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MBA留学生が見るアメリカと日本の文化の違い Part1

NIMOです。日本で経営コンサルファーム勤務を経て、アメリカの大学院 (MBA)に留学に来ています。(自己紹介記事はこちら

今回の記事は筆者的にけっこうおすすめです。

筆者の通うMBAでは、8月に学校が始まり最初の1か月間は「Social(ソーシャル)」と呼ばれるパーティーでひたすらネットワークづくりをします。そこで気づいたんです、筆者の発言に対するアメリカ人とアジア人の反応が違うと。

アジア人の反応は日本人とわりと似ており、会話時に反応を予測しやすい。しかしアメリカ人の反応は想像外の表情やトーンで返ってくるため、正直筆者の発言に対してどう感じているのか、なぜそう感じるのかが当初は想像がつきにくかったです。

平たく言うと「文化」が違うのだと思います。日本人として完全にアメリカ文化におもねる必要はないものの、あまりに馴染めないとやりづらいので、なるべく違いを理解することで共存する術を見出そうとしました。今回は文化面に関して筆者が重要と感じるポイントをご紹介していきます。

<アメリカ文化 重要3点> ※筆者調べ
1. Individualism   ←本記事
2. Diversity *文化でないがアメリカ人の振舞いに関わる重要ポイントとして
3. Meritocracy


“日本は Harmony (和)、アメリカは Individualism (個) ”

両者の文化を表現する言葉として、元アメリカ軍人のクラスメイトが使った言葉です。彼は日本やアジア各国に数年間駐在した経験があり、両方の文化をある程度理解していると見られました。

文化が違うから、社会が個人に求める性質が異なる。

日本は「協調性」を求める

例えば小学校で習ってない漢字を使ったら注意されたりしませんでしたか?日本の公立の教育は、苦手な人を平均点に近づけようとしますが、できる人のことは放っておくか面倒くさがる時がある。その証拠に飛び級がない。誰も置いていかない良い面があり、出る杭として打たれて辛い人がいるというデメリットがあるかと思います。

アメリカは「Authenticity(らしさ)」の表現を求める

アメリカに来て、「こう思う、こう感じる」というものを素直に表現することをものすごく要求されているように感じています。だんだんとアメリカではAuthenticityがないと生きていけないと気付きました。議論で発言できなければいないのと同じ、主張しなければ軽視してよい対象と見なされるのです。これはアメリカ歴が長い筆者の日本人の友人が、留学初期に筆者に与えたアドバイスでもあります。

そのレベル感は思った以上です。筆者の例を紹介しますね。授業でアメリカ人を含むグループでプレゼンを作った時なんですが、彼らが英語で何を言っているかわからなかったんです。純粋な英語力不足もありますが、そもそもネイティブ同士の会話は聞き取りが難しいのと、本人ですら自分が何を言いたいのかわかっていないケースもあったりしました。とにかく渡米して1か月の筆者にはハードルが高かったのです。

このままじゃまずいよなぁと悩んだ筆者は、

「みんなの英語がわかんないから、時々大事なポイントを要約して私に教えてく~ださい」

と大変に図々しいリクエストをチームメイトたちに出したのでした。結果、彼らはポイントを明確に話してくれるようになり、筆者も要所要所で適切な発言ができるようになりました。結果的にグループワークで一定程度、内容に貢献できるようになったのです。実際、チームメイトとしてもこのリクエストは問題なかったそうです。(たぶんビジネスではダメだと思いますが。)

言ったもの勝ちという面がある分、自信や自己主張が弱いタイプの方はたとえアメリカ人でも生きづらいのではないかと推察します。

文化が違うから、日常のコミュニケーションが異なる。

実際、日常的にはどう違ってくるのかアジアとアメリカの対比で列挙しましょう。アメリカでは互いのAuthenticity(らしさ)を尊重する表現が好まれる傾向にあることが見えてくる気がします。

アジア人のクラスメイトはミーティングはすぐに本題に入る。アメリカでは5~10分程度の個人的な雑談から始める傾向にある。

アジア人のクラスメイトはすれ違うと”Hi!”と言う。アメリカ人は”Hi, how’s everything going?(最近どう?)”と聞く。

アジア人のクラスメイトは、シカゴに旅行した筆者に”How was Chicago?(”シカゴは”どうだった?)”と聞く。アメリカ人は”How did you like Chicago?(”筆者が”シカゴをどう感じたか?)”と聞く。

アメリカ人の社会人とコネづくりをするときは、”What is the culture at your company like?(御社の文化を教えて?)”と聞くよりも、”What aspect of the corporate culture do you like?(”あなたは”会社の文化のどういう点が好き?)”と聞く方が好意的に答えてもらえる。

まとめ2点

1.「集団/個人」の軸でアメリカの文化は日本と対局にあるが、どちらがよいというわけではない

日本が世界中で「奇跡だ」と言わしめる現象を起こすのは、Harmonyが重視されるからだと思っています。あまり道端でケンカが起きないとか。ちなみに筆者はこの軸においてはアメリカの方が好きです。主張が強すぎるとか、協調性がないとか言われるタイプの方は適応が速いかもしれません。

2.アメリカでは自分の"Authenticity"を表現する
Authenticな自分、つまり自分がどういう信条を持ってどう感じるのかを常に、日本人としてはやりすぎと感じるぐらいに表現した方が、自然な関係構築が可能と感じています。そのためには「自分がどう感じるのか」には常に敏感である必要があり、その点を日本にいた時以上に意識するようになりました。

以上、今回はIndivisualismの観点でした。専門家ではない一人の社会人留学生が1年間で感じた内容です。長く滞在すると適応して感じ方も変わるかもしれません。また別の観点もPart2, 3と書いていければと思います。

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