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「神秘学遊戯団」は1991年スタート。シュタイナーのほか、諸テーマを横断。 HP ht…

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「神秘学遊戯団」は1991年スタート。シュタイナーのほか、諸テーマを横断。 HP https://r5.quicca.com/~steiner/novalisnova/    Facebook https://www.facebook.com/kazenotopos

マガジン

  • 神秘学ポエジー【風遊戯】photopos

    神秘学的な内容を写真と言葉で、「遊戯」していくシリーズ。

  • 神秘学ポエジー【風遊戯】mediopos

    本を中心としたメディアを神秘学的な視点で読みながら「遊戯」していくシリーズ。

  • photopos/mediopos ブックレット版

    photopos/medioposをそれぞれ時系列でブックレット化(25項目で「一集」)していきます。

記事一覧

忘れてはならない大切なものは

☆photopos-3667(2024.9.24) 政(まつりごと)が 歌を忘れるとき 失われる大切なものがある  歌はいまでも  みつかるだろうか 現が 夢を忘れるとき 失われる大切なも…

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15時間前
29

小川剛生『「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか』

☆mediopos3597(2024.9.24) 小川剛生『「和歌所」の鎌倉時代』には 「勅撰和歌集はいかに編纂され、なぜ続いたか」 という興味深い副題がついている 勅撰和歌集は 天皇の…

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15時間前
20

内なる宇宙とともに世界と呼吸する

☆photopos-3666(2024.9.23) 機械のからだを得て 永遠に生きていこうと 銀河を旅する物語があるが 考えることを AIに肩代わりさせ からだの部品も代替品に代え 生きよ…

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1日前
33

村澤真保呂「「身体のアレンジメント」を読む 田中泯と「分子革命」」(ユリイカ2022年2月号)/フェリックス・ガタリ+田中泯…

☆mediopos3596(2024.9.23) mediopos3592(2024.9.19)で 現代思想 2013年6月号の 特集「フェリックス・ガタリ」に掲載されている 田中泯へのガタリについてのインタビュー…

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1日前
24

争いが生まれたときは

☆photopos-3665(2024.9.22) こころに 争いが生まれれば からだにも 争いは生まれるだろう からだに 争いが生まれれば こころにも 争いは生まれるだろう ひととひとに …

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2日前
28

村澤和多里・村澤真保呂『異界の歩き方――ガタリ・中井久夫・当事者研究』/フェリックス・ガタリ『三つのエコロジー』

☆mediopos3595(2024.9.22) 澤和多里・村澤真保呂 『異界の歩き方』の概略についての mediopos3585(2024.9.12)に続き mediopos3593(2024.9.20)では R・D・レインの「反…

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2日前
20

ひとになるために

☆photopos-3664(2024.9.21) ひとであるとは どういうことだろう ひとであることは むずかしい わたしは ただわたしであるだけで ひとになることはできない みずから…

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3日前
29

鷲田清一『〈ひと〉の現象学』〜「9 ヒューマン 「人間的」であるということ」

☆mediopos3594(2024.9.21) 数年前に文庫化されている 鷲田清一『〈ひと〉の現象学』の 第9章「ヒューマン」をガイドに 「人間的であること」 「普通であること」につい…

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3日前
17

このわたしの生という場所で

☆photopos-3663(2024.9.20) 過去に遡っても ほんとうの わたしはいない 子どものころに 戻ることができたとしても 子どもは 子どもでしかないように この生を 去るこ…

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4日前
25

村澤和多里・村澤真保呂『中井久夫との対話』『異界の歩き方』/R.D.レイン『引き裂かれた自己』

☆mediopos3593(2024.9.20) 澤和多里・村澤真保呂 『異界の歩き方』をとりあげた mediopos3585(2024.9.12)では 精神科医R・D・レインについて ふれることができなかった…

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4日前
19

おもしろいことをしよう

☆photopos-3662(2024.9.19) おもしろいことをしよう そうしていきていければ なんとうれしいことか きめられたとおりに かんがえるだけの わたしはつまらない おしえ…

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5日前
35

田中泯「時代と添い寝しないカラダ」(現代思想 2013年6月号 特集「フェリックス・ガタリ」)/フェリックス・ガタリ+田中泯『…

☆mediopos3592(2024.9.19) これまではドゥルーズ=ガタリの ドゥルーズのほうに関心をもってきたが mediopos3585(2024.9.12)でとりあげた 『異界の歩き方』を読んで以来 …

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5日前
20

美と醜

☆photopos-3661(2024.9.18) 美は醜を生む 醜なきところに 美を求めるとき 美はその均衡を失う 美と醜 ともに相生じる源より 感官を育て 変容させられますように 善は…

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6日前
24

バーツラフ・シュミル『SIZE(サイズ) 世界の真実は「大きさ」でわかる』/『老子道徳経』/本川達雄『ゾウの時間ネズミの時間 …

☆mediopos3591(2024.9.18) 日常生活において サイズは重要な意味をもっている 服のサイズや道具や機械のサイズなど 意識的に選択されているサイズもあれば 実際に使って…

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6日前
18

くりかえしはじめてかんがえる

☆photopos-3660(2024.9.17) なんどでも なんどでも かんがえる おなじことのようでも おなじことは けっしてないから くりかえし かんがえる なんどでも なんどでも …

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7日前
28

武田砂鉄「誰もわかってくれない—なぜ書くのか 第8回ハウ・ツー」/保坂和志「鉄の胡蝶は歳月は夢は記憶に彫るか 連載小説74…

☆mediopos3590(2024.9.17) 「群像」で連載されている 武田砂鉄「誰もわかってくれない」 保坂和志「鉄の胡蝶は歳月は夢は記憶に彫るか」 その二〇二四年一〇月号の記事を…

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7日前
19
忘れてはならない大切なものは

忘れてはならない大切なものは

☆photopos-3667(2024.9.24)

政(まつりごと)が
歌を忘れるとき
失われる大切なものがある

 歌はいまでも
 みつかるだろうか

現が
夢を忘れるとき
失われる大切なものがある

 夢はいまでも
 みつかるだろうか

生きることが
自由を忘れるとき
失われる大切なものがある

 自由はいまでも
 みつかるだろうか

考えることが
感じることを忘れるとき
失われる大切なもの

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小川剛生『「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか』

小川剛生『「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか』

☆mediopos3597(2024.9.24)

小川剛生『「和歌所」の鎌倉時代』には
「勅撰和歌集はいかに編纂され、なぜ続いたか」
という興味深い副題がついている

勅撰和歌集は
天皇の命を受けて編纂された歌集であり
延喜五年(九〇五年)成立の『古今和歌集』にはじまり
永享十一年(一四三九年年)成立の『新続古今和歌集』まで
五百年ほどの間に以下の二十一集が作られたが
その編纂についてはほとんど

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内なる宇宙とともに世界と呼吸する

内なる宇宙とともに世界と呼吸する

☆photopos-3666(2024.9.23)

機械のからだを得て
永遠に生きていこうと
銀河を旅する物語があるが

考えることを
AIに肩代わりさせ
からだの部品も代替品に代え
生きようとするとき

そこに内なる宇宙は
残っているだろうか

内なる宇宙だけで
生きてはいけないけれど

内なる宇宙を
失ってしまったとき
わたしはいったい
何者になっているのだろうか

わたしは
与えられた意味

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村澤真保呂「「身体のアレンジメント」を読む  田中泯と「分子革命」」(ユリイカ2022年2月号)/フェリックス・ガタリ+田中泯『光速と禅炎』

村澤真保呂「「身体のアレンジメント」を読む 田中泯と「分子革命」」(ユリイカ2022年2月号)/フェリックス・ガタリ+田中泯『光速と禅炎』

☆mediopos3596(2024.9.23)

mediopos3592(2024.9.19)で
現代思想 2013年6月号の
特集「フェリックス・ガタリ」に掲載されている
田中泯へのガタリについてのインタビューをとりあげた際

ガタリと田中泯の対談本『光速と禅炎』についての
村澤真保呂「「身体のアレンジメント」を読む」という
ユリイカ 2022年2月号(特集「田中泯」)の記事にふれたが
「ガ

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争いが生まれたときは

争いが生まれたときは

☆photopos-3665(2024.9.22)

こころに
争いが生まれれば
からだにも
争いは生まれるだろう

からだに
争いが生まれれば
こころにも
争いは生まれるだろう

ひととひとに
争いが生まれれば
社会にも
争いは生まれるだろう

社会に
争いが生まれれば
ひととひとにも
争いは生まれるだろう

社会に
争いが生まれれば
世界にも
争いは生まれるだろう

世界に
争いが生まれれば

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村澤和多里・村澤真保呂『異界の歩き方――ガタリ・中井久夫・当事者研究』/フェリックス・ガタリ『三つのエコロジー』

村澤和多里・村澤真保呂『異界の歩き方――ガタリ・中井久夫・当事者研究』/フェリックス・ガタリ『三つのエコロジー』

☆mediopos3595(2024.9.22)

澤和多里・村澤真保呂
『異界の歩き方』の概略についての
mediopos3585(2024.9.12)に続き
mediopos3593(2024.9.20)では
R・D・レインの「反精神医学」についてとりあげたが
今回はそれに続きフェリックス・ガタリについて
「第8章 精神、文化、自然」の概略をまとめておきたい

ガタリは
「反精神医学とディープ

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ひとになるために

ひとになるために

☆photopos-3664(2024.9.21)

ひとであるとは
どういうことだろう

ひとであることは
むずかしい

わたしは
ただわたしであるだけで
ひとになることはできない

みずからを
他者のように見
他者を
みずからのように見ることで
ひとへの途を歩んでゆける

けれどそれは
他者とおなじように
感じ考えることではない

ときにそれは
ひとがひとでないものになる
そんな闇へと
導くも

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鷲田清一『〈ひと〉の現象学』〜「9 ヒューマン 「人間的」であるということ」

鷲田清一『〈ひと〉の現象学』〜「9 ヒューマン 「人間的」であるということ」

☆mediopos3594(2024.9.21)

数年前に文庫化されている
鷲田清一『〈ひと〉の現象学』の
第9章「ヒューマン」をガイドに
「人間的であること」
「普通であること」について

「人間主義」とも訳される「ヒューマニズム」は
「人間」というものに、他の何とも替えることのできない
固有の「尊厳」を見出す思想」だが

「人間的」という概念は
「アプリオリに存立しているのではなく、
アプリ

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このわたしの生という場所で

このわたしの生という場所で

☆photopos-3663(2024.9.20)

過去に遡っても
ほんとうの
わたしはいない

子どものころに
戻ることができたとしても
子どもは
子どもでしかないように

この生を
去ることで
永遠が得られることもない

死と再生の
秘儀の物語を
生きようとしても
この生が
アムリタで
充ちることなどないように

わたしは
このわたしの
生という場所で
いまを生きねばならない

そこにすべて

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村澤和多里・村澤真保呂『中井久夫との対話』『異界の歩き方』/R.D.レイン『引き裂かれた自己』

村澤和多里・村澤真保呂『中井久夫との対話』『異界の歩き方』/R.D.レイン『引き裂かれた自己』

☆mediopos3593(2024.9.20)

澤和多里・村澤真保呂
『異界の歩き方』をとりあげた
mediopos3585(2024.9.12)では
精神科医R・D・レインについて
ふれることができなかったので

同著者による『中井久夫との対話』からの紹介も含めながら
その「反精神医学」についてとりあげておくことにしたい

「反精神医学」は
「一言でいえば、伝統的正統的主流的精神医学の
狂気

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おもしろいことをしよう

おもしろいことをしよう

☆photopos-3662(2024.9.19)

おもしろいことをしよう

そうしていきていければ
なんとうれしいことか

きめられたとおりに
かんがえるだけの
わたしはつまらない

おしえられたことを
おしえられたようにおぼえる
わたしはつまらない

みとめられるために
みとめられることをする
わたしはつまらない

わたしのなかにいる
わたしでないわたしたちのことを
わすれたままだとつまらな

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田中泯「時代と添い寝しないカラダ」(現代思想 2013年6月号 特集「フェリックス・ガタリ」)/フェリックス・ガタリ+田中泯『光速と禅炎』

田中泯「時代と添い寝しないカラダ」(現代思想 2013年6月号 特集「フェリックス・ガタリ」)/フェリックス・ガタリ+田中泯『光速と禅炎』

☆mediopos3592(2024.9.19)

これまではドゥルーズ=ガタリの
ドゥルーズのほうに関心をもってきたが
mediopos3585(2024.9.12)でとりあげた
『異界の歩き方』を読んで以来
精神分析家のガタリに注目するようになった

そのなかで偶然のように
現代思想 2013年6月号の
特集「フェリックス・ガタリ」に掲載されている
ガタリについての田中泯へのインタビューを見つ

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美と醜

美と醜

☆photopos-3661(2024.9.18)

美は醜を生む

醜なきところに
美を求めるとき
美はその均衡を失う

美と醜
ともに相生じる源より
感官を育て
変容させられますように

善は悪を生む

悪なきところに
善を求めるとき
善はその均衡を失う

善と悪
ともに相生じる源より
霊性を育て
変容させられますように

賢は愚を生む

愚なきところに
賢を求めるとき
賢はその均衡を失う

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バーツラフ・シュミル『SIZE(サイズ) 世界の真実は「大きさ」でわかる』/『老子道徳経』/本川達雄『ゾウの時間ネズミの時間 サイズの生物学』

バーツラフ・シュミル『SIZE(サイズ) 世界の真実は「大きさ」でわかる』/『老子道徳経』/本川達雄『ゾウの時間ネズミの時間 サイズの生物学』

☆mediopos3591(2024.9.18)

日常生活において
サイズは重要な意味をもっている

服のサイズや道具や機械のサイズなど
意識的に選択されているサイズもあれば
実際に使ってみて
あるいはその場所に行ってはじめて
そのサイズが半ば無意識に予想していたものと
異なっていることに気づくサイズもある

「好むと好まざるとにかかわらず、
私たちは細かくサイズが定められた空間を動きまわってい

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くりかえしはじめてかんがえる

くりかえしはじめてかんがえる

☆photopos-3660(2024.9.17)

なんどでも
なんどでも
かんがえる

おなじことのようでも
おなじことは
けっしてないから
くりかえし
かんがえる

なんどでも
なんどでも
いまここで
くりかえし
はじめて
かんがえる

かんがえることは
いつもあたらしい
かんがえは
いつもうまれたばかり

かんがえて
かんがえて
かんがえることで
そこに
うまれてくるものと
ともにいきる

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武田砂鉄「誰もわかってくれない—なぜ書くのか 第8回ハウ・ツー」/保坂和志「鉄の胡蝶は歳月は夢は記憶に彫るか 連載小説74」 (群像2024年10月号)

武田砂鉄「誰もわかってくれない—なぜ書くのか 第8回ハウ・ツー」/保坂和志「鉄の胡蝶は歳月は夢は記憶に彫るか 連載小説74」 (群像2024年10月号)

☆mediopos3590(2024.9.17)

「群像」で連載されている
武田砂鉄「誰もわかってくれない」
保坂和志「鉄の胡蝶は歳月は夢は記憶に彫るか」
その二〇二四年一〇月号の記事をガイドに

(二つの記事は直接関係してはいないが)
「書く」ことと「考える」こと
そしてその背景にたしかにあるにもかかわらず
見えなくさせられている
いってみれば半ば無意識なまでに働いている
「自動化」あるいは「

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