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人生で一番長い言い訳【見苦しい決心】【記録用note】

転職しようと思う。

契約期間(半年間)の切れ目に。社会人生活が始まって、ようやく2か月が経とうとしているこんな時期に、そう思った。
だいたい1ヶ月近く考えた末の、今だ。

きっと入社前の私がこれを知ったんだとしたら、自分の不甲斐なさに絶望するんだろう。今の会社の人が知ったら、呆れるかもしれない。家族や友人が知ったら、心配する人も出てくるんじゃないか。

あまりにも早すぎる。弱くて根性がないなって我ながら思う。
でも、2か月弱の期間働いて、現時点で下した決断はこれなんだ。
今から、自身の考えをまとめるために、長い長い言い訳を書く。たぶんこれが、人生最長の言い訳だ。
甘えや逃げの姿勢が、文面から出てくるかもしれない。見苦しいものかもしれない。もしこの文章を読む人がいれば、予めご了承ください。
そして、そうだとしても見て見ぬふりするなよ。明日以降の私。

ただシンプルに、向いていないと思った。

「あ、私向いていないな」「この業界に長くはいられないな」

そう思うことが、週を重ねるごとに増えていった。
たった2か月、仕事の氷山の一角しか知らないし経験のない私が言うのはあまりにも説得力がない。でも、残念ながらそれが本心だ。

ああ、そういえば今まであまり私の職について明言してなかった気がする。
私は地方のとある映像制作会社に勤めている。事業内容としては言わばテレビ局の下請け。そこにADとして入社した。(会社の関係者が誰もnoteユーザーでないことを心から祈っている)

チームで何らかの作品を創り上げるという経験をしたくて、全く未知の業界に入り込んだ。
もちろん、自分の関わった番組が放送されたり、原稿を自分なりに考えたりと楽しいこともあった。
でもそれ以上に「向いてない」と思ってしまったんだ。

何が私をそう思わせたのか。
それは、5月に入り始めた頃から感じていた会社の息苦しさだった。
会社に来るだけで、今日はどんな仕事があるのか、ちゃんとミスなく期限内に終わらせられるのかが不安になっていったのだ。

一度急な仕事がどんどん増えていって、キャパオーバーしたこともあったっけ。そうじゃなくても、お昼休みは胸がつっかえたような感覚があって、昼食に興味が持てなくなっていた。
早く終わらせなければ、と焦るほど小さなミスを連発し、二度手間になる。
「そこにあるボックス持ってきて」みたいな指示を聞くと、どこの何の事を言っているのか分からず混乱する。たまに理解できたと思ったら、それが間違っていた事だってあった。
とにかく至らない点が後から続々と見つかって、誰よりも自分が自分を責めた。終わった仕事も、後で何かミスが見つからないかとビクビクしている。

どうしてこんなに仕事がしんどく感じるんだろう。
一つ一つの仕事が、ものすごく大きく感じる。
電話を一回かける、誰かに伝言をする、書類をまとめる、そんなことなのに。

そして最近、理由がわかった。私の性格の問題だった。
私は、自分にあまりにも自信がない。
そして同時に、これがこの業界で致命的なことであると気づいた。

毎日、上司の状況や担当する番組の状況に応じてやることが変わる毎日。
作業自体は、チェックをするとか電話をかけるとかのルーティンだけど、内容が毎回全く違う
撮影の現場に行った日はなおさらだ。経験がなさすぎて、何をしていいのかわからない。撮影の場所も内容も、これまた全く違うからその日その日で覚えないといけない。アクシデントだってめずらしくない。
そんな環境で、時に咄嗟に判断して対応しないといけない仕事。
自分の判断にすら自信を持てない私には、それがすごく怖かったのだ。

今ならまだ、上司や先輩に指示を貰ったり意見を聴いたりできる。
でも、ディレクターになったら…?
…それを考えた時、既にディレクターになってこの業界に残る自分を想像できなくなっていた。

単なる五月病なんじゃないか、仕事に慣れれば問題ないんじゃないか、と考えたこともある。「この仕事が不安要素だから、終われば落ち着くかも」と期待したことも。それでも、残念ながら新しい不安が生まれてくるだけだった。ここではあまり書かないけれど、会社に過ごす時間が長くなるにつれて会社の将来に対する不安も見えてきた。

そんなとき、急遽なかったはずの撮影の仕事を明日やらないかと話を持ち掛けられたことがあった。あろうことかその時の私は、疲労や不安を表に出してしまった。「もうしんどいです」とまで言ってしまった。
新入社員にあるまじき発言だったかもしれない。そんな私に対して、先輩は優しく諭すようにこう言ったのだ。

「わかるけどね、それじゃこの業界やってけないよ?」

ど正論だ。
きっと先輩は、私の気持ちを改めるために、忠告として、親切心で言ったにちがいない。それはよく伝わってきた。
…が、それがある意味、今の心境のトリガーになったのかもしれない。
この時の私は「じゃあ、やっていけないのかも」と思ってしまったのだ。

もう一つトリガーになったのが、ある上司からの指摘。
「言葉が丁寧すぎる」「真面目過ぎる」「人が良すぎる」

もちろん、これも正論だ。
noteではこんな口調だけど、私は普段目上の人に対して固い敬語を使う。それを気味悪いと思われたこともあった。
さっき書いたように自分を責めていたら、身がもたなくなる。やることもアクシデントも多い、この仕事では。

「直した方がいいよ」と言われた。私のための忠告。有難く感じるべきだったかもしれない。

それなのに、私は疑問を抱いてしまう。
本当にそれは、治さないといけない事なのか。
20年ちょっとかけて作り上げられた、私の特性を。
むしろ、ちょっとでも需要のある場所に行った方が早いんじゃないか、と。

そういった事が重なって、だんだん「私はこの業界では生き残れない、それを望んでいない」と思うようになっていった。

転職するには早すぎる?

契約期間は半年。たった半年で転職をするなんて、圧倒的に不利だ。
私の履歴書の経歴に傷がつくのも承知している。

「とりあえず3年、短くても1年」「何か実績を残してから」「何か身に着けてから」。インターネットで色々な意見を見た。唯一本心を言った同僚にも、「今は頑張り時」と言われた。そりゃそうだ。

ただ、私は「この業界を」去るつもりなんだよな。
スーツなんて着ない、定時の概念もあやふや、PCスキルやマナーよりも、とにかく動き回る体力を必要とされる、この業界を。
ある転職エージェントからは「業界が特殊なのでお力になれません」なんて言われたこの業界を。

10年以上やってようやく箔が付くこの業界。
1年いたとしても、身につくことやできることはたかが知れているんじゃないか。
いつか去るのに、3年なんて長すぎるんじゃないか。
「いつか去る」と思いながら会社に残り続けたとして、私は会社のガンになるだけなんじゃないか

それなら早く、業界を、会社を去っていく方が、会社にとっても私にとっても良いのではないか。

今はそんな風に思っている。

だから今は、様々な情報を集めているところだ。
より私の性格に合いそうな仕事はないか、向いていそうな仕事はないか。
休日になったら、エージェントの面談に行ったり、こうして自身の考えをまとめている。

これは明らかに「逃げの転職」。
決して良いものじゃないのに、妙に腑に落ちている自分がいる

もしも次、新たな仕事に就くときは、今よりももっと長く続けられるように。少なくとも3年ぐらいは続けられるように。

今から、仕事も転職活動も頑張らないと。
弱くて甘ったれで言い訳だらけな奴なりに、結果を出さないと…。

野乃

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