白髪発見アラート
どうも西尾です。
4月28日(日)、ゴールデンウィーク2日目になりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
どこかへ旅行に行かれている方も、お家でのんびりとお過ごしの方も、そしてお仕事という方もいらっしゃると思います。
今日は多くの地域で晴れ間が広がり、お出かけ日和となりそうです。
白髪発見アラート
「ヴー!ヴー!」
「白髪発見アラート発令中!白髪発見アラート発令中!」
「ヴー!ヴー!」
「白髪発見アラート発令中!白髪発見アラート発令中!」
いったい何事か!?
突如として私の頭の中に鳴り響いた。
…
朝、目が覚める。
眠たい目を掻きながら、布団から体を起こす。
今日も一日の始まりだ。
眼鏡をかけて、一先ずトイレへと向かう。
次に洗面所へ。
洗面台の鏡を見ると、寝起きで髪の毛がボサボサの上に、寝ぼけ顔のだらしの無い自分がそこには立っていた。
変な方向に寝癖もついていて嫌だな。
たまに、名探偵コナンの蘭姉ちゃんのように三角形のツノが出来ることもある。
眼鏡をかけているというのに、その顔はまるでドラえもんに登場する眼鏡をかけていないのび太君のように目が“3”になっている。
無理矢理にでも頭を覚醒させなければ。
水道の蛇口をこれでもかというぐらいにひねると冷たい水が勢いよく飛び出して来て、手を差し出すと勢いのあまり水飛沫がこちらへと飛んでくる。
蛇口をひねり過ぎた。
朝から何してんだか。
水の勢いを調整して、顔を洗う。
冷たい水が顔にかかると嫌でも頭が覚醒しだす。
ずっと閉じていた顔の毛穴が無理矢理抉じ開けられたような感じがして、どこか心地よい。
次に歯を磨く。
歯ブラシに歯磨き粉をつけて、口へと放りこむ。
たまにこの時点で未だ頭が覚醒していないことがあり、その時は歯ブラシにつけたつもりの歯磨き粉がついておらず、洗面台にベットリと垂れ落ちてしまうことがある。
実家にいた時にはこれを水で流すのを忘れてしまい、何か得体の知らない白いベットリとしたものが洗面台についていると朝から騒動になってしまったことがる。
もちろん、こっぴどく怒られた。
朝からそんなに怒ると血圧が高くなるよと言うと、余計なお世話じゃ!と余計に怒られてしまう。
歯を磨く時は洗面台の鏡を注視する。
寝起きの時点では鏡を見ても寝癖ぐらいにしか気付かないが、洗顔も終えて頭が覚醒した状態で鏡を見ると小さなことにも気付いてしまう。
そう。
黒い髪の毛の中に白い一筋の線が見えるではないか。
「ヴー!ヴー!」
「白髪発見アラート発令中!白髪発見アラート発令中!」
「ヴー!ヴー!」
「白髪発見アラート発令中!白髪発見アラート発令中!」
私の頭の中で鳴り響く。
歯磨き中だろうか、髭剃り中だろうが、鼻毛の毛抜き中だろうが関係無い。
この手を止めて直ぐに白髪に対処する。
口に咥えた歯ブラシをそのままに、急いで毛抜きを取りに行く。
ここで一つ注意することがある。
口に歯ブラシを咥えた状態だから、くれぐれも転けないように注意する。
転けたら喉に歯ブラシがささって大変だ。
自慢じゃ無いけど今のところ転けたことは無い。
歯ブラシを咥えた状態では。
スプーンを咥えた状態では一度転けてしまったけど(笑)
その時は喉の奥の皮膚にスプーンが刺さり、スプーンの孤を描いたようなカーブ状の傷が出来てしまった。
治るまで結構時間を要したと思う。
水を飲み込む時は未だ良いのだが、固形物を食べる時は痛くて大変だった。
皆さんはくれぐれも真似しないでください。
真似する人はいないと思いますが。
話を戻そう。
毛抜きを準備できたら白髪の対処を開始する。
先ず片手で白髪の周りの黒い毛をどけていく。
毛抜きを持った手も駆使して白髪一本だけが見えるようにする。
ここで口に咥えた歯ブラシが邪魔なことに気がつく。
最初から歯ブラシを置いておけば良かった。
私は洗面台の端っこに歯ブラシを置いた。
ついでに、口の中が歯磨き粉で泡泡しているのも気持ちが悪いので口も濯いでおく。
よし、気を取り直して白髪対処の再開だ。
先程の要領で白髪一本に狙いを定める。
髪の毛が未だ中途半端の長さで助かった。
短すぎると発見しにくいし、長すぎると白髪を掴む時に他の黒い毛も掴んでしまう。
それでも、白髪を掴むのは意外と難しい。
洗面所の照明に反射して黒い毛まで白く見えてしまう。
自分の髪の毛だから仕方がないのだが、それが妙に腹立つ。
何でこんな黒いんだ。
顔から汗が滲み出す。
やっとの思いで白髪を掴むことができた。
後は抜くだけだ。
最後にもう一度だけ黒い毛は掴んでいないか確認してから白髪を抜く。
抜けた。
何だろうな。
白髪を抜く時は痛みというより、達成感のようなものが勝ってしまう。
よし。
朝から白髪の対処に成功した。
一仕事を終えた気分で大満足だった。
頭の中に鳴り響いていた白髪発見アラートもようやく解除された。
今日も平穏な朝が始まる。
さて、朝飯でも食べますか。
今朝は何を食べようか。
パンにしようか、ご飯にしようか。
そう言えば、歯磨きを中断しているのだった。
先ずは歯磨きを終わらせなきゃと急いで洗面所へと向かう。
歯磨きを終わらせる。
よし、朝飯だ。
さて、何を食べようかな。
正真正銘、やっと平穏な朝が迎えられる。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。
よろしければ西尾のサポートをお願い致します! サポート頂けますと西尾はとても嬉しく思います! 頂いたサポートは活動費として使用させて頂きます! 今後ともどうぞ宜しくお願い致します。