さがの

漫画家。 BLコミックス8冊出てます!よろしくお願いします。

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「感電」のサビから読み解く。 『MIU404』は 窮地に追い込まれ罪を犯さざるを得なかった人々の魂を癒す物語。

今回は文章短めです。 『MIU404』の主題歌。 米津玄師の「感電」の、物語終盤で流れてくる 印象的なサビの部分。「たった一瞬の このきらめきを 食べ尽くそう二人でくたばるまで」 物語がクライマックスに差し掛かかりると 絶妙なタイミングでこの歌詞が流れてきて、 胸が苦しくなるような感動が押し寄せてくる。 初見の時は「絶妙なタイミング〜(泣)」としか感じない。 けれども実際は視聴者の脳内で勝手に流れるわけではなく 作っている方は狙ってそのタイミングに音を入れているんですよ

    • 『THE FIRST SLAM DUNK』感想②キャプテン継承

      前回【三井寿という罪深い男】まで書いたのでその続き、赤木剛憲との関係について。前回はこちら↓から。※今回も前回もネタバレありです。 【最後の円陣のリョータの声かけが何であんなにエモいのか】 試合残り時間少なくなって、リョータから湘北メンバーに声をかけて円陣を組む。 流川に対して「行けそうならそのまま行っちゃえ」 赤木に対して「流川を見てて」 そのあとにリョータがハドルの締めをする。 この一連のシーンめちゃくちゃ良かったな〜と初見の時はポーッとして帰った。 そのあとに『T

      • 『THE FIRST SLAM DUNK』感想

        あけましておめでとうございます。さがのです。 「新年の挨拶が今かよ」というぐらい社会性を投げ打ってこの年末はスラムダンクの世界に耽溺してました。 「THE FIRST SLAM DUNK絶賛、もしくは深く理解したい」 というスタンスの感想です。 どういう立場から見た感想か、というのを以下に整理しておきます。 私とスラムダンクの関係<原作> まさにスラムダンクを読んでバスケを始めたスラダンキッズ(中年) スラムダンクのせいで中学バレー部から高校ではバスケに転向。 身長が低

        • 「#08 君の笑顔」 感想

          毎回MIU404を見ながらモチーフを探すという作業をしてるんですが、 この回はこれかな…とピッタリ来る言葉が最初は見つからなかった。 「愛」と「思い出」と「信仰」かなと候補を出すがいまいちフィットしない。 ガマさんの奥さんの麗子がひまわり畑で笑顔になって写っている写真を見て なんとなしにひまわりの花言葉を調べて見た。 ◻︎ひまわりの花言葉「あなただけを見つめる」 「愛慕」「崇拝」「情熱」 「あなたを幸せにします」「あなたは素晴らしい」 ヤダもうこれだけで泣ける…ガマさん

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        「感電」のサビから読み解く。 『MIU404』は 窮地に追い込まれ罪を犯さざるを得なかった人々の魂を癒す物語。

          「#07 現在地」 感想

          志摩お誕生日おめでとう記念投稿。 公式が一年経っても楽しませてくれて幸せです! 7話は『MIU404』の中で一番明るく一番ハッピーな印象の回です。 6話を経て4機捜みんなの関係性がピタっとハマっている瞬間。 陣馬さんと九ちゃんがプライベートな部分で助け合い、 志摩と伊吹も息がピッタリあっている。 志摩が伊吹のためにメロンパン再注文してあげたり、捜査の意見を交換したり コンテナの中での雑談でそれぞれが個人的な話をしたり。 「10年あった何ができたか」の中で志摩が「世界中の刑事

          「#07 現在地」 感想

          「#06 リフレイン」 感想

          『MIU404』にはTV放送版とディレクターズカット版が存在します。 この6話に関しては、ディレクターズカット版も見ることをお勧めします! TV版と構成がかなり違うし、追加シーンがめちゃくちゃいいので是非! 今回の感想もディレクターズカット版をベースに書いてます。 ディレクターズカット版は6話以外も、特に最終話の入れられなかったシーンが熱いので見てくださいね! ◻︎今回のモチーフ【四角】ドア/窓:心のウチと外を隔てるもの ┝ロッカーのドア(志摩の踏み込まれたくない気持ち)

          「#06 リフレイン」 感想

          「#05 夢の島」 感想

          ※昨年の10月くらいに下書きして寝かせたまま公開していなかった5話の感想を今更アップします。アマプラで視聴できるようになった記念。 「MIU404」がとうとう最終回を終えてしまいましたね。 それでもディレクターズカット版や公式メモリアルブックのおかげで 気づきが溢れてくる。 放送当時に各話の感想をメモ書きにはしてたけど ちゃんとアウトプットしないと やはり脳内が整理整頓できないので 遅ればせながら5話の感想もアップしたいと思います。 今回のモチーフ 【言葉】 ┝マイのベ

          「#05 夢の島」 感想

          星野源は信頼できる男だな。

          こんにちわ。さがのです。 体重を測ったらいつもより軽かったので喜んだのもつかの間、 脱水症状で体内の水分が減っただけでした。 ちっきしょー。 星野源は信頼できる男だな、と思った話。(敬称略) 『MIU404』の私の見方。 本放送中は画面に神経を集中させてTwitterを見ない。 1回目を見終わったらすぐにもう1回見る。 だいたい12時くらいになるので寝る。 翌日、『MIU404』のタグを見て感慨に耽る。 このタグのおかげで色々なことに気が付けるし情報も入ってくる。

          星野源は信頼できる男だな。

          ワイドショーMCに、俺はなる!

          もちろん比喩です。 気がついた。 年老いた親を説得するのにはフリップだ。 ワイドショースタイルこそがきっと正解だ。 昨年夏から両親の老いが加速している。 子供としては覚悟してたからそれは受け入れている。 だが、本人たちが自覚しない。 もしくは、自覚してるのに認めてくれない。 昔の自分を基準にして その自分像こそが正しいと思い込み、 そこに足りていないことにムキになって体力を消耗する。 結果、体が悲鳴をあげて蕁麻疹やら 倦怠感やら出てきている。 このコロナ禍に免疫力

          ワイドショーMCに、俺はなる!

          「#04 ミリオンダラー・ガール」 感想

          今回はサクッと気がついたことメモ。 桔梗と伊吹の関係。 志摩が伊吹から受けた影響。 演出の話。 涙で目を赤くした女が女を助ける話 ・旦那を亡くした桔梗がハムちゃんを ・ハムちゃんが青池透子を ・宝石屋の女店主が青池透子を ・青池透子が見知らぬ少女を 男が男を助ける話 ・組対の刑事が陣馬を ・伊吹が志摩を 生と死 ・桔梗の旦那が亡くなった ・ゆたかが生まれた ・マネーロンダリング→死んでる金が生まれ変わる ・青池透子の死 ・死にたがりの志摩 ◻︎涙で目を赤くした女が女

          「#04 ミリオンダラー・ガール」 感想

          幼稚園の頃、砂場でお山を踏み潰した男の子が初恋だった話。

          ドS男児に惚れた話ではありません。 そっちの方が面白いかもしれないけど、そうじゃない話。 私の初恋は幼稚園の時だった。当時の私の性格は リーダータイプでもないし 引っ込み思案でもない。 乱暴ものでもないし、 これといって特筆するようなことがない 普通の子供だったと思う。 その日は同じ組のクラスメイト数人と一緒に 砂場でお山を作っていた。 「大きいお山を作ろう!」とその中の誰かが言い出して 砂場にいるメンバーが盛り上がりだした。 すると、だんだんと砂場の山にクラスメイトが集

          幼稚園の頃、砂場でお山を踏み潰した男の子が初恋だった話。

          『アンナチュラル』 タイトルと死因。

          こんにちは。さがのです。 今回はドラマ『アンナチュラル』の話です。 ちなみにトップ画像は、5話で中堂が立っていた波止場です。 三浦海岸の方です。聖地巡礼するオタク。 本題に入ります。 タイトルに全てのエピソードが 集約されていることに気がついた。という話は 以前の記事でしました。 さらに「死因もモチーフも細かくリンクしてるのでは?」 と思い至って放映当時に まとめておいたメモを貼ります。 ◻︎タイトルと死因とストーリー第1話 「名前のない毒」感染症による死  不安の伝播

          『アンナチュラル』 タイトルと死因。

          「#03 分岐点」 モチーフについて

          今回は文章短め。ほぼ図解です。 前回の感想で富士山のモチーフが ストーリーの上でもビジュアルでもめちゃくちゃ良いなと 思ったので、今回はモチーフの部分に注目して見てみました。 その前に、ちょっと寄り道。 自分は『プレバト‼︎』というTBSのバラエティ番組の 俳句のコーナーが好きなんです。 俳句の夏井先生が教えてくれる日本語の助詞の使い方や 不要な言葉の削ぎ落とし方などが為になって楽しい。 毎回出されるお題に対して「季語」を主役に 575という短い文字の中で表現したいこと

          「#03 分岐点」 モチーフについて

          「#02 切なる願い」 感想

          [前置き]「#01 激突」の感想で書いた通り、 感情表現とキャラクター同士の関係性にめちゃくちゃ比重を 置いてるなと感じたので、 今回はより感情にフォーカスして『MIU404』2話目を見てみました。 前回より、さらに気づきが多くて感想を書いていくウチに結果 ほぼ書き起こしのようになってます。 シーンをキャラクターの関係性と感情を重視して要約して シーンの終わりに感想を入れてます。 感想のみ読む場合は目次から飛んで下さい。 「#02 切なる願い」みんなの切なる願い 謝りた

          「#02 切なる願い」 感想

          「#01 激突」 感想

          ◻︎ぶつかるお話前回『タイトルとテーマ』で説明した通り どの場面を見てもちゃんと「激突」というタイトルに沿ったエピソードが ストーリー全体に散りばめられている。 ・車の激突 ・人間の激突(感情の対立)  ┝桔梗と我孫子  ┝志摩と桔梗  ┝志摩と九重  ┝九重と陣馬  ┝伊吹とあおり運転手水島  ┝あおり運転手水島と安本  ┝陣馬と伊吹  ┝千砂とおばあちゃん  ┝伊吹とあおり運転手安本  ┝志摩と伊吹 ◻︎キャラクター紹介初回ってキャラクター紹介が重要じゃないですか。

          「#01 激突」 感想

          テーマとタイトルの話

          自分は漫画家なので自分でも話を作る。 漫画の作業の中で タイトルを決めるのがすごく苦手意識があった。 『アンナチュラル』を何度も何度も見ているウチに 全てのエピソードがちゃんとタイトルに 集約されていることに気がついた。 それからというもの、遅まきながら 「タイトル」というものにちゃんと 注目するようになった。 『MIU404』の初回タイトルがこちら。 「#01 激突」 ・車の激突 ・人間の激突(感情の対立)  ┝桔梗と我孫子  ┝志摩と桔梗  ┝志摩と九重  ┝九

          テーマとタイトルの話