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The Beatles 全曲解説 ③

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『The Beatles (White Album)』『Let It Be』『Abbey Road』
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The Beatles 全曲解説 Vol. 214 ~Now And Then

The Beatles 全曲解説 Vol. 214 ~Now And Then

シングル『Now And Then / Love Me Do』A面。
4人全員の共作で、リードボーカルはジョンが務めます。

21世紀初にして最後の新曲!激動の60年を生き抜いた、すべての愛と魂へ贈るレクイエム "Now And Then"最初の発表から約5ヶ月、多くのファンが首を長くして待ち焦がれていたことでしょう。
日本時間11月2日午後11時、ビートルズの21世紀最初にして最後の新曲 "No

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The Beatles 全曲解説 Vol.213 〜Real Love

The Beatles 全曲解説 Vol.213 〜Real Love

シングル『Real Love』A面。
ジョンの作品で、リードボーカルもジョンが務めます。

それぞれの道が再び交差する時…4人のロック少年たちが贈る、最後のビートルズサウンド “Real Love”ビートルズの解散以後、ジョン・ポール・ジョージ・リンゴの4人はそれぞれの道をそれぞれのカラーで歩み始めました。

ポールは妻リンダも伴って、自らのバンド「ウイングス」を結成。
自身もマイケル・ジャクソン

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The Beatles 全曲解説 Vol.212 〜You Know My Name (Look Up The Number)

The Beatles 全曲解説 Vol.212 〜You Know My Name (Look Up The Number)

シングル『Let It Be』B面。
ジョンの作品で、リードボーカルはジョンとポールの2人で務めます。

ビートルズはやっぱり楽しい!4人のユーモアセンスが結集した全力コミックソング “You Know My Name (Look Up The Number)”いよいよビートルズ全曲解説、解散前の楽曲としては最後の曲紹介に移ります!
取り上げるのは、本国イギリスでのラストシングル『Let It B

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The Beatles 全曲解説 Vol.211 〜The End / Her Majesty

The Beatles 全曲解説 Vol.211 〜The End / Her Majesty

得る愛は与える愛に等しい…ザ・ビートルズ8年分の想いが凝縮されたラストメッセージ “The End”『Abbey Road』16曲目(B面10曲目)。
ポールの作品で、リードボーカルもポールが務めます。

いよいよアルバムのフィナーレ。
タイトルの付け方からして、初めからメドレーの最後を意識して制作された曲だったようです。
それだけに、4人全員の見せ場がふんだんに用意されているのがこの曲の魅力です

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The Beatles 全曲解説 Vol.210 〜Golden Slumbers / Carry That Weight

The Beatles 全曲解説 Vol.210 〜Golden Slumbers / Carry That Weight

悠久の時を経て蘇る、刹那の安らぎを雄大に歌い上げるララバイ “Golden Slumbers”『Abbey Road』14曲目(B面8曲目)。
ポールの作品で、リードボーカルもポールが務めます。

派手なロックンロールの一連から一転、メドレーはしっとりとしたバラードでクライマックスを迎えます。

この曲はポールがたまたま見つけた、トーマス・デッカーという16世紀の作家が遺した詩の一編から取られてい

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The Beatles 全曲解説 番外編 〜『The Beatles: Get Back』感想

The Beatles 全曲解説 番外編 〜『The Beatles: Get Back』感想

2021年11月27日、ついにピーター・ジャクソン監督作品『The Beatles: Get Back』の全貌が明らかになりました!

監督による特別映像が配信されてから早1年、この日を死ぬほど心待ちにしているファンの方も多かったことでしょう。
公開されてからというもの、喜びの声や様々なコメントがネット上に飛び交っています。

全3エピソード、8時間にわたる本編。
1周視聴しただけでは全てを消化し

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The Beatles 全曲解説 Vol.209 〜Polythene Pam / She Came In Through The Bathroom Window

The Beatles 全曲解説 Vol.209 〜Polythene Pam / She Came In Through The Bathroom Window

はちゃめちゃな女性ファンをナンセンスに描く、港町風の小粋なロックンロール “Polythene Pam”『Abbey Road』12曲目(B面6曲目)。
ジョンの作品で、リードボーカルもジョンが務めます。

“Mean Mr. Mustard” と同様、『The Beatles (White Album)』のセッションでデモが録音され、そのままお蔵入りになっていた楽曲です。
デモの段階から非常にテ

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The Beatles 全曲解説 Vol.208 〜Sun King / Mean Mr. Mustard

The Beatles 全曲解説 Vol.208 〜Sun King / Mean Mr. Mustard

不可思議な単語の羅列にはビートルズらしいジョークも⁈ “Sun King”『Abbey Road』10曲目(B面4曲目)。
ジョンの作品で、リードボーカルもジョンが務めます。

“You Never Give Me Your Money” から虫の鳴き声を繋いで始まるこの曲は、この時期のジョンならではのシンプルな歌詞と言葉遊びが展開されるナンバーです。

秋の涼しい風と温かな日差しを思わせる演奏に

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The Beatles 全曲解説 Vol.207 〜You Never Give Me Your Money

The Beatles 全曲解説 Vol.207 〜You Never Give Me Your Money

『Abbey Road』9曲目(B面3曲目)。
ポールの作品で、リードボーカルもポールが務めます。

壮大な有終の組曲のトップナンバー!バンドの将来への切実な葛藤が表出した “You Never Give Me Your Money”この曲からいよいよ、アルバム『Abbey Road』の集大成といえる壮大なメドレーが始まります。
アルバムの終わりまで続くこのメドレーは「The Long One」と

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The Beatles 全曲解説 Vol.206 〜Because

The Beatles 全曲解説 Vol.206 〜Because

『Abbey Road』8曲目(B面2曲目)。
ジョンの作品で、リードボーカルはジョン・ポール・ジョージの3人で務めます。

極限までに磨き上げられたコーラスワークと演奏が、聴き手を自然へと開放する秀作 “Because”ジョージ・マーティンがエレクトリック・ハープシコードで奏でる妖しい調べ。
これまでのどのビートルズナンバーにもなかった艶やかな雰囲気のこの曲は、ジョンがヨーコ・オノと作業をする中

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The Beatles 全曲解説 Vol.205 〜Here Comes The Sun

The Beatles 全曲解説 Vol.205 〜Here Comes The Sun

『Abbey Road』7曲目(B面1曲目)。
ジョージの作品で、リードボーカルもジョージが務めます。

「もう大丈夫」と言えるその日まで…半世紀を経ても尚冷めやらぬ希望の日差し “Here Comes The Sun”アルバム『Abbey Road』のB面は、優しく柔らかいアコースティックギターの音色から始まります。
これも説明不要、 “Something” と並んでビートルズ期のジョージの最高

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The Beatles 全曲解説 Vol.204 〜I Want You (She’s So Heavy)

The Beatles 全曲解説 Vol.204 〜I Want You (She’s So Heavy)

『Abbey Road』6曲目。
ジョンの作品で、リードボーカルもジョンが務めます。

ミニマリズムとカオスの交錯!戦慄のアルペジオとノイズの海へ “I Want You (She’s So Heavy)”アルバムのセッションの最初期からレコーディングされ、完成までに約半年を要した大作です。

歌詞のあるビートルズナンバーの中では最も演奏時間の長い楽曲として知られていますが、歌われているのは

I

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The Beatles 全曲解説 Vol.203 〜Octopus’s Garden

The Beatles 全曲解説 Vol.203 〜Octopus’s Garden

『Abbey Road』5曲目。
リンゴの作品で、リードボーカルもリンゴが務めます。

黄色い潜水艦の行き着いた先は…?煌びやかな優しさ溢れる理想郷のテーマ “Octopus’s Garden” “Don’t Pass Me By” に続く、リンゴの2作目の自作曲として知られるナンバーですが、ジョージが作曲に大いに貢献しており、実質的にリンゴとジョージの共作とも言える楽曲です。

映画『Let I

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The Beatles 全曲解説 Vol.202 〜Oh! Darling

The Beatles 全曲解説 Vol.202 〜Oh! Darling

『Abbey Road』4曲目。
ポールの作品で、リードボーカルもポールが務めます。

ポール決死の叫び!新境地の歌声が心を震わす魂のロッカバラード “Oh! Darling”ポールが1950年代のロックンロール・バラードのスタイルを目指して作った楽曲で、ゲット・バック・セッションの段階から取り上げられていた曲です。

何よりも、ポールの喉を振り絞って歌い上げるパワフルなボーカルが聴き手を圧倒しま

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