心を破壊した日本人

他人を思いやろうとか。
他人を慮って行動しようとか。
他人に優しくしましょうとか。
 
 
小さい頃から当たり前のように
そう習ってきていて。
 
あたかもそれが普通のように。
あたかもそれが人としての正しい生き方のように。
 
そうやって教え込まれてきて、
そういう雰囲気の中で
日本の教育は成り立っているんだけど。
 
実際のところ、今の日本の現状はどうだろう。
 
 
みんなお金がなくて余裕がない。
将来への不安どころか、
今を生きることに不安だらけ。
 
いつ起きるかわからない天変地異。
異常が通常と化した異常気象。
 
そんなのも相まって心に余裕なんか持てない。
 
自分の心に余裕が持てないと、
他人を思いやることなんかできない。
 
 
有名人が何か発言するとすぐバッシング。
 
それが「正義」であるかのように
行きすぎた正論を振りかざし、
したり顔で文句を言い始める。
 
発言者は心を閉ざす。
 
炎上しないように、文句を言われないように、
不買運動されないように、デモされないように、
言いたいことを言えなくなる。
 
それを見て、したり顔の一般人。
次のターゲットを血眼で探してる。
 
 
アンバランスな社会。
バカかと。救いようがないなと。
 
凡人が教えられてきた
「他人に優しい社会」は凡人によって破壊される。
 
 
凡人は政治のせいにするだろう。
凡人は文明の利器のせいにするだろう。
 
政治によって生じたイライラや不安を
文明の利器を使って誰かにぶつけたいだけ。
 
そして他人に対する優しさや配慮は無くなっていく。
他人なんか潰れればいい。他人の不幸は蜜の味。
 
 
こんな殺伐とした日本、
いったい誰が望んだんだろうか。
 
いや、俺が知らなかっただけで、
そもそも殺伐としていたのかもしれない。
 
俺が大人になったとか、ネット社会になったとか、
そういう理由で社会の本性が
見え透けすぎているだけかも知れない。
 
 
俺もクズだけど。
俺もカスだけど。
 
少なくとも他人の不幸に対しては
同情はできなくとも不幸だと捉えたい。
決してそれを嘲笑うことはない。
 
有名人が嘘を吐こうが何だろうが、
それで自分に迷惑が掛かるわけでもないし、
人間誰だって間違いはあるでしょで済ませたい。
 
知り合いが苦しんでたら手を差し伸べたいし、
誰かが困ってたら少しでも力になりたい。
 
俺も余裕なんかないけどさ。
自分が情けなくて仕方ない毎日だけどさ。
 
他人を落とし穴に入れても面白くない。
他人が困って苦しむ姿は必要以上に見たくない。
 
 
この社会でそんな風に思うのは
夢追い人で社会不適合者でしかないのかな。
 
それならそれでいいんだけど。
そう言われるのにも慣れてるからさ。
 
 
どうしようもない日本だぜ。