Taiyo Fujitsuka【『ジャマイカを知る65章(明石書店)』共著にて2024年内刊行予定】

1992. Kumamoto→2011. Osaka→2020~Kawasaki レコ…

Taiyo Fujitsuka【『ジャマイカを知る65章(明石書店)』共著にて2024年内刊行予定】

1992. Kumamoto→2011. Osaka→2020~Kawasaki レコードプレスサービスで働くカルチャー好き /大学院で文化人類学を専攻した元・学者の卵 / 日々の楽しみとささやかな抵抗の記録 / 2021 : The Beatles 全曲解説執筆

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ローリング30 動けない花になるな

前回の更新から早1年半。 衝動に駆られて一気に書き上げた連載「The Beatles 全曲解説」。 未だに多くの方にお読みいただき、時にはご自身の投稿内でもったいないぐらいのお褒めの言葉と一緒にご紹介をいただきながら、 やっぱり書いてよかったなあ〜としみじみ感じつつnoteを眺めていました。 そんな僕の方も少しずつ生活が軌道に乗ってきて、 そろそろ読むだけではなく、書く方も再開させたいなとの思いが湧き立ち、 久しぶりのエントリーに挑戦したいと思います。 多くの方がビートル

    • My Silly (Lost) Love Song

      実は最近、ちょっとした失恋を経験した。 一緒にいる時間はたとえて言うなら、子供にとっての遠足が数万倍楽しくなったような、そんな気持ちを抱かせてくれる人だった。 俺にもまだこんな人間くさい気持ちが残ってたんだな、と思わされた。 ただ、彼女は老若男女誰からも愛される人気者だった。 そんな人にとっての一番になるのは途方もないことだなとはわかっていた。 でも、人間の気持ちが一番コントロールが効かなくなるのって、やっぱりこういう時じゃないか。しょうがないもん。 わずかな望みだけを

      • 春に世界一似つかわしくない由無し事(汚れ切った洗濯物たちへ)

        今日は4月1日。 世界中がゆる〜く疑心暗鬼になる日だ。 特に上手な嘘がつけるタイプでも無いので(というか嘘が表情に出やすい)、何か上手いことやろう!と意気込む訳でも無いのだが、微笑ましい冗談がSNSに流れるとなんとなく得した気分にもなる。 今の仕事についてからなんとなく忘れていたが、 今日は新年度の始まり、多くの人にとっては新しい生活のスタート日でもある。 オフィスのある場所はどちらかというとスーツ人口は少ない場所なのだが、 今日は妙に馴染んでいないスーツ姿の若者を、オフ

        • 「根性」と出会い直す〜『スポーツ3.0』を読んで

          先日、こんな本を読んだ。 著者はラグビー元日本代表の平尾剛。 現在は大学で教鞭を執りながら、これからの時代の新たなスポーツのあり方について研究をしている。 「何々2.0」とか「4.0」とか、OSの末尾の数字を模したようなタイトル付けやラベル貼りが昔から俺は大嫌いなのだが、この本だけは刊行時から是非読みたいと思っていた。 それには理由があった。 前から小出しにして書いて来たように、俺はスポーツを観るのもするのも好きな方だ。 中学から大学まで約10年競泳・水球に人よりは真面

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        • The Beatles 全曲解説 ③
          64本
        • The Beatles 全曲解説 ②
          48本
        • The Beatles 全曲解説 ①
          103本

        記事

          ある火事の日の情景

          一日が終わり布団に入り、日付の切り替わる頃、外から激しいサイレンと鐘の音が近づき始めた。 俺の部屋はマンションの5階の角部屋で、窓からの景色がかなり開けている。 そのため、静まり返る夜は、遠くからの音がよく伝わってくる。 サイレンの音が聞こえるのは割と日常茶飯事だ。 にしても、今日はなんか近づきすぎやしないか? かなり部屋の目と鼻の先まで近づいてきていることがわかる。 ただ、特に焦げ臭いような感じもしないし…。 Twitterの「川崎消防なう」というアカウントをチェックし

          夢枕のコルトレーン

          ジョン・コルトレーン ケニー・ドーハム ソニー・ロリンズ キャノンボール・アダレイ 最近は古き良き古典ジャズを寝落ち用BGMにしている。 これまではお気に入りのポッドキャストだったり自然音BGMを流していたが、結局消してしまった方がスッと入眠できたりすることが多かったので、試行錯誤の末にジャズに行き着いたというところ。 音量をギリギリ聞こえるか聞こえないかぐらいにまで下げて布団に潜ると、ちょうどよくサックスの音色が脳みそをくすぐってくれるような感覚になって心地がいい。

          フォロワー300人突破☺️ 数字が全てではないけども、いつも読んでくださる方々、いいねをくださる方々、いつもありがとうございます🙏✨

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          「ネコぐらしの勉強暮らし」様の記事「マグニフィセントなnoterさん、ご紹介。|3月号|前編|」にて、当アカウントをご紹介いただきました! 身に余りすぎるレコメンド、本当にありがとうございます! https://note.com/lattenecco_ff14/n/n09567bca7a3d

          「ネコぐらしの勉強暮らし」様の記事「マグニフィセントなnoterさん、ご紹介。|3月号|前編|」にて、当アカウントをご紹介いただきました! 身に余りすぎるレコメンド、本当にありがとうございます! https://note.com/lattenecco_ff14/n/n09567bca7a3d

          書き言葉と分人主義

          ここへ来て、本の執筆作業が大詰めを迎えてきて、平日だけでなく休日もほぼPCに向かいっぱなしである。 書いている本の内容は、以前「無名人インタビュー」様にインタビューを行っていただいた以下のような感じ。 共著なので書く分量自体が多いわけではない。 だが、特に予備知識の無かった分野まで自分が書くことになった章もあり、インプットとアウトプットを同時にやらなければならないのが悩ましい。 そんな脳の自転車操業に加え、割り当てられた字数が極端に少ないため、なまじたっぷり書かされるより

          ステンレス造形作家・池田桂一

          硬く冷たいステンレスで美しい温かな曲線を描き、多くの奇抜な作品を残した作家がいる。 池田桂一。 1960年8月1日、熊本は玉名のミカン農家の家に生まれる。 家業を継ぐべく農業高校に進むも、ある年にミカンが大暴落しその道を断念。 大学に進み教員免許を取得するも採用は叶わず、以後職を転々とする。 ある時期に働いた町工場でステンレスの研磨を習い、その美しさに衝撃を受け、これが彼の人生の転機となった。 ステンレスとの格闘はやがて池田のライフワークとなり、1995年に独立。 「有

          The Beatles 全曲解説 Vol. 214 ~Now And Then

          シングル『Now And Then / Love Me Do』A面。 4人全員の共作で、リードボーカルはジョンが務めます。 21世紀初にして最後の新曲!激動の60年を生き抜いた、すべての愛と魂へ贈るレクイエム "Now And Then"最初の発表から約5ヶ月、多くのファンが首を長くして待ち焦がれていたことでしょう。 日本時間11月2日午後11時、ビートルズの21世紀最初にして最後の新曲 "Now And Then" が発表となりました。 初めて聴いた直後、私は個人のイン

          マイナス1のグルーヴ

          ここではあまり書いてこなかったが、シティポップも大好きだ。 幼少から親の影響で歌謡曲はよく聴いていたが、特に80年代の井上陽水のような、都会の夜を妖しく歌うAORっぽい響きの楽曲を気に入っていた。 例えばこんな感じ(拾い物にて失礼)。 こんなスタイルに酔いながら、小学生の分際で夜の高速をドライブする大人の自分の姿を思い描いたりもした。 結局大人になった今は、車を持つどころか運転免許すら持っていない(エシカルにエコに貢献)。 地方で育ち、都会っぽいものに対する憧れは昔から

          "最後の新曲"、ついに

          6月に、「ビートルズの新曲」についての情報が発表されたとき、こんなnoteを書いた。 まずは素直に「新曲発表」というニュースに対する驚きと喜び。 そして巷に流されたあらぬ憶測に対する訂正。 ビートルズと最新技術のあゆみ、新曲への期待。 そんな形で書かせてもらった。 それから早4ヶ月。 ついに、ついに!! 日本時間10月26日午後10時、公式から新曲の発表と、「赤盤」「青盤」の最新リミックス発売のお知らせが届いた。 しかも、新曲「Now and Then」は、完成までの軌

          INFJという怪/快物

          社会人になってから5年(実質働いてるのは3年)経つが、やっぱり自分の性格のめんどくささにほとほと呆れることが多い。 <例> ・物事に芯から納得しないと取り組めない ・一度没頭すると周りが見えなくなるので、大事なことを聞き漏らしたりする ・どうでもいい雑談ができない、またはかろうじて合わせようとするとものすごく疲れるのでそもそも雑談しようとしない→協調性がないと思われる ・ビジネスチャットやメールの返信に延々頭を悩ます ・いつもは慎重なくせに、ごく稀に後先考えずすぐに行動に移

          3年半ぶりの大阪放浪記②~時には起こせよムーヴメント

          大阪には18歳から25歳まで、学部時代と大学院時代合わせて7年間暮らした。 大学でも地元出身の友人が多かったが、もう一箇所地元出身の友人が多くできた場所がある。 それが、東心斎橋の外れにある「かくれあわび」だ。 クラブというよりはミュージックバーという趣の店で、週末を中心に音楽好きのツボにハマるイベントを20年以上を開いてきた店だ。 特にオールディーズのレゲエ好き・ヒップホップ好きに長く愛され、その名が日本中に知られている名店でもある。 店内に入ると、青い光に照らされた

          3年半ぶりの大阪放浪記①~おばちゃん許してくださいね、食い逃げ絶対いたしません

          やや曇り空の早朝の梅田。 阪急百貨店のビルを見上げ、思わず「おはよう大阪!」とつぶやいた。 学生時代に7年住んだ大阪に、約3年半ぶりの「帰省」。 台風をスレスレでかわして、夜行バスに揺られてやってきた。 バスのクーラーが効きすぎていたのもあるが、 眠れなかったのはほとんど「やっと帰れる!」というワクワクが原因だった。 気分はまさに「Back In The U.S.S.R.」(飛行機ちゃうけど) 朝食を食べられるカフェで休憩した後、荷物を預けにゲストハウスへ。 お昼時の

          3年半ぶりの大阪放浪記①~おばちゃん許してくださいね、食い逃げ絶対いたしません