田代亮平

日本茶大好きおじさん 山梨県→東京都→八女市星野村→福岡市 印刷→3DCG→日本茶→流…

田代亮平

日本茶大好きおじさん 山梨県→東京都→八女市星野村→福岡市 印刷→3DCG→日本茶→流しのお茶屋 日本茶の販売・出張茶会等 飲食店向けのメニュー提案、トレーニング、商品開発も承ります 日本茶セミナー・ワークショップの開講ご用命ください 日本茶に関する書籍等の執筆依頼承っています

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    八女煎茶【光耀の季】50g

    【2024年新茶】 2016年登録の品種「きらり31」。旨味に優れながらも、癖のない爽やかさで、鼻抜けの良い香りがある。親品種である「さえみどり」と同等の旨みを持ちながらも軽やかなマスカットを思わせる瑞々しい香りが特徴的。 八女市街で栽培された平坦部のお茶だが、旨味と香りに非常に優れている。葉の形状を残すよに摘採、製造されているので葉の開きがゆっくりで味わいも分かりやすい。朝陽を浴びて輝くような明るい葉の色は、煎を重ねるたびに季節の移り変わりを思わせる。 夜が明けるのをじっくり待つような、安らぎを求める時に選びたいお茶。 木漏れ日の下を歩いている ぼんやりとした光が全身に落ちる 風が吹き抜けて 枝葉なり 草々を揺らしていく 蒼々と繁った視界 永く繰り返した季を 感じさせるような……… 白鷺が枝葉の向こうに佇んでいる 音を確かめるように 時折首を動かす 広く羽を伸ばして 音もなく 光の中へ白んでいった
    1,800円
    蘊-on-日本茶専門店 Japanesetea shop
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    八女伝統本玉露【深碧の紬】30g

    【2024年新茶になりました】 八女伝統本玉露と呼ばれる伝統的な農法で栽培、製造された高級茶。全国茶品評会にて玉露産地賞を獲得し続けている八女の山手にて、天然の資材で覆い掛けをし、手摘み摘採されたお茶。重厚な旨み、濃緑色と冴えのある鮮やかな色沢を持つ。星野村を中心に、高品質に仕上がったものでブレンドしている。 衝撃的な旨みは濃厚でクリアな出汁を思わせる。茶葉に氷を乗せてその溶け出した水分のみでゆっくりと抽出すると、至上の一雫が出来上がる。 一生に一度は体感するべきお茶。 永い年月をかけて 紡がれていった糸が重なる時に 立ち会えているのだと思う 短い時間の中では成し得ない 地層のような積み重ね 目に映る木々も岩も川の水も 目に意識しない空気も音も香りも 全てたった一つの情報から拡がり 今ここに在るのか 深い碧色の紬 言葉は無粋かもしれない
    2,200円
    蘊-on-日本茶専門店 Japanesetea shop
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    八女煎茶【彼此の縁】50g

    【2024年新茶になりました】 八女市星野村で栽培されたものを中心にブレンドした八女茶。 玉露産地らしく、煎茶であっても旨みのある滋味深い味わいが特徴的。 深い緑色と、新芽の上部ばかりを摘採した茶は、細かいながらもよく撚れ深く鮮やかな緑色と爽やかな香気を併せ持つ。 水出しにすればマスカット様の瑞々しい香りがあり、柔らかい甘みを楽しめる。 旨みとコク、バランスの取れた苦渋味がスタンダードながらも上品な仕上がりになっている。 生産農家、茶商、販売店、お客様、かれこれの縁を楽しめるお茶。 彼此が あったのだ ここに集うまでの間に 自らがどう至ったのかなんて もはや明確ではない 生まれ出たところも 育ち研鑽されたところも まるで所縁もないのだけれど 必然ともとれる道筋で ここに集っている 一つでも違えたら成し得なかった縁が 彼此とあったのだ
    1,500円
    蘊-on-日本茶専門店 Japanesetea shop

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強い好意

今でこそ日本茶を取り扱う事を仕事としているが、もともとはただお茶が好きなだけの人間だった。 大学でデジタル制作を学び、印刷、3DCG制作と仕事を選んできたが、お茶を…

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日本で言う【お茶】とは様々ありますが、一般的にはチャノキ(カメリアシネンシス)から作られる蒸製の煎茶が直感的だと思います。 栽培方法と製造方法により、細かく分類さ…

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水出し茶はどうなのだろうか?

水出しのお茶は最強だと思っています。 手軽で、美味しく、再現性が高いので、技術も手間もあまり必要なく期待値を裏切らない方法です。 前項で散々細かい話をした後です…

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さて、お茶を淹れる、ってどういうことなんでしょう。 日本茶大好きおじさんとしては、お茶が美味しいから大好きなのであって、淹れるのが楽しいから大好きなのであって、…

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大事な袋詰め

これまで数度に渡り、問屋の仕事をご紹介してきました。 あまり注目されることがないので見落とされがちですが、大事な大事な袋詰め。これも問屋の仕事です。問屋だけでな…

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お茶の味を決めるのに、一番重要だともいえるのが、この火入れの工程です。荒茶の段階では5%以下になっている水分含有率ですが、火入れをすることによって3%以下まで引き…

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精撰加工とは

荒茶を仕上げ茶にするために、精撰加工という工程があります。 荒茶というのは農家が茶畑で摘み取った葉を蒸して揉んで乾燥させた状態です。漢字の通り荒い状態の葉なので…

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お茶業界は大きく3つの業態に分かれます。 ①農家 ②問屋 ③小売店 かなりおおざっぱですが、以前の記事に書いております。(また詳しく書くときがあるかも) 今回は…

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星野村のお茶屋さんに就職しました。 お茶屋さんって何するんだろう、って実はわかっていませんでした。 なので入社当初は毎日どきどきしながら会社に向かい、言われるが…

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ものを作る事が好きでした。 小説を書いたり、紙面デザインをしたり、3DCGを専攻したり、写真を撮ったり、色々好きだったりします。 私、どちらかというと、どデジタルな…

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『日本茶大好きおじさん』などと名乗っていますが、そもそもなぜ日本茶だったのか。 よく訊かれるのですが、実はそんな大層なエピソードはありません。残念ながら。 実家…

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はじめまして。 日本茶大好きおじさんです。 ………と言っても、正体不明と思います。 流しで、日本茶の販売をしています。 お茶屋さんです。 言ってしまったらそれだけ…

田代亮平
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強い好意

今でこそ日本茶を取り扱う事を仕事としているが、もともとはただお茶が好きなだけの人間だった。 大学でデジタル制作を学び、印刷、3DCG制作と仕事を選んできたが、お茶をやってみたくなった。 やってみたくなった、というのは適切ではないかもしれない。 お茶に仕事として関わったらどうなるのだろうか、という実験だったのかもしれない。 お茶は買って、急須で淹れて、飲む。それだけが関わりだった。日本茶インストラクターという資格の勉強もしたりしたが、接点は飲む、というところにしかない。 お

お茶の栽培

日本で言う【お茶】とは様々ありますが、一般的にはチャノキ(カメリアシネンシス)から作られる蒸製の煎茶が直感的だと思います。 栽培方法と製造方法により、細かく分類されていきますが紅茶もウーロン茶も、抹茶も玉露もほうじ茶も全てチャノキ(カメリアシネンシス)からできています。 逆に、チャノキ(カメリアシネンシス)以外のものは厳密には【お茶】ではありません。麦茶やルイボスティー、ハーブティーなどはチャノキ以外の茶です。植物を乾燥させて湯で抽出するもの、を広義で茶と呼ぶことがあるので度

水出し茶はどうなのだろうか?

水出しのお茶は最強だと思っています。 手軽で、美味しく、再現性が高いので、技術も手間もあまり必要なく期待値を裏切らない方法です。 前項で散々細かい話をした後ですが、日常で続けられるものとはなんだろうと考えると水出しは十分検討する価値があります。 お茶を淹れる時に二の足を踏んでしまう理由ってなんだろう、とよく考えます。大体、次のような理由になると思います。 ・準備が面倒 ・淹れるのに時間がかかる ・片付けが面倒 水出しをした時の大きなメリットとして、作り置きができると言う

お茶の淹れ方をより深く考える

前回はお茶の淹れ方を説明しましたが、この項はかなりニッチなお話になると思います。お茶の淹れ方はシンプルで誰でもできるものですが、シンプルだからこそ僅かな要因で味が大きく変わってしまいます。 では何がお茶の味に影響を与えるのか、普段私が気をつけていることを列挙していきます。こんなにあるのか、とゲンナリするかもしれませんが、取り入れられそうな部分から初めていけばいいと思います。シチュエーションや環境によって、そこまで気配りができないこともありますので、私もいつでも全てに配慮して

お茶の淹れ方

お茶の淹れ方は極めて単純です。 茶葉をお湯に浸して、注ぐだけ。 手順としてシンプルだからこそ、僅かな淹れ方の差異で全く違う味・香りになってしまいます。 まずは急須を用意します。 急須でなくてもお茶は淹れられますが、急須はお茶を淹れるために作られた道具ですので、効率よく便利に考えられています。 急須も様々ありますので、選び方も大事になってきますが、長くなるのでまたの機会に。 基本的には、常滑焼か萬古焼の横手のものが使いやすいでしょう。 お茶を淹れる際に、まずどんな茶葉を使う

淹れ方・味の考え方

ようやくですね。 日本茶の淹れ方を考えていきましょう。 これまで話してきたように、日本の緑茶はさまざまな工程を踏んで家庭ないしお店までたどり着きます。その最後の部分、お茶を淹れるところでうまくいかなければもったいないですよね。 ・緑茶は蒸されて揉まれている 畑で収穫された時の茶葉は楕円形を成している一枚の葉です。これが蒸されて揉まれています。生の状態のフレッシュな香りを残し、製造不良による苦味なく仕上げられたものが良茶と考えられます。揉まれた茶葉は紡錘状に伸び、撚られた状態

荒茶製造のお話

さて、お茶を淹れる、ってどういうことなんでしょう。 日本茶大好きおじさんとしては、お茶が美味しいから大好きなのであって、淹れるのが楽しいから大好きなのであって、始まりはやはりここからなんです。これまで製造の話ばかりしてきましたが。。。 お茶を淹れるという行為は、お茶の製造をさかのぼる事だとも言えます。なので、お茶を淹れる為にはどうやってお茶が作られているかを考えなければなりません。 あれ? お茶の淹れ方は? また今度ですね。 日本の緑茶は基本的に、3~5月の新芽が伸びてき

大事な袋詰め

これまで数度に渡り、問屋の仕事をご紹介してきました。 あまり注目されることがないので見落とされがちですが、大事な大事な袋詰め。これも問屋の仕事です。問屋だけでなく小売店、専門の袋詰め業者などもありますが、品質を一番に保って出荷するまで管理するという点でみると問屋にとって欠かせないお仕事です。 精撰加工・火入れ・合組(ブレンド)まで終えたお茶は20~40kg程度の大きなサイズで管理されるのが主流です。現代では窒素ガスを充填した密閉アルミ袋に入れた上、段ボールで冷蔵保存するこ

火入れ(仕上げ乾燥)とは

お茶の味を決めるのに、一番重要だともいえるのが、この火入れの工程です。荒茶の段階では5%以下になっている水分含有率ですが、火入れをすることによって3%以下まで引き下げていきます。 荒茶の段階で残っている青臭みを取り除き、火香(火入れによってつく芳香)や甘さを引き出す為に仕上げがあります。お茶は実は含水率4~5%程度の方が保存が保ちます。なので、荒茶の状態で保存し、必要分だけを逐次仕上げしていくのです。とは言っても乾物。脱酸素状態で密閉されていれば美味しく飲むことは出来ます。

精撰加工とは

荒茶を仕上げ茶にするために、精撰加工という工程があります。 荒茶というのは農家が茶畑で摘み取った葉を蒸して揉んで乾燥させた状態です。漢字の通り荒い状態の葉なので、このまま店頭に並ぶことはほとんどありません。荒茶には様々なパーツが残されており、綺麗な状態ではないからです。 ①粉(軽い葉) ②茎 ③芽(小さな葉) ④本茶(仕上げの主になる葉) ⑤頭(大きな葉) ⑥古葉・硬葉 ⑦異物(茶ではないもの) 荒茶のパーツは大きく分けると上記のように分けられます。⑦異物以外は全てちゃん

問屋のお仕事

お茶業界は大きく3つの業態に分かれます。 ①農家 ②問屋 ③小売店 かなりおおざっぱですが、以前の記事に書いております。(また詳しく書くときがあるかも) 今回は問屋に就職した上での経験を踏まえて、問屋の仕事内容に触れていきたいと思います。 ※個人の見解を含みます。また、地域や会社・人によって一般化されない部分があることもご承知ください 問屋さんの強みとしては大きな貯蔵庫を持っていることです。 大きな貯蔵庫があるということは、たくさんのお茶を仕入れることが出来るということ

お茶屋さん(お茶業界)とは

星野村のお茶屋さんに就職しました。 お茶屋さんって何するんだろう、って実はわかっていませんでした。 なので入社当初は毎日どきどきしながら会社に向かい、言われるがままに働いていました。 新卒の頃を思い出しましたね。叱られながら、かつて後輩に冷たくしてしまっていたなと、改めて自戒なんかもしました。人に叱られる事が無くなってくると、自分が一番正しく思えてきてしまうから良くないですよね。 私が入社したのはお茶屋さんの中でも『問屋』と呼ばれる立ち位置の会社です。お茶屋には大きく分

日本茶を仕事にするまで

ものを作る事が好きでした。 小説を書いたり、紙面デザインをしたり、3DCGを専攻したり、写真を撮ったり、色々好きだったりします。 私、どちらかというと、どデジタルな人間です。 でもデジタルな仕事をしていると、アナログな事を却ってやりたくなります。般若心経、料理・菓子作り、手紙など手書きで。。。 小説も手書きで書くときもありますし、写真もフィルムカメラを使うときもあります。3DCG→造形までさすがには手が出ませんでしたが、今は金継ぎもしています。 大学は3DCGやエデ

なぜ日本茶だったのか?

『日本茶大好きおじさん』などと名乗っていますが、そもそもなぜ日本茶だったのか。 よく訊かれるのですが、実はそんな大層なエピソードはありません。残念ながら。 実家の隣が祖父母の家で、暇さえあればこたつに入り、出されたお茶を飲んでいました。 なので、飲み物といえばお茶、というのが日常としてありました。もちろん牛乳や麦茶など、他の飲み物も飲んでいました。 大学に入ると一人暮らしを始め、自然と急須を手に取っていました。見知らぬ土地ではじめての一人暮らし。心細さもあってか、近所のス

日本茶大好きおじさん

はじめまして。 日本茶大好きおじさんです。 ………と言っても、正体不明と思います。 流しで、日本茶の販売をしています。 お茶屋さんです。 言ってしまったらそれだけですが、日本茶が好きで業界に入ってきた人間です。お茶屋の息子ではないんですね。 知っているようで実はあまり知らない日本茶のことを、ぼやぼやと発信していこうかと思ってNoteを始めました。 普段飲んでいる緑茶、ペットボトルでもティーバッグでも急須でもなんでもいいのですが、元々は木に生えている葉っぱだってしってい