、ふたりの思いと仕事を通じて成していきたいことを語り合った記録です。
興味深い本も所々で紹介されていて、読みたい本がまたまた増えてしまいました。

Part1 「出世しなさい

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人、中年に到る

この世のなかにはプロの若者もいなければ、プロの老人もいない。誰もが到達したばかりのその場所において初心者であり、いうなればアマチュアなのではないか。(p19)

これからは心の半分を過去に向けながら、失われたもの、失ったものを思い出しながら生きていくことになるのだ。足の速さを競う時期は過ぎた。これからは少しずつ生き方に穏やかさを与え、しだいに無為の方へと身を向けさせるべきなのだ。(p31)

書物

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