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なぜ日本茶だったのか?

『日本茶大好きおじさん』などと名乗っていますが、そもそもなぜ日本茶だったのか。

よく訊かれるのですが、実はそんな大層なエピソードはありません。残念ながら。
実家の隣が祖父母の家で、暇さえあればこたつに入り、出されたお茶を飲んでいました。
なので、飲み物といえばお茶、というのが日常としてありました。もちろん牛乳や麦茶など、他の飲み物も飲んでいました。

大学に入ると一人暮らしを始め、自然と急須を手に取っていました。見知らぬ土地ではじめての一人暮らし。心細さもあってか、近所のスーパーに入っているお茶屋さんに頻繁に通っていたものです。
若い子がお店に来ると、お茶屋さんは喜んでくれるのです。

大学ではお茶研究会という、非公認のサークルを立ち上げました。研究会とは名ばかりで、友達集めて私が淹れたお茶を飲むだけでした。
そのうちお茶よりもお酒になっていった気もします。

それでも、学校にケトルと急須を持って行ったり、家に招いてお茶を淹れたりしていると、お茶というものを通して、場が作られたのかな、とも思います。
「田代が淹れてくれたお茶、やっぱりホッとするわ〜」
と友達からもらった言葉は今でもよく覚えています。
何気ないことですが、少し泣きそうになった瞬間です。

お茶というのは香味を楽しむのはもちろんですが、コミュニケーションのツールであるな、と初めて実感した瞬間でもあります。


毎日のようにお茶を飲み続けていた日々の中で、もう一歩がどこかにないかな、と探していた時に見つけたのが日本茶インストラクターという資格です。

飲むだけでなく、知る。
それまでとは少し違うアプローチを始めました。

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