【積読日記4】hibi//ジョン/本屋の本当/新しい目の旅立ち
ペースは決めてないし、まして買うたびに書いていたら更新の頻度にも限界はあるので、次は前から積んでるものを書くつもりだけれど、「分けた」と書いたから少し日が空いてしまったことは反省しています。
今日は1/31-2/1に開催された「二子玉川 本屋博」で購入したものを中心に。
『hibi/ ーーどこにいても本屋』
https://www.habookstore.com/%E5%87%BA%E7%89%88-publish/
「新しい本を作り、流通させ販売し、そしてまた新しい本を作る。そのシンプルなサイクルを、時代に合わせながら、全力で回転させていくプロジェクト」H.A.Bを主宰する松井さん。その松井さんの日記「hibi/」から本屋さんに行った日のものを中心に再編集したというZINE。200ページを超えるボリューム。その松井さんが出店されている、H.A.Booksotreのブースで買いました。
松井さんは取次勤務を経て、独立というか、個人で出版も流通も本屋もやりはじめたというすごい人。同じ世代のはずなのに私は本を積み上げるぐらいでしか張り合えない……というのは冗談として。前回の積読日記でも書いた「世界をいったんありのままに受け止める」というスタイルと日記はどこか親和性があるように思う。そして「日記本」に関しては、仕掛け人的な立ち位置にNUMABOOKS・内沼さんの気配を感じていて、今後が楽しみ。
『ジョン』
https://habookstore.shop/items/5d6bdb8da3f4ea0866c981fb
「モンキー・ビジネス」「すばる」「文藝」などで書かれている早助よう子さんという方が、自費出版で発行されたという作品集。もうなんかそれだけで「出版」という営みについて一晩語れそう。かかるお金だけのことを言えば、初版3,000部~4,000部なら印刷通販に頼んでも50万円ぐらい。いや、ちゃんと印刷会社さんに頼めればさらに安くなるはず。本屋博にもブースを出されてましたが、藤原印刷さんとか積極的な印象。
話は逸れたけれど、もともとは書評家の倉本さおりさんがPodcastで激推ししてたのが気になったのがきっかけ。本屋博で「早助よう子作品の魅力を語る」なんてイベントまであったことに今気づいたのは内緒。ほかのお店に融通されるほどたくさん在庫をお持ちになっていた「Books 青いカバ」さんのブースで買いました。
「本屋の本当」は公式ガイドブック。映画のパンフレット的な立ち位置ですよね。4種類カラーがあって、裏表紙に使ってる紙が書いてあって、その下には日本紙パルプ商事さんの名前がどどん、と。この日本紙パルプ商事さん、昔仕事でお付き合いがあって、こちらから電話をかけたときに先方が「日本、紙パルプ、商事…ですか?」と言って出られたのが忘れられない。時空が歪んだ。あるいは意識が混濁した。あの時の担当の方、元気かな。
こちらは本屋博の開催を知るきっかけにもなった大阪のtoi booksさんのブースで買いました。いつか大阪のお店にも行かなくては。
さて、本屋博自体は二日目のお昼ごろに行っただけなのですが、好天にも恵まれ大いに賑わっており、会場の二子玉ライズの性質もあるんでしょうけど家族連れの方も多くって。どんな人がどんな本をどれぐらい買ったのか、テナントで入っていた文教堂の人はどんなふうに見ていたのか、とかいろいろ聞いてみたいところであります。
動かずに目が届くぐらいのブースに色んな本屋さんがいて、同じものも扱ってはいるけれど、ラインナップは少しずつ違っている。目に止まったのはどんな本なのか聞く人の姿であり、説明している人の姿。目の届く範囲の「商い」感とか言うと、なんかこじゃれた感じになるかもしれないけれど、背景には買う側の「損したくない」マインドみたいなものもあるのかなぁとか、こういうイベントきっかけっていうのはやっぱりお祭りで、ハレの場で、「本を買う」という行為自体が特別なことである、という人が増えていることの現れだったりするのかしら、そうしたときにこの「商い」スタイルはどこまで日常に耐えうるのか、などと考えていました。
最後に本屋博ではないけれど、同じ日に届いていたものも1冊。
こちらはゲンロン友の会会員特典として先行して送っていただいたもの。タイのポスト・モダンのカリスマ作家という著者。30代半ばを迎えたころ、都会の喧騒を離れ訪れた「黒魔術の島」で本当の哲学にたどり着くーーーという全く想像ができない未知の本。SNSで書いている人もいるんですが、装丁が本当に美しい。
ゲンロン友の会はすごいよ。年会費1万円で送っていただける本のおつりが来ます。
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