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ベルギー・ブリュッセルでチョコ散歩①

先日、ベルギーのブリュッセルへ行ってきました。
一番のお目当ては『チョコレート』。

去年までは日本のバレンタインシーズンに、出会ったことのないチョコレートを探し求める生活をしていたので、この時期はやっぱり素敵なチョコと出会いたい!ということで、行ってきました。

今回はそこで出会ったお店とチョコレートをまとめていこうと思います!


BENOIT NIHANT(ブノワ・ニアン)

今回のブリュッセル旅行で一番行きたかったのが、このブノワ・ニアン
一昨年のバレンタインシーズンに出会ってからファンになっているショコラティエさんです。
もともとエンジニアさんで、2007年に仕事をやめてチョコレート作りを始めたという、ちょっと変わった経歴を持っている方です。

カカオにこだわりのあるショコラティエさんで、自分で生のカカオからクーベルチュールチョコレートを作られているんだとか!
しかも、複数の農園や品種などをブレンドしないという「シングルオリジン」で作られているそうです。

「ビーン・トゥ・バー」がだいぶ知られるようになり、タブレット(板チョコ)をシングルオリジンにこだわって作られているショコラティエさんは結構いると思うのですが、ボンボンショコラをたくさん作っているショコラティエさんで、カカオからチョコレートを作っているという方は、あまり見かけないような……

カカオからクーベルチュールなどのチョコレートまで加工するのがめっちゃ大変なんですよね。
私も1度、カカオ豆からチョコレートを作るキットを使ってチョコレートを作ったことがあるんですが、めっちゃ大変でした……(しかも、あの滑らかさには全然ならない)

ボンボンショコラを作られるショコラティエさんは、こだわりのチョコレートを選んで購入し加工していることが多いのです。

仕入先やブレンド具合などもあるのでしょうが、それでもあれだけ風味を変えることができるのが、ショコラティエさんの腕とカカオの魅力なんだなあと感動するばかりです。
(ちなみに有名なチョコラティエだと、ピエール・マルコリーニさんは2009年から似たように社内でカカオから管理して製造されているご様子!)

そんなこんなで「チョコレートというよりむしろカカオが好き!」みたいな私にとって、大注目のショコラティエさんなのです。


2023年9月に、GINZA SIXに日本一号店、「BENOIT NIHANT GINZA」ができたようです!いいなぁ!!
なんで私がいない間にできるの……(八つ当たり)


私が行ったのは、ブリュッセルの中心部から少しだけ離れたところにあるお店。周りはおしゃれな照明やヴィンテージ家具などが売られている、ちょっと雰囲気の良いエリアでした。

ブリュッセル中心部からは地下鉄か路面電車+徒歩でいけます。(所要時間約30分)
交差点の角のところに、そのお店はありました
板チョコとボンボンのパレードやぁ!!

お店の中は甘いカカオの香りでいっぱい!
綺麗に並べられたボンボンショコラのほかにも、タブレット、焼き菓子、量り売りのチョコレートなども並んでいます。

ボンボンは詰め合わせもあるよ!
オレンジピールにチョコがけしたオランジェットやナッツのチョコなども
亀チョコ!(ちなみにこの亀モチーフのチョコ、ここに限らずブリュッセルのチョコレート屋さんでよく見かけました)
入口にはイースターシーズンということで卵型チョコ(64ユーロ)

今回の旅では絶対にたくさんチョコを買うので、1店ずつの購入数は抑えめにしないと大変なことになるぞ……と思っていたのですが、まあ控えめにするなんて無理ですよね!
うん、無理だと思う!
だって一番食べたかったチョコだし!(開き直った)

これでも控えめにしたんです(21粒)

悩んだ末、とりあえずできる限りいろんなフレーバーのボンボンが食べたかったので、一番小さいボックスを買いました。
自分で選んで買うともう少し少なく購入することもできるのですが、やっぱりいろんなフレーバーとの偶然の出会いがしたいじゃないですか?(言い訳)

これでも控えめに…(4粒)
ツヤツヤのハートにときめく!!!

このハート型のチョコも4つだけ……
この真っ赤なハート型はピエール・マルコリーニのチョコレートでも有名ですが、あちらはフランボワーズのフレーバーが有名ですよね。

ブノワ・ニアンのハートはパッションフルーツとサンバティーとよばれるフルーティーなお茶を配合した、トロトロで甘酸っぱいキャラメルがビターなチョコレートの中に入っていました。
口の中で割ると、ビターチョコの中に液体のまま入ったキャラメルが出てきて、口の中を幸せにしてくれます……

ほんと、美味しすぎる……
ベルギーチョコレートは西ヨーロッパのチョコレートの中では、全体的に甘さが控えめ、カカオの香りがしっかりなところが多い印象なのですが、ブノワ・ニアンは中のガナッシュが少し甘め。

でもガナッシュを包むチョコレートのカカオの味と香りがしっかりしているので、バランスがいいと思います。苦い&甘いのバランスが最高です。

甘いチョコがあまり好きじゃない私も好きになれるくらいなので、しっかり甘みのあるボンボンショコラが好きな人も、私みたいに甘さをそこまで求めない人も割と美味しくいただけるのではないかなと思います。

おまけでさらにチョコをいただた!(しかも2粒を2セット)
感謝しかない!!ありがとうございます!!

産地ごとのチョコレートなど、カカオを楽しむ商品もたくさんあるので、カカオの風味が好きな人にもおすすめ!!
日本にお店もあるし、オンラインショップもあるようなので、ご興味のある方はぜひ。


Laurent Gerbaud(ローラン・ジェルボー)

続いてご紹介するのは、ローラン・ジェルボー
2009年創業ですが海外のチョコレートの賞も受賞されていて、ベルギー王室御用達のような老舗ブランドと並んで人気のショコラティエさんです。

こちらはまだ日本に実店舗はなく、バレンタインフェアなどでの出展とオンライン販売のみです。

こちらは、Mont des Arts(芸術の丘)近くにあるお店
中は木のテーブルと椅子が並び柔らかい雰囲気で、
ショコラトリーというよりカフェっぽい感じ
ここはなんとか、この7粒でこらえました
(飛行機移動でのってたデコレーションが一部粉々に……)

沢山ボンボンショコラが並んでいたのですが、今回はこの7種類のプラリネアソートを買いました。
日本で売っているものだと、こちらが内容としては近そうですが微妙に違いますね…。

プラリネというと、ナッツをカラメルがけして砕いたもののイメージだったのですが、ベルギーではボンボンショコラのことも「プラリネ」と呼ぶのだそう。
(調べてみたらベルギーチョコでよくある、型で作ったチョコにガナッシュなどのフィリングを後から入れるものを「プラリネ」ということもあるよう)

ナッツの砕いたものを「プラリネ」と呼ぶのは主にフランスで、国によって指すものが違うということを、今回の旅で知りました。
とはいえ、ベルギーもフランス語圏だったりするんですよね……

プラリネを使ったプラリネショコラ、プラリネを使わないプラリネショコラがあるということか……なるほどわからん……。
あんまり深く考えないでおきます。(有識者の方、情報ください)

ローラン・ジェルボーのチョコレートは中もそともとってもクリーミーで、口に入れると滑らかにとろけます!
そこまでカカオの香りが立ってなく、中身も甘めだったのが印象的でした。
そのかわり中のフィリングの香りがしっかり立っていて、甘さと風味を味わうプラリネという感じでした。

なんとなくフランスのショコラティエさんのチョコに傾向が近いかも。

中も外もめっちゃクリーミーやぁ!

この7粒のチョコレートの1つに「フィヤンティーヌプラリネ」というのがあります。(上の写真左)
「フィヤンティーヌ」はクレープ生地などを薄く焼き、砂糖をまぶしてさらに焼いて砕いたもの。それがナッツとも違う独特な香ばしさとサクサク感を出していて、食べていて楽しかったです。

あと、ベルギー発祥の「スペキュロス」というクッキーがあって、それが砕いて入っているプラリネもありました。その国の伝統のお菓子を使ったショコラってなんか素敵ですよね。

ちなみに日本で身近な「スペキュロス」といえば、Lotus(ロータス)のビスコフ!
これ、スペキュロスだったんですね。今回の旅で初めて知りました。

数ヶ月前に「ロータス久しぶりにみたー!」と喜んで撮った写真なので、
賞味期限切れはご容赦ください

このシナモンなどが入った独特な香りのクッキー、ときどき無性に食べたくなるんですよね。

ローラン・ジェルボーさんは偶然にも、私とスペキュロスを繋いでくれた、ショコラトリーさんにもなりました。


BS40(ビーエス・フォーティー)とJITSK(イースク)

続いてご紹介するのは、BS40さん。
ブリュッセルの中心地にあるお店なのですが、日本人オーナーさんが経営されているチョコレート屋さんです。
BS40は住所をもとにつけた店名なんだそう。

世界遺産「グランプラス」近くにお店があります

お店には、BS40のオリジナル商品と並んでイースクというアントワープ出身の若手ショコラティエさんの商品も扱われています。
どちらのお店も、バレンタインからホワイトデーのシーズンだけ日本のバレンタインフェアへの出店とオンラインショップをされています。

色彩がおしゃれで整った店内
イースクのチョコレートは小ぶりながらも繊細なデザインのプラリネが特徴
イースクのプラリネ以外にも、チョコレートスプレッドなどが売られています

店員さんとして日本人オーナーさんがお店に立たれていることもあって、日本語が通じます。
なので、チョコレートの細かい説明を聞けるのがありがたい!


せっかくなので、BS40さんとイースクさんのチョコレート、両方を買ってみました。

BS40さんのロゴがかわいい
ころんとしてて、かわいいデザイン

BS40さんで買ったのは、今年のバレンタインシーズン用に作られた「ラクトースフリー」のチョコレートボックス。
ラクトースフリーというのは、乳製品に含まれるラクトース(乳糖)が含まれていないということ。

アレルギーというわけではないですが、乳糖不耐症気味といいますか、乳脂肪と乳糖があまり得意じゃない私には助かる一品です。
板チョコならまだしも、ボンボンショコラでラクトースフリーは結構珍しい気がします。

BS40さんはもともと「プラントベース」と呼ばれる、乳製品を使わず植物由来のものだけのチョコレート作りにこだわられているようです。

シナモン風味とクローバージンを使ったプラリネをいただきましたが、どちらも甘すぎずあっさりとして優しい……!
くちどけも柔らかく、チョコレートの風味が日本人好みな感じがしました。
ドイツのチョコレートはミルキー&甘いものが多いですし、ベルギーのチョコレートはしっかりカカオの物が多いので、久しぶりにこういう味のチョコレートを食べたな……なんかとっても落ち着く……ってなりました。
心が穏やかになるチョコでした。


続いてイースクさんのほうのチョコレート。

プラリネの模様が個性的でかわいい!

イースクさんでは、エリキシールダンヴェール(ベルギー発祥の薬草系リキュール)、ジントニック、リキッドコーヒー(コーヒーショット)、カシスペッパー、オレンジサフランという、まとまりのない感じで買ってみました。
自分好みで買えるのが、ボックスじゃなくアラカルトで買ういいところですよね!!(言い訳)

中にゼリーが入ってるタイプのプラリネ!
(ゼリーを見せるために色味調整したら、画像全体の色が……)

オレンジサフランとカシスペッパーの断面はこのような感じ。
ご覧いただくとわかると思うのですが、中身がゼリーなのです!

ヨーロッパのチョコレートの中身ってだいたいガナッシュやヌガー、キャラメル、メレンゲやマジパン、あとはリキュールのイメージが強いので、甘さやコクがしっかりしたものが多いんですよね。
なのでゼリーが入ったチョコレートに出会うのは結構レアなような気がしました。
(調べてみると、ベルギーチョコにはちょいちょいゼリー入りのがあるらしいです)

また、このゼリーがとても美味しいのです!!
オレンジサフランはとってもジューシーで、最初にサフランの香りがしたと思ったらあとから怒涛のオレンジ攻撃を受ける感じ。
オレンジがオレンジピールなどの味じゃなく、オレンジジュースとか果肉をそのまま食べているようなジューシーさなんですよね。

食べる前はオランジェット(ドライオレンジにチョコがけしたお菓子)みたいなイメージをしていたので、まったく違った風味に驚かされました。
もう一つのカシスペッパーも、胡椒の香りがカシスを引き立てていてこれまた美味……!!

ゼリー系のボンボンだとガナッシュなどよりあっさりするし、中身に脂肪分が少ない分、味も風味も感じやすく食べやすいチョコになるのだなと感動しました……勉強になりました。

イースクは日本に帰ってからもバレンタインシーズンには出会えそうなので、また絶対食べたい逸品でした。


まだ行ったお店の半分も書いてないうちに、かなり字数が多くなってしまったので、ここで一旦区切ります!!
あと1,2こくらいベルギーチョコ&お菓子の記事があがると思います。
引き続きお付き合いよろしくお願いします!

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