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大和ヌレガミ@小説家
2022年2月4日 23:47
オレはオレであってボクではない。オレはオレであって、おれでも、まして俺でもない。そんなこと誰でも言ってるよ。だけどオレもときどき、ボクになる時あるよ。ボクにならないと駄目な時がある。でも気心知れたやつの前では、オレはオレでいられる。ボクにも私にもおれにも俺にもならなくていい。だからお前もお前のままでだからあいつもあいつのままでけして強くはないけれど、またみん
2022年1月22日 20:40
テレビをつけたまま家を出る。電気をつけたまま家を出る。スマートフォンは忘れずに。近くのコンビニに雑誌を買いにいくだけ。一人は淋しい。それを認めるとき、もっと淋しい。だからにぎやかな部屋のままにしておいた。壁にポスターを貼らなくてもいい、そんなときが、いつかくるかな、 #創作大賞2022
2021年11月20日 21:03
部屋にもどれば君ひとり君はドラマの主人公街に出れば人だかり君はただのエキストラまわりの人らもエキストラあまりに人が多すぎて街に喰われそうになる泣きそうになりながらも、わくわくするそんな奇妙な感覚自分のちっぽけさとなんだかんだと生きている人たちそれが現実部屋の中でも街の中でも、本当は君が主人公それが本当の物語
2021年11月11日 00:36
ぼくはふと淋しい顔をするときがあるらしい。そんなとき、彼女はとても切なくなるらしい。だまって、ぼくの手をにぎる。すこしうつむくぼく。その手はひんやりとつめたくてそして小さかったけど、あたたかくて大きかった。だからちょっぴり強くにぎりかえした。
2021年11月10日 21:48
かくれんぼで鬼になった。空が暗くなってきた。他の子どもたちは、だまって家に帰っていった。そうとは知らずに必死に探す鬼の子。「みんなどこにいるの?」誰かをはやく見つけたい、というよりは「ぼくはここにいるよ」と誰かに気づいてほしいそんな鬼の泣き顔。
2021年11月8日 23:40
人の心に土足であがりこむなって?それじゃ、靴を脱いで、あがりこめばいい?そういう問題じゃない?んじゃあさ、ちゃんと鍵をかけといてくれよ。いつもかけ忘れてるよ、お前は。次からはピンポンを鳴らすからさ。新聞屋や宗教じゃないのを確認したらあけてよ。ちゃんと靴はそろえて脱ぐから。近々、パーティやろう。お前んちで。
2021年11月6日 23:27
君を楽しまそうと、はしゃいでいるオレが好き。君にカッコいいとこ見せようと、好きな事にうちこんでいるオレが好き。君と幸せそうにしているオレが好き。おちこんでいる君の頭をだまって撫でているオレが好き。たまらなく、どうしようもなく、自信をなくして、あきらめているだけど君に一生懸命はげまされてもう一度がんばろうとしているオレが好き。そんなオレはオレのことを好きだけど、そんな
2021年11月5日 21:55
人に褒められて「よっしゃ!」と、頑張れる人。人にけなされて「なにくそ!」と、頑張れる人。どっちが幸せなのかな?などと考えていた、仕事さぼりの午後。
2021年10月24日 04:51
同じアルバイトの人が給料の締めの日にいきなりクビになった。特別、親しかったわけじゃないけど淋しくなるな、とも思わなかったけどこれからは、あの人のモノマネをすることもなくなるんだな、と思った。 #眠れない夜に
2021年10月22日 23:56
また風邪をひいた。今日はデートの日だ。無理していくと、どうなるだろう。やさしいあの子のことだから、今日は休めと言うだろう。「具合悪いからごめん」と電話したら、どうなるだろう。やさしいあの子のことだから、少しガッカリしていてもそれを見せずに心配してくれるだろう。今日はどうしよう?あの子の心配した顔が見たいのでぼくはパジャマを脱ぎ捨てた。 #眠れない夜に
2021年10月19日 00:10
母にあげようと思って花を買った。母の日より五日後のことだった。無雑作に台所のテーブルに置いてみた。いつもありがとう、とか言って花を渡すガラじゃないからしばらくすると母が気づいて「この花はあんたが?」と聞いてきた。テレビゲームをしているぼくは母の顔も見ずに「うん、あげるわ」と無愛想に言う。母は食卓で父や兄に嬉しそうに、その花を見せていた。五百円にしてはいい買い物をした
2021年10月17日 00:25
小さい頃、逆上がりができなかった。居残りで練習させられた。できる人が練習を手伝ってくれた。ぼくが逆上がりできないと帰れないので一生懸命教えてくれた。そして逆上がりができるようになった。みんな拍手をしてくれた。だからつい、喜んだ。いや、喜んだフリをさせられたのかも。着たくない服を無理に着せられて、「カッコいいよ」と言われたときに出るたぶん、そんな笑顔。
2021年10月16日 04:36
休憩所でボーッとしていたら副主任がオレの前にすわって、煙草に火をつけた。この人は無口で苦手なんだ。そんな副主任が話しかけてきた。「いままで一生懸命働いてきて子どもがやっと大きくなってきたと思ったら子どもは全員、家をでていった。わしはなんのために働いてたんか、よくわからん。だから、君は好きなことをやりなさい」なんでそんな話を急に始めたのだろう?真面目で不器用で
2021年10月12日 00:24
#眠れない夜に 子どものころのように河原に寝そべって雲を見ることにした。だけど十五分で退屈して用事があるわけでもないのにどこか違う場所にむかった。もう大人になってしまった。