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あるロッテファンは突然の別れをいかに受け入れたか──あるいは清田との区切りをめぐって
人生は予期せぬ別れの連続だ。だから送別会や卒業式、あるいはお葬式でさえも、あいさつをして、区切りをつける……そんな儀式ができたほうが、旅立つ側にとっても見送る側にとっても幸せなのだと思っていた。突然いなくなってしまった人とのことは、ずっと考え続けてしまうだろうから。
これから清田育宏という選手にまつわる話をする。と、言っても僕は決して熱心な清田ファンではない。しいて言えば、2010年代後半、
【映画】ルース・エドガー
ヴァージニア州の高校に通うルース・エドガー。陸上部のキャプテンに任命され、討論部の代表として全米大会にも出場する文武両道の模範的な優等生。7歳でエリトリアからアメリカにやってきた彼を養子に迎えたエイミーとピーターはそれぞれ医者と実業家として仕事をこなし、進歩的な、政治的に正しい、(おそらく民主党支持の)白人。エリトリアでは少年兵であり、勉強よりも先に銃の扱い方を覚えていた彼の心理的な傷を治すべく、
もっとみる【映画】その手に触れるまで
舞台はベルギー。ムスリムコミュニティに暮らす13歳の少年アメッドは、おそらくどこにでもいる感じの少年で、ちょっと前まではプレステにハマっていたが、最近は雑貨店の2階でモスクというにはあまりにも狭く簡素な祈りの場を営むイマーム(導師…まぁお坊さんみたいな)の教えに傾倒しつつある……。大人のムスリムは女性と接しない、ユダヤ人と付き合い始めた(真偽は定かではない)先生は不信心者だ、神聖なアラビア語をコー
もっとみる【積読日記12】読めない本しかないから
たびたび登場する近所の本屋さんは2フロアで、緊急事態宣言後も営業している。1階は雑誌、文庫、マンガ、文芸書、芸能系、実用書などなど。2階に専門書やビジネス書、文房具がある。最初は営業時間を短縮しただけだったが、先日からついに2階の営業を取りやめた。夜は20時までで、在宅勤務に一区切りつけて、食料の買い出しついでにふらっと立ち寄ると(まさに不要不急!!)、いいか悪いかは別として、そこそこ賑わっている
もっとみる【積読日記10】再読しようとする
一度読んだ本を再読することもあるけれど、けっこう、なんて言うか必要に駆られて読むことが多いのだけれど、そういえばそうだったか、と思って手に取ることもある。
よく若いころに読んだあの本を今読むと…みたいな話はあるわけですが、そうか、今年で35歳か、と思って文庫を買いに行った。
単行本で読んだときは2009年?2010年?少なくとも僕はまだ20代半ばとかで、「35歳問題」なんていうのは理屈としては
「コロナ時代」とは何だろうか。
先の見えない日々が続いていて、まぁじゃあ1月・2月の頃は先が見えていたのかと言うと決してそんなこともないんだけれど、今度早川書房さんから「コロナ時代の僕ら」という本が出るということ、その即時性を話題にして、編集者の間でゲラを回し、先行してあとがきがnoteで出て、とかいろいろ「仕掛け」を感じなくもないけど、それはそれで当然やるべき、むしろその仕掛け方を教わりたいぐらいではあるのだけれど、それを抜き
もっとみる【積読日記4】hibi//ジョン/本屋の本当/新しい目の旅立ち
ペースは決めてないし、まして買うたびに書いていたら更新の頻度にも限界はあるので、次は前から積んでるものを書くつもりだけれど、「分けた」と書いたから少し日が空いてしまったことは反省しています。
今日は1/31-2/1に開催された「二子玉川 本屋博」で購入したものを中心に。
『hibi/ ーーどこにいても本屋』
https://www.habookstore.com/%E5%87%BA%E7%89%