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【後編】 英語コミュ力を上げるために大事だったこと ~アメリカ大学院1年目を振り返って~

NIMOです。日本で経営コンサルの仕事を経て、アメリカの大学院 (MBA)に留学に来ています。(自己紹介記事はこちら

留学に来て1年と1か月半がたち特に英語のコミュ力が上がり、授業でのパフォーマンスや人間関係、交渉事がより効果的にできるようになってきた気がします。まだまだ苦労は多いので改善過程ですが。

今回は、直近の留学生活の様子をご紹介しつつ、1年目を振り返って筆者が思う「英語コミュ力を上げるために大事だったこと」にも触れてみました。英語習得中の方が使える部分が少しでもあればうれしく思います。


1.近況

近況は前編をどうぞ。基本的に楽しくやっています。

2.英語コミュ力の向上に何が大事だったか

来る前にも英語を伸ばすためのトレーニングはしましたが、来てからの活動を振り返って大事だったなと思うことを取り上げてみました。

1) 英語に触れる量を確保する

元も子もないのですが思ったことは、とにかく日本人の自分はネイティブと比べて圧倒的に英語に触れる量が少なかった(日本語だけで生きていける島国なのだからしょうがない)。同じ留学生でも、もともと英語運用能力の高いインドや東南アジアから来た友人はともかく、母国語メインで生きてきた日本・中国勢が圧倒的に苦戦している構図が見られました。

特に英会話は場数を踏まないとしょうがないと思ったものの、普通に授業を受けているだけでは足りないと感じ、1日3時間以上の会話時間の確保するようにしていました。

例えば上級生の10数名にお願いして30分~1時間程度の会話練習をしてもらったりしました。アメリカのビジネスの場面での雑談の流れやノリなども1から教えてもらえ、有効な一歩だったと思います。

他にも、他の学生と就活の面接練習をしたり(1回90分くらい)、コンサルファームの社員に20分程度のチャットをお願いしまくったりしてとにかく話す時間を最大化しました。

日本にいたときはここまでできなかったのですが、量の確保は渡米前から意識していて、一応留学の合格条件くらいまでいくには有効だったように思います。
・まずはPC・スマホの言語設定を全部英語にする
・仕事で英語業務を取りに行く
・Youtube、Netflix、オンラインコースなどのコンテンツは英語で見る
・疲れているときはただただ書かれているものを音読する、等…

参考で、筆者が外国語習得系で信頼しているチャンネルを置いておきますね。その方もいかなる方法でも量を確保することを推奨しています。

 

2) 失敗の数をKPIにする

KPI (Key Performance Indicator) -経営などでよく使われる重要指標のことで、例えば売上1千万がゴールならば、「週にn件の顧客訪問をする」といった中間的な目標値がKPIですね。

アメリカに来て言語と文化が変わり、コミュ力を失ったために基本的に何もかも日本にいたときよりもパフォーマンスが落ちました。結局場数を増やすしかないと思うものの、毎回失敗するので気持ちはどんどん落ち込むんですよね。あとは、うまくやれる局面の方が少ないので「うまくやれる」ことを目標にしていては病んでしまうという結論に行き着きました。

そこからKPIを変えることにしまして。「失敗した数」をKPIにしてそれを最大化することに自分の中で方針転換しました。失敗した数=挑戦した数ということで、挑戦することが大事なこの局面はこの方がメンタル的に効果的だろうと。

noteのユーザー層はわりと優等生というか優秀と言われてきた方が多いのではないかと推測しているのですが、優秀であればあるほど結果で評価される局面が増え、「失敗を数えて喜ぶ」アプローチから遠ざかるのではないかなと推測しています。筆者が優秀かどうかはともかく、少なくとも失敗を嫌い保守的な筆者はそんなアプローチは取ったことはありませんでした。このアプローチに切り替えてから、ネイティブに何度でも話に行くメンタルが保たれた気がします。

アメリカに来て1年経った今でも筆者はこのメンタリティでやっていますが、日本にいたときからこのメンタリティでもっと喋っておけば良かったと思っています。島国で英語を習得しようとしているのだから、なるべく多く転んだ経験を積み重ね、場数を増やしたことを喜ぶのが長く太く続ける秘訣なのではないかなと思います。

3) 本当に興味のあることに英語で取り組む   (文化的アプローチ)

前の2つより少しハードルは上がりますが、英語を学ぶのではなく、興味のあることを深めるために英語を「使う」アプローチです。

筆者のケースを2つ紹介すると、1つは経営学で必要な統計学のオンラインコースを英語で取りました。内容が面白く、教授の説明を字幕を巻き戻しながら理解する過程でリスニングスキルが伸びました。英語を使ってものごとを学んでいるという事実もモチベーションに寄与しました。

もう1つは、アメリカに来てビジネスアナリティクスを1から学ぶ個人プロジェクトを始めた時です。いろんな教授やスタートアップにコンタクトして、助けてもらいながら今学んでいるのですが、学習環境を整える過程で交渉したり問題解決をするコミュニケーションが生まれ、英語そのものの経験値が飛躍的に上がりました。

「本当に興味のあること」を選ぶのがポイントでして、理由が2つあります。1つは単純で、興味のあることに取り組めてモチベーションが保ちやすいということです。

2つ目が文化的背景に関わるものでして、特にアメリカ文化圏の英語講師や英語話者とのコミュニケーションの質が変わると感じています。

筆者の例で言うと、「ビジネスアナリティクスがやりたいんだ」と言い始めてから学校側のアメリカ人がサポートしてくれるようになったり、インターン就活も社員との会話にも深みが出て、自分の中での英会話経験の質と量が変わりました。

別の記事で触れましたが、アメリカ文化を一言で表すとすると“Individualism(個人主義)”だそうで、自分がどうしたいのかを明確にし、主張することを子供の頃から教育されるそうです。

そのような文化圏のため、自分が本当に興味があることに取り組み、そのことを共有したり、意見や助けを求められることで、一人前の対等な人として真面目にポジティブに向き合ってくれ、対話の質が高くなるような感じがするのです。

そのためある程度のレベル感になったら、英語を「勉強するもの」から、興味のあることに取り組む際に「使うもの」へとシフトすることで1つまた飛躍が訪れるのではないかと思います。参考までに自分が今日本にいたら、
・YoutubeやCourseraで興味のある分野のレクチャーを英語で受けてみる
・海外の方向けのブログを立ち上げ、英会話講師にトピック選択のアドバイスや添削をお願いしたり、専門家を紹介してもらったり、インタビューさせてもらう(参考:Medium。noteの英語版みたいなサイト)
・海外からの単発仕事を受注する(日英翻訳、日本市場の調査案件等)
・LinkedInで自分が興味のある業界の人にコンタクトして、その国でその分野がどういう状況なのか聞かせてもらう
・海外ターゲットのビジネスを考え、現地の人にネット経由でコンタクトしてヒアリングさせてもらう
…などをやるかもしれません。 

3.まとめ
ということで、留学1年目で英語力の向上に役立ったことを振り返り、メンタリティやアプローチも含めてご紹介してみました。長くなり恐縮です。いろいろご紹介はしたものの、まだまだできないことの方が多いので、引き続き失敗をKPIにして精進していこうと思います。

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