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課程博士の生態図鑑

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博士課程でデザインという分野を解剖(研究)していく人間の生態を、1ヶ月ごとにゆるく楽しく更新していきます。デザインを研究してるのか、デザインに研究されてるのかわかりません。
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#日記

課程博士の生態図鑑 No.28 (2024年7月)

課程博士の生態図鑑 No.28 (2024年7月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、ソ・インサクによる「Sunday PM 4」という作品の一部を切り取ったもの。

今現在めちゃ体調不良なので、今月の note は少し短め。来月は博士論文の追い込みがあるので、note はたぶん更新しません。

東浩紀のオタク論がブッ刺さってしまった話東浩紀の「動物化するポストモダン」を読んだ。この本は、ポストモダンをヒントにオタク文化を読み解く内容なのだが

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課程博士の生態図鑑 No.27 (2024年6月)

課程博士の生態図鑑 No.27 (2024年6月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、クロード・モネによる「Snow Scene at Argenteuil」という作品の一部を切り取ったもの。モネが描く雪が好きなんです。

研究の進捗書きながら考える

今月から本格的に博士論文の執筆に着手している。プロットの作成は前々からやっていたのだが、そろそろ煮詰まってきたところだったので、実際に本文を書きながら考えることにした。

プロットはNotio

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課程博士の生態図鑑 No.25 & 26 (2024年4~5月)

課程博士の生態図鑑 No.25 & 26 (2024年4~5月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、ジョルジュ・ブラックによる「Still Life with Pipe」という作品の一部を切り取ったもの。分析的キュビスムかっこいいよね。

2年目の非常勤講師神田外語学院という専門学校にて、「デザイン概論」という授業を昨年から受け持っているのだが、新学期が始まり、2年目の教員活動がスタートした。ちなみにデザイン概論がどんな授業なのかは去年の7月にまとめた n

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課程博士の生態図鑑 No.24 (2024年3月)

課程博士の生態図鑑 No.24 (2024年3月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、ソ・サンイクによる「Not Trained」という作品の一部を切り取ったもの。

研究関係の話博士論文

博士論文のプロットを少しずつまとめ始めている。まずは今まで読んだ文献を Miro で整理するところから。やり方としては、Notion のデータベース機能でまとめている本や論文のデータを csv でエクスポートし、タイトル列を Miro に貼り付ける(Mi

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課程博士の生態図鑑 No.22 & 23 (2024年1~2月)

課程博士の生態図鑑 No.22 & 23 (2024年1~2月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、長谷川等伯による「松林図屏風」の一部を切り取ったもの。

今回の note では、1月と2月にあった出来事や感じたことを、順不同でちょっとずつ羅列していく。

海外の学会に論文が掲載された去年の7月に、The International Journal of Design Education という海外の学会に論文を提出していたのだが、ようやく原著論文として

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課程博士の生態図鑑 No.21 (2023年12月)

課程博士の生態図鑑 No.21 (2023年12月)

明けましておめでとうございます。

新年を迎えたということで、前回に引き続き1年の振り返り的な内容を書くことにする。

1年前に書いた振り返りを覗いてみると、このマガジンの名前を変えようか悩んでいる自分がいた。記事の中で自分は「課程博士の生態図鑑」という文字列に対して「誰がこれに惹かれるんだ」と嘆いていたが、もはや馴染みすぎて変えることを完全に忘れていた。

今改めてこの名前を眺めてみても、やっぱ

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課程博士の生態図鑑 No.20 (2023年11月)

課程博士の生態図鑑 No.20 (2023年11月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、サルバドール・ダリによる「Nature Morte Vivente」という作品の一部を切り取ったもの。

人生初の全身麻酔11月は、人生初の全身麻酔の手術を経験した。

といっても、重い病気に罹ったとか、そういうわけではない。

実は約2年ほど前から歯の矯正治療(厳密には顎変形症の治療)をしているのだが、手術はその一環である。

11月8日の朝9時に手術は行

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課程博士の生態図鑑 No.18 & 19 (2023年9~10月)

課程博士の生態図鑑 No.18 & 19 (2023年9~10月)

※ サムネイルの背景に使用しているのは、カシャーク・ラヨシュによる「Munka / Dokumentum」という作品の一部を切り取ったもの。

予測と観測のズレは大きくしておいたほうがいい9月と10月は忙しい日々が続いた一方で、中々集中しきれない日々が続いた。集中できなかった理由はよくわからない。

やったことといえば、大学関連のタスクだと、主に論文の執筆や実験の実施、給付型奨学金に応募するための

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課程博士の生態図鑑 No.17 (2023年8月)

課程博士の生態図鑑 No.17 (2023年8月)


美のOSについて考える会プロジェクトの概要

今月から、3つ下(修士1年生)の後輩と2人で、勉強会のプロジェクトを開始した。プロジェクト名は「美のOSについて考える会」。

基本的にこの勉強会では、選定した本を各々1ヶ月かけて読み、その後ディスカッションを行うことになっている。僕と後輩のターンを交互に繰り返し、ターンが回ってきた人がその月に読む本を決める。また、ディスカッション内容は音声録画し、

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課程博士の生態図鑑 No.16 (2023年7月)

課程博士の生態図鑑 No.16 (2023年7月)


神田外語学院での経験4月から神田外語学院にて、非常勤講師として働かせていただいていたのだが、6月中旬に自分が担当する授業が終了した。通常、1時間半の授業を15週間かけてじっくり行うのだが、僕が担当する「デザイン概論」は3時間の授業を8週間で行う短期集中型だった(最後の授業だけ1時間半)ので、なかなかハードだった。受講してくれた学生たちにとってもキツかったと思う。

今回の記事では、僕が神田外語学

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課程博士の生態図鑑 No.15 (2023年6月)

課程博士の生態図鑑 No.15 (2023年6月)

6月は、主に神田外語学院での非常勤講師として受け持つ授業が終了し、そのあとは国際学会に出すための論文をひたすら書いていた。現在は指導教官の先生らにチェックしてもらっている最中である。

神田外語学院での取り組みは今回の note で触れる予定だったが、何らかの形(学会発表など)でまとめようと決め、今はデータの分析や解釈方法を模索しているので、来月以降に note で触れようと思う。国際学会関連の研

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課程博士の生態図鑑 No.14 (2023年5月)

課程博士の生態図鑑 No.14 (2023年5月)

※ サムネイルはジェームズ・マクニール・ホイッスラーによる「Variations in Flesh Colour and Green - The Balcony」という作品。

5月は非常勤講師の仕事がかなり忙しく、あまり研究に時間が割けない日が続いてしまった。しかし、自分が今まで学んでいたことを、生徒という若い存在に教えるというのはなんとも不思議な気分だ。ちょっと前まで自分が生徒側だった(今も生

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課程博士の生態図鑑 No.13 (2023年4月)

課程博士の生態図鑑 No.13 (2023年4月)

※ サムネイルは Seok Cheol Ji による「Time, Memory and Existence」という作品。

今回はかなり文章が多い上に、発散的でまとまりがないので、読みにくいかもしれない。

暇の中で退屈しないために前回の記事でがっつり触れているが、3/28~4/2まで国際学会でポルトガルに行っていた。日本からヨーロッパはただでさえ遠いのに、ポルトガルはその中でもかなり西にある。つ

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課程博士の生態図鑑 No.11 & 12 (2023年2~3月)

課程博士の生態図鑑 No.11 & 12 (2023年2~3月)

2月はかなり忙しかったのもあり、今回はいつもと違って2ヶ月分まとめて日記にまとめることにする。(本当は書くのサボってただけ)

人類学者が語るバーチャル空間

英語のリスニング勉強を楽しくやるために、自分が興味あるトピックを扱っていて、且つトランスクリプトが用意されているポッドキャストを探していたところ、ちょうどいい番組が見つかった。

Google のデザイナーである Liam Spradlin

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