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301.素敵だよ!「タラレバ」の美学

1. 「たら-れば」

 

「たら-れば」

 「もし、あのときにあんなことをしなければ…」、

「いや、もしできていれば」、と人は誰もが思い悩みますね。

 

辞書には、「事実と無関係な仮定の話。また、事実とは異なることを仮定してする後悔。してもしょうがないという話で使われることが多い言葉」と書かれていた。

また、それでも「こうしておけば良かった…」「ああしなければならなかった」という後悔の念として使われる言葉のため、「たら、れば」は悪い言葉のように扱われ、仮定の話のためそんな話は聞きたくない、言いたくないという人は多い。

「東京タラレバ娘」東村アキコ著 発行 講談社コミックスkissより

 「タラレバばかり言ってたらこんな歳になってしまった」そんなにイケていないはずじゃないのに気づいたらアラサ―になっていた倫子。6年後の東京オリンピックまでには結婚したいと思うけど…。
こんな話。(coucou親父はこんな本も愛読書)

テレビ「東京タラレバ娘」(漫画原作)というドラマがあった。

最近「2020東京タラレバ娘」が放送されていたが、このドラマの面白さは、毎日のように女子会をしている女性たちの話で、「あの時○○だったら、この時○○していれば」という話でいつも盛り上がっていた。

その内容の一部だが、その「タラレバ」の女子会を見ていた同僚の男性が「君たちはタラレバ話ばかりで腹が立つ」と言われました。その理由は、非現実的で、「タラレバ」は妄想か空想の話なのでまるで意味がない、無駄話だと思われているからだ。

その女性たちは意気消沈してしまいましたが、
「タラレバ」の井戸端会議はとても楽しそう、
coucouさんには、いや、幸せそうに感じた。

©NPО japan copyright association Hiroaki

 

coucouさんは、子どもの頃から妄想と空想に明け暮れていたので、
この女子会の楽しさが理解できるんだ。
妄想したり、空想したり何かを想像することは誰にでも与えられている自由な権利なのだから、他人に迷惑をかけずに、楽しんで話をすることは逆に素晴らしいことだと思うんだ。

 

でも、この「タラレバ」は使い方を誤ると奈落の底に落とされてしまう場合もある。それはね、「後悔」だ。
「あの時にこうしておけば良かった…」
「ああしていれば後悔はなかった…」という考え方。

でもね、だからと言って「後悔」も悪いものではないのさ。
「後悔」や「反省」があるから、人は二度と繰り返すまいと思えるから大切な考え方だよね。

 

coucouさんなどは、今も「タラレバ人生」を続けている。
例えば、毎月宝くじを購入している。
年間12回買い続け当ったためしがない。
もう、20年くらい過ぎた?それでも買い続けているのさ。

どうして?と思う人がいると思うけど、
coucouさんはね、宝くじを買うたびに凝りもせず「タラレバ」を考え続けるんだ。

 もし、一億円当たったらどうしょう?
10億円が当ったらどうしょう?
いや、1千万円でもいい、
当ったらどうしょう?と考えるんだ、まったく懲りない。

まさに「タラレバ」の精神さ。
ある人は私に当るわけがないし、
損するのだから馬鹿馬鹿しいからやめたらどうか?と親切な助言をくれる。

そんな人には「当たったら半分あげるよ!」と冗談で言ったら、それを覚えていて、「どうだった?」なんて聞くのだから笑っちゃうね。

 

でも、現実に当ったとしたら何が欲しいか、考えて見ると何も浮かばないび。皆さんはどう考えるのでしょう?新車購入、リフォームする、家を買う、セカンドハウスや別荘を持つ、高級な商品を購入する、恵まれない施設に寄付をする、海外旅行をする、美味しいものを食べる。

いや、今の仕事をやめて悠々自適な生活を送る、何かの事業に投資する、いや、貯蓄に回す、その他、と様々な思いを誰もが寄せるのだろうね。

 

このように、coucouさんは簡単に洗脳されてしまい、当選日が来るまで頭の中は「タラレバ妄想化」してしまう。

 

なんと楽しいことなのでしょう。

わずか1万円で楽しめる安い幸せなのかもね。

 

でも、本当に1億円当たってしまったらどうしよう?
私は真剣に考える。
別にいますぐ欲しいものがない。
正直、当たってもいないのに、使い方に悩んでいる。
coucouさんは深く、深く悩み続けているんだ…。

もう、真剣そのもの。
10億円も当ってしまったらどうしょう?

夜も眠れなくなる…。

 

そうだ、家族や兄弟、子どもや友達に配ろう!
それが一番喜ばれることだ。

でもね、子どもたちはそのお金を手にしたために金遣いが荒くなり不幸になったり、家族が揉めるようになったらどうしょう…。
全部貯蓄に回したとしても、
copucouさんが死ねば相続となり、
兄弟が争うことになるかもしれない。

相続税だって支払わねばならない…。

 

あれやこれや考え込んでしまう…。

 

coucouさんに助言してくれた友人は、馬鹿馬鹿しいといいつつ「当ったら私にも分けてくれる?」といいます。馬鹿馬鹿しいといいつつも、いつのまにか「タラレバ」が感染していることがわかりますね。

 

どうでしょう?

「タラレバ」ってそんなに悪いことではありませんし、
楽しそうに思えませんか?

©NPО japan copyright association Hiroaki


2.  「タラレバ」の美学

 「タラレバ」を悪く考える人が多いようですが、
人生を大きく捉えるとすべてが「タラレバ」に当てはまることがわかる。

 「もし、あの時にこうしていたなら…」と数十年経った今でも後悔し続けている人がいるが、ある意味、良く考えれば、それはただの幻想に過ぎない事がわかるはずだ。

「もし、あの時にあの人と別れていなかったら…」
「あの人と一緒になっていれば…」
とまるで運命が変わっていたかのように想い出す。

別れたから、一緒になれなかったから今の人生がある、
別れていなければ、一緒にいられたらもっと素晴らしい人生を送れたかもしれない…。

でも、本当に素晴らしい人生だったのでしょうか?
別れたから、一緒にならなかったから今の素晴らしい人生を送ることができたのだと思えないとしたら、別れたことが理由ではなく、今の人生に対する考え方に問題があるだけで、もう一度「タラレバ」を見直す必要があるかもしれませんね。

 それは、「もし、あの人と別れていなかったら」「一緒に暮らしていたとしたら」という「タラレバ」。
すると、たった今の人生はなくなり、別の人生になってしまう。
また、別の人と一緒になれば、それもまた別の人生となるように、相手によって人生観がまるで変ってしまうよね。(人生って相手によって変わってしまう)

どちらにしろ、誰も「今が一番」なはずなんだ。
もし、「今が一番」でなかったとしたら、
今の人生の考え方に間違いがあるのかもしれないよ。

もし、違う親から生まれれば、
それも違った人生となるように、
今までの苦しかった人生を含めて、
楽しかった素晴らしかった人生までも失ってしまうからさ。

このように人生はすべて「タラレバ」なんだが、現在進行形の中の「タラレバ」にはある美学が潜んでいることがわかる。
他人の庭が良く見える、というように人は他のものが良く見えてしまう習性があるようですが、やっぱり、「今が一番」なのさ。

今、出会った人、
今、本当に好きな人、
今、心から安らぎ、安心できる人が
「タラレバ」の現在進行形の結果だからね。

※「タラレバ」明日に続く~

©NPО japan copyright association Hiroaki


©NPО japan copyright association 

coucouさんです。みなさん、ごきげんよう!

先日、coucouさんの顧問先、ある女性が、
「どうせ、私がこの会社からいなくなったって、何も変わらないわ…。代わりなんて簡単だし、今は人手不足だからすぐに有能な人が見つかるし、そんなものよ、会社って…」
と言って、その会社を辞めた。

仕事は単純な事務作業。
彼女の言うように、すぐに後釜が決まった。

coucouさんは彼女に最後の日に出向き、ケーキをプレゼントした。
これから新しい人生の始まりだからね、
おめでたいので鯛の形をした苺のケーキだ。

彼女は泣いた、coucouさんも思わず、
恥ずかしながら泣いた…。

でも、会社の空気は変わった…。
そして、何もかもが変わった…。

新しい事務員さんは長年経理事務所に勤めていたようで、確かに有能だ。
いつのまにか、他の事務員さんたちには一目を置かれている。

でも、会社の空気は変わった…。
そして、何もかもが変わった…。

何が変わったのか?

それは、前の事務員さんは毎朝出勤したらトイレを掃除し、同僚の机を拭き、床や窓ガラスを拭き、お客様が来たら嬉しそうな笑顔で優しく声をかける。物静かな女性だが、まだまだ50歳代と若い。

まず、社内から笑顔がなくなった…。
トイレが汚くなった…。
ゴミの分別がなくなった…。
窓や机が汚くなった…。
何よりもcoucouさんが訪問しても誰も笑顔がない、つまり暗い。
たった一人の女性が残してくれたもの。

それは、優しさだったんだね…。

その優しさの変わりなんて、簡単ではない気がする。

人は、仕事は能力でなくて、人間力なのだからね。

もし、彼女がこのnote記事を見ていたら、「あなたがいないと何もかもが変わってしまった」ことを伝えたい。

きっと、彼女の次の仕事、は明るく楽しく、
優しさに包まれた会社になるとcoucouさんは思う。



ここまで、
読んでくれて、
みんな、ありがとう!
感謝します。


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