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資本主義はどのように生まれたのか? 「競争社会」誕生の歴史

#経済格差#気候変動 を引き起こすなど、地球を犠牲にして成長してきた #資本主義 。この資本主義の #グレートリセット#ダボス会議  の2021年のテーマになっています。

はたして資本主義という仕組みをつづけた方が良いのか

そもそも資本主義とはなにか

資本主義誕生からの歴史を見直して考えてみましょう。

商品経済が栄え始め、#産業革命 によって一気に開花する自由放任経済とは、元々どのようなものなのか? 

というところから

過剰な利潤追求は #経済格差#気候変動 などをひきおこし #地球環境 そのものを破壊するところまでいくのではないか。

と危機意識を抱くに至るまでにどのような問題が生じて変化してきたのか。

振り返りたい人向けにおすすめの本があります。

問題は「行き過ぎた資本主義」ではなく、資本主義システムそのものだ――。

そのように言われるまでの #資本主義の歴史 を振り返りたいと思います。

復習しておきたい資本主義のなりたち

高校生の頃に、授業にでて世界史を学ばなかった人もこれらの動画を見れば世界の経済思想の流れはつかめます。

#資本主義 が栄える前、世界は日本もヨーロッパも「 #封建制 」でした。「主君が家臣に土地を与え、そこに農民を縛りつけるシステム」です。

重商主義が始まる少し前の12世紀頃から、イギリスは十字軍の遠征でアジアとの交流が生まれ、貨幣経済と貿易が盛んになり始めます。

#重商主義 とは、#絶対王政期 に採られた経済政策で初期は鉱山開発や植民地の獲得で直接金銀を獲りに行く #重金主義 で、その後出てきたのが #貿易差額主義 です。

貿易差額主義は国王が、特定の商人団にだけに貿易の特別許可を与え、彼らから収益を納めてもらうシステムです。この王がえこひいきした商人団を特許会社といい、その代表格があの有名な東インド会社です。

その後、15~16世紀になると、貿易は本格化。当時のイギリスにとっていちばんの売れ筋商品は、毛織物でした。そこで何が起こったかというと地主が農民から強引に農地を没収し、そこを柵で囲い込んで中で羊を飼い始めたわけです。この #囲い込み 運動こそが、資本家と労働者を誕生させるきっかけとなりました。つまり、土地を追われた農民たちは、労働者に転化し、その労働者たちは毛織物工場での「 #工場制手工場 」( #マニュファクチュア )に吸収されていきます。

17世紀にあった二度の #市民革命#清教徒革命#名誉革命 )で #絶対王政 が打倒され王と周辺勢力は没落し、いよいよ資本家は自分たちの時代をつかみます。

その後、飽くなき探求心で機械は、#産業革命 で生産技術の向上が飛躍的に進み、イギリスは新興の資本家階級を中心とする資本主義社会へと移行していきます。

産業資本家たちは「 #結果の平等 」ではなく「 #機会の平等 」からくる「 #自由放任経済 」を求めました。

復習しておきたい学校で学ぶ経済思想

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ここからは経済思想家たちが唱えてきた経済思想の流れをざっくりとおさらいしておきましょう。

#古典経済学 は「 #アダム・スミス 」によって始まりました。アダム・スミスは経済学の父とも呼ばれています。彼が書いた「 #国富論 」はあの有名な「 #見えざる手 」という言葉が記載されている本です。

人々は「利己的に」「自分勝手に」生産と消費をしているけれど、最適な価格に「見えざる手」によって調整されるのだと説きました。

#古典派経済学 は「個人」や「個企業」など小さな単位の行動に注目した学問でした。とりわけ市場に任せておけば価格は自動で調整されるという考えのため、極端に言えば「 #自由放任 」にしておけば良いという考え方です。政府が介入すべきは 外交 警察 軍事 だけであると #小さな政府でした。

古典経済学を語る上で、もう一人外せない人物は「 #リカード 」です。彼の「 #比較優位 」の考え方は、現在もビジネス書で引用されるほどの基礎的な考え方です。自由貿易の利点を具体的に明らかにすることによって、1830年代以降のイギリスの自由貿易政策を実現させました。

自由放任でよいとする古典派経済学のなかで、マルクスは、市場に任せておいては格差が広がり、やがて社会が崩壊すると説きました。

労働者が生み出した剰余価値は資本家のみに蓄積していき、労働者に還元されることはありません。剰余価値を高めるために、大規模化し生産性を高め、自由競争をした先に待ち受けるのは独占です。

独占が進むと、労働者は悪い労働条件でも他に働き口がないので飲まなくてはいけません。労働者は貧しいままで、資本家はますます資本を蓄えることになります。

マルクスは「資本主義」は格差を生み社会が崩壊すると説きましたが、一方で、ケインズは「資本主義」においても、政府が積極的に経済に介入することで持続可能であると説きました。

不況時には経済は #有効需要 を生み出すために政府は積極的に財政に介入すべきだとする #大きな政府 論です。

つまり国は、不景気の時は積極的に借金をして、公共事業に支出し、雇用を生み出したほうがよく、雇用が生まれれば、国民の給与が上がりますから、税収入が増えます。その増えた税収入で借金を返せばいいと考えました。

ケインズ的な #マクロ経済学 では「大きな政府」が積極的に借金をして、公共支出を増やし、市場に介入することによって経済を刺激します。

ケインズのやり方に対して異議を唱え続ける立場の人がいました。

代表的な人物で、最も大きな影響を与えた人物の一人として「  #フリードリヒ・ハイエク 」が存在します。彼の著書「 #隷属への道 」は、「 #社会主義 」を批判し、「 #自由主義 」の利点を述べる名著です。

自由主義の考え方は、20世紀のアメリカの政策に大きな影響を与えることになるのですが、そのきっかけを作った人物が「 #フリードマン 」です。彼は #ノーベル経済学賞 を「  #資本主義と自由 」という著書で受賞することとなります。

これには、かなり極端な思想も含まれます。

例えば、「医師免許」ですら廃止すべきだと主張しています。日本では医師免許をもった人のみ医療行為ができますが、フリードマンはそのような制度すらやめて市場に任せればいいと言っています。

そもそも経済学は「何のための学問」か

それは「社会の資源の最適な分配」を考え「全体として豊かになる」ためにどうすれば良いか考える学問とする記事をみつけました。

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古典経済学から近代経済学まで「資源の分配」は一貫して、貫かれているテーマだとしています。

経済学は「お金持ちになるための学問」と考えがちですが、このテーマは現在まで一貫しているとのことです。

そして人新世の資本主義

人類が直面する気候危機の克服を考える #斎藤幸平 先生は著書「人新世の『資本論』」で資本主義の限界について説いています。 

資本主義の限界について語る論者はこれまでもいましたが、具体的な解決策まで説いて社会を変えることに希望をもたせてくれる本はこれまで見たことがありません。

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この本は、封建社会から資本主義社会へと社会システムそのものが変わっていったように、資本主義社会からまた新しい社会へと変わるのではないか、そのような期待と希望をもたせてくれる一冊です。

SDGsは大衆のアヘンである

1ページ目から衝撃的な書き出しではじまり引き込まれていきました。

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『人新世の「資本論」』の冒頭には、「かつてカール・マルクスが、資本主義の辛い現実が引き起こす苦悩を和らげる「宗教」を『大衆のアヘン』だと批判したことになぞらえて、「SDGsはまさに現代版『大衆のアヘン』である」ーーとの記述があります。

#トマ・ピケティ 氏の #21世紀の資本 に通じる部分があります。

#マルクス のいっていたことを #ピケティ がデータによって実証したのだ、と #池上彰 さんはいいます。

 マルクスは、150年も前にいまの状況を見透かしていたかのような内容です。

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2021/5/16追記 冒頭の書き出しなど変更
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2021/5/17追記 

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2021/5/22追記 構成変更 分離

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2021/5/24追記
タイトルを「いまさらきけない資本主義」から変更
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2021/5/26追記
タイトルを「おさらいしておきたい資本主義」から変更
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2021/5/27追記
タイトルを「復習したい世界史で習う資本主義」から変更
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2021/5/29追記
タイトルを「復習しておきたい高校世界史で教わる資本主義」から変更

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2021/5/30追記

「復習しておきたい学校で教わった資本主義」からタイトル変更、画像変更

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2021/5/31追記 構成変更

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2021/6/5追記 構成変更








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