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海外長期留学のデメリット? 3選 【アメリカ大学院留学】

NIMOです。日本で経営コンサルの仕事を経て、アメリカの大学院 (MBA)に留学に来ています。(自己紹介記事はこちら

現在、アメリカの留学生活を多いに楽しんでいますが、今日はデメリットについて考えてみました。少し生々しいところもお伝えしつつ、将来の留学を検討されている方の参考になれば幸いです。

尚、今回はアメリカへの長期留学に絞った話になります。期間や国が違えば話は異なるかと思いますのでご注意ください。

アメリカ留学のデメリット3選

1. 費用対効果

留学したら将来の年収がいくら増えるとか、単純なお金だけを見た費用対効果です。

ご存じの通り、昨今、アメリカの学費の高騰、円安のおかげで留学生界隈は戦々恐々としています。

MBAですと、ハーバードなら2年間の学費だけで2000万円強、保険・生活費・渡航費などが1000万円でざっと3000万円を超えてきます。会社員の方の場合、本来稼げるはずだった2年分の年収が機会損失として加わるため、4000~5000万円程度の投資になります。

学部の場合も一般的に学費が4年間で2000万円程度(ハーバードとかですと3000万近い)、プラス生活費などの諸々が載ってくる形になります。

英語ができることで多少年収が上がるとかはあるのかもしれませんが、いかんせん投資金額が大きいので金銭的には最終的にトントンかちょっとプラスくらいではないでしょうか。(留学しなくてもTOEIC900くらい取って条件の良い仕事に転職される方はいますしね…。)

純粋に金額面だけでみると、達成したい目的によっては、長期留学以外のうまい方法があるのではないかと思います。

2. メンタル的な負荷が高い

留学は楽しいものではありますが、アメリカは特に競争・勉強がハードでして、日常的な感覚としては大変さが上回ると感じています。

日本と違い、アメリカは企業がGPA(成績)を見るため皆Aを取るために必死なんですよね。ネイティブスピーカーのこの熱量の中、母国語ではない英語で勝負する必要があるため日本人にはハードルは高くなります。

また英語や勉強以外にも、文化や常識の違いによる負荷は見逃せません。基本的にアジア人というだけで“ナメられ”やすい(と、筆者は感じています。)いくら体を鍛えても各国の方々と比べてフィジカルはひ弱に見えますし。日本でものすごくエリートだった男性が、ちやほやしてくれる日本人女性が周りにいなくなったり、思うように外国人をリードできず自信を失い「自分は日本の方が活躍できる」と言っていたりするのを耳にします。

この苦労をプラスと見るか、マイナスと見るかは見解が分かれるかもしれませんが、それぞれの境遇・条件でのハードシップが伴うのだと思います。

3. 安全・衛生・食の生活水準が落ちる

日本はクリーンで安全である、というのは本当だと思います。シアトル、LA、NYなどいくつかの主要都市に訪れたのですが、治安や衛生は良いとは言えませんでした。(LAで目の前でいきなり人が殴られたときはもう1人で歩けなくなりました…。)

食べ物も、アメリカの食事は基本おいしいんですけど、同じ味なら日本の方が圧倒的に安いです。大戸屋の1000円のランチのクオリティをNYで求める場合、筆者なら3000円の出費を覚悟します。

筆者の場合は、安全で家に虫さえでなければ大丈夫なので比較的おおらかですが、食が重要な方や繊細な方にはストレスフルと想像します。

デメリットっぽいがそうでもないこと

1. まわりと比べて学業やキャリアが1~2年遅れる

個人的には留学の1~2年の遅れは後で取り戻せますし(遅れというよりも得た経験の方が多い)、そもそも終身雇用が終わって自分でキャリアを築くことが求められる今、まわりと同じスピード・同じルートを志向することの意味は薄れていると感じます。

またアメリカで日常を生きる上で年齢は関係なく(例えば年齢が上だから偉いというアジア特有の感覚で各国の方と接すると人が遠のく気がします)、この価値観の中で1年過ごすと筆者は年齢は全く気にならなくなりました。

2. 日本の家族や友達に会えない

今はZoomもLineもあるので大丈夫です。むしろ家族や友達に新しい風を還元できるため、彼らとしても身近な人物がアメリカに留学してくれるのはうれしいことも多いようです。

ではなぜ留学するのか

これだけデメリットがあるのに、行った人は皆「行ってよかった」って言うんですよね。筆者もいろんな留学経験者に相談したのですが、皆、行くことを勧めました。本当に行って良かったと思っているのか、経験者のポジショントークなのかは筆者にはわかりません。

結局、筆者は将来の自分が後悔しないように選択をしました。

1年経ち、今のところ筆者はアメリカに来て良かったと思っています。生活は大変ですし、上記で記載したようなデメリットはしっかり被っています。しかし、日本では得ることのできなかった価値観の変化、自分の生き方の発見、能力や友人の幅の広がり等、生涯にわたる無形資産を得ています。

また、新しく得た感覚を日本の身内や友人に還元できるため、自身だけではなく、身の回りのコミュニティに効果が波及することを実感しています。

以上、アメリカ長期留学のデメリットでした。小さな投資ではないため、見極めのために短期留学や少し長めの旅行等、リスクのより小さい形で試してみるのもいいかもしれません。いい決断ができることをお祈りしています。

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