日本古学アカデミー

日本固有の学問である日本古学を清風道人が現代と未来に伝えていきます。日本古学から学ぶ「…

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日本固有の学問である日本古学を清風道人が現代と未来に伝えていきます。日本古学から学ぶ「自然の摂理」と「日本古来の精神」が豊かで健やかな世界を創るヒントになることを願って。

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日本古学とは  日本古学(国学、古道学)は、諸外国の影響を受ける以前の日本独自の文化・思想・精神世界を明らかにしようとする学問です。  本居宣長先生や平田篤胤先生など江戸時代の国学者たちの成果は、日本が近代国家として出発する明治維新の原動力ともなりましたが、明治以降に輸入された西洋の文物に感化された日本人にとって、遠い過去の遺物となり、一般には極めて認知度の低い存在となって今日に至っています。  しかしながらこの学問は、最終的には宮地水位先生や宮地巖夫先生などのいわゆる宮地神仙道によって完成された感があり、その学統は尊貴なる霊宝伝書類と共に今もひっそりと継承されています。  この世界に類を見ない古き良き日本遺産ともいうべき古学が、篤志(とくし)の人々によって未来に伝えられますよう心より祈念申し上げます。 「古(いにしえ)、儒仏の道未だ御国へ渡り来(きた)らざる以前の、純粋なる古の意(こころ)と古の言(ことば)とを以て、天地の初めよりの事実を素直に説き考え、その事実の上に真(まこと)の道の具(そな)はってある事を明らむる学問である故に古道学と申す。」(平田先生)

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天地組織之原理(144) -猿田彦大神の参向- ●

#00903  2024.6.15 「こゝに日子番能邇々芸命(ひこほのににぎのみこと)天降りまさむとする時に、天(あめ)の八衢(やちまた)に居(おり)て上(かみ)は高天原を光(…

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天地組織之原理(143) -神祇官に斎き奉れる八神の起源- ●

#00902  2024.6.9 『日本書紀』曰く、「高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)勅(みことのり)して曰(の)りたまはく、吾は天津神籬(ひもろぎ)及び天津磐境(いわさか)…

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天地組織之原理(142) -皇国君臣の御神統- ●

#00901  2024.6.3 「この二柱の神は佐久々斯侶伊須受(さくくしろいすず)の宮に拝(いつき)祭る。次に登由宇気神(とようけのかみ)、此(こ)は外宮(そとつみや)の度…

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天地組織之原理(141) -孝道の本源-

#00900  2024.5.28 『日本書紀』曰く、「復(また)天児屋命(あめのこやねのみこと)太玉命(ふとたまのきこと)に勅(の)りたまはく、爾(いまし)二神も亦(また)同…

天地組織之原理(140) -天壌無窮の神勅- ●

#00899  2024.5.22 『日本書紀』曰く、「天照大神、皇孫命(すめみまのみこと)に勅曰(の)りたまはく、葦原千五百秋之瑞穂国(あしはらのちいほあきのみずほのくに)は…

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天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

#00898  2024.5.16 「こゝに天照大御神、高木神の命(みこと)以て太子(ひつぎのみこ)、正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)…

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天地組織之原理(138) -大国主大神の御祭- ●

#00897  2024.5.10 「故(かれ)、白(まお)したまひし随(まにま)に、出雲国の多芸志(たぎし)の小濱に天之御舎(あめのみあらか)を造りて」  この明文は聞こえた…

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天地組織之原理(137) -神教に習ふべし- ●

#00896  2024.5.4  前々より講じ来りたるを以て、大国主大神の御大徳且つ御神業の大なることは御了解ありし事と存す。就てはこれより高皇産霊大神の顕幽の両政を皇孫命(…

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天地組織之原理(136) -国平の広矛-

#00895  2024.4.28 「故(かれ)、更にまた還り来て大国主神に問ひたまはく、汝が子等、事代主神、建御名方神二神は天神(あまつかみ)の御子の命の随(まにま)に違(た…

天地組織之原理(135) -建御名方神の帰順- ●

#00894  2024.4.22 「故(かれ)、こゝにその大国主神に問ひたまはく、今、汝(いまし)が子(みこ)、事代主神かく白(まお)しぬ。亦白すべき子ありやと問ひたまひき。…

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日本古学アカデミーが書籍になりました。『日本古学アカデミー全集』第四巻

単行本(ソフトカバー) 306ページ ¥3,300(税込) Amazonリンク 【日本古学とは】  日本古学(国学、古道学、玄学)は、諸外国の影響を受ける以前の日本独自の文化…

天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

#00893  2024.4.16 「故(かれ)、こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を遣(つか)はして、八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)を微(め)し来て問ひ賜ふ時に、…

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天地組織之原理(133) -幽顕分政の神勅- ●

#00892  2024.4.10 『日本書紀』曰く、「こゝに経津主神(ふつぬしのかみ)、則ち還り昇りて報告(かえりごとまお)したまふ時に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、乃…

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天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り- ●

#00891  2024.4.4 『日本書紀』曰く、「二神(ふたはしらのかみ)、出雲の五十田狭(いたさ)の小汀(おはま)に降り到(つ)きて、大己貴神(おおなむちのかみ)に問ひて…

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天地組織之原理(131) -出雲国造神賀詞-

#00890  2024.3.29 「これを以てこの二柱の神、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜に降り到(つ)きて、十掬剣(とつかのつるぎ)を抜きて浪(なみ)の穂に逆さまに刺し立て…

天地組織之原理(130) -荒魂神と和魂神- ●

#00889  2024.3.23 「こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を建御雷神(たけみかづちのかみ)に副(そ)へて遣(つか)はしき。」  この伝に「こゝに天鳥船神を建御…

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天地組織之原理(144) -猿田彦大神の参向- ●

天地組織之原理(144) -猿田彦大神の参向- ●

#00903  2024.6.15

「こゝに日子番能邇々芸命(ひこほのににぎのみこと)天降りまさむとする時に、天(あめ)の八衢(やちまた)に居(おり)て上(かみ)は高天原を光(てら)し、下(しも)は葦原中国(あしはらのなかつくに)を光す神こゝに有り。故(かれ)、天照大御神、高木神の命(みこと)以て天宇受売神(あめのうずめのかみ)に詔(の)りたまはく、汝(いまし)は手弱女(たわやめ)に有れども伊牟迦

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天地組織之原理(143) -神祇官に斎き奉れる八神の起源- ●

天地組織之原理(143) -神祇官に斎き奉れる八神の起源- ●

#00902  2024.6.9

『日本書紀』曰く、「高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)勅(みことのり)して曰(の)りたまはく、吾は天津神籬(ひもろぎ)及び天津磐境(いわさか)を起こし樹(た)てゝ、当(まさ)に吾孫(すめみま)の為に斎(いわ)ひ奉らむ、汝(いまし)天児屋命(あめのこやねのみこと)、太玉命(ふとだまのみこと)、天津神籬持ちて葦原中国に降りて亦吾孫の為に斎ひ奉れ。」

 こゝに挙げた

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天地組織之原理(142) -皇国君臣の御神統- ●

天地組織之原理(142) -皇国君臣の御神統- ●

#00901  2024.6.3

「この二柱の神は佐久々斯侶伊須受(さくくしろいすず)の宮に拝(いつき)祭る。次に登由宇気神(とようけのかみ)、此(こ)は外宮(そとつみや)の度相(わたらい)に坐す神なり。次に手力男神(たぢからおのかみ)は佐那縣(さながた)に坐すなり。」

 この明文は前に挙げたる『古事記』本伝の次の伝文にて、前に御魂代(みたましろ)にて天降し給へる神等の御祭場を云へるにて、後に

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天地組織之原理(141) -孝道の本源-

天地組織之原理(141) -孝道の本源-

#00900  2024.5.28

『日本書紀』曰く、「復(また)天児屋命(あめのこやねのみこと)太玉命(ふとたまのきこと)に勅(の)りたまはく、爾(いまし)二神も亦(また)同(とも)に殿(おほと)の内に侍らひて善く防護(つかえまつり)為せ。」

 この伝も『日本書紀』の伝文にして、天照大御神より天児屋命と太玉命に詔り給ふなり。この二柱神は申すまでも無くこの度御天降りの御供の神等の内にて重要なる

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天地組織之原理(140) -天壌無窮の神勅- ●

天地組織之原理(140) -天壌無窮の神勅- ●

#00899  2024.5.22

『日本書紀』曰く、「天照大神、皇孫命(すめみまのみこと)に勅曰(の)りたまはく、葦原千五百秋之瑞穂国(あしはらのちいほあきのみずほのくに)は吾(あ)が子(みこ)の孫(つぎつぎ)王(きみ)とますべき地(くに)なり。爾(いまし)皇孫、就(いでまし)て治めませ、行矣(さきくませ)。宝祚(あまつひつぎ)の隆(さか)へまさむこと、天壌(あめつち)の與(むた)無窮(とこしえ

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天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

#00898  2024.5.16

「こゝに天照大御神、高木神の命(みこと)以て太子(ひつぎのみこ)、正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)に詔(の)りたまひて、今、葦原中国(あしはらのなかつくに)を平(ことむ)け訖(お)へぬと白(まお)す。故(かれ)、言依(ことよさ)し賜りし随(まにま)に降り坐して知ろしめせとのりたまひき。」

 こゝに挙げたる明文は神代第

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天地組織之原理(138) -大国主大神の御祭- ●

天地組織之原理(138) -大国主大神の御祭- ●

#00897  2024.5.10

「故(かれ)、白(まお)したまひし随(まにま)に、出雲国の多芸志(たぎし)の小濱に天之御舎(あめのみあらか)を造りて」

 この明文は聞こえたる通り始め大国主大神より大宮造りのことを天津大神に乞ひ給ひしを諾(うべな)ひ給ひて、高皇産霊大神の詔以て神等の造り給ひし大宮を云ふなり。今の杵築(きづき)大社の初めて成りし本津(もとつ)大宮これなり。 #0891 【天地組

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天地組織之原理(137) -神教に習ふべし- ●

天地組織之原理(137) -神教に習ふべし- ●

#00896  2024.5.4

 前々より講じ来りたるを以て、大国主大神の御大徳且つ御神業の大なることは御了解ありし事と存す。就てはこれより高皇産霊大神の顕幽の両政を皇孫命(すめみまのみこと)と大国主大神に任じ給へる御神勅によりて、大神の八十隅手(やそくまで)則ち幽界(かくりよ)に隠れ給ひし後は如何なる御神徳たらん。又顕事(あらわごと)幽事(かくりごと)とは如何なることならんと云ふことを講究すべ

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天地組織之原理(136) -国平の広矛-

天地組織之原理(136) -国平の広矛-

#00895  2024.4.28

「故(かれ)、更にまた還り来て大国主神に問ひたまはく、汝が子等、事代主神、建御名方神二神は天神(あまつかみ)の御子の命の随(まにま)に違(たが)はじと白(まお)しぬ。汝が心奈何(いか)にと問ひたまひき。こゝに答へまつらく、僕が子等二神の白せる随に僕(あ)も違はじ、この葦原中国(あしはらなかつくに)は命の随に既に献(たてまつ)らむ。」

 こゝに挙げたる明文はよ

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天地組織之原理(135) -建御名方神の帰順- ●

天地組織之原理(135) -建御名方神の帰順- ●

#00894  2024.4.22

「故(かれ)、こゝにその大国主神に問ひたまはく、今、汝(いまし)が子(みこ)、事代主神かく白(まお)しぬ。亦白すべき子ありやと問ひたまひき。こゝに亦白しつらく、亦我が子、建御名方神(たけみなかたのかみ)有り。これを除(お)きては無し。」

 この明文はよく聞こえたる通り前段に事代主神に聞き給ひ、終に国土は挙げて皇孫命(すめみまのみこと)に奉り給ふ事となりしによ

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日本古学アカデミーが書籍になりました。『日本古学アカデミー全集』第四巻

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【日本古学とは】
 日本古学(国学、古道学、玄学)は、諸外国の影響を受ける以前の日本独自の文化・思想・精神世界を明らかにしようとする学問で、本居宣長先生や平田篤胤先生など江戸時代の国学者たちの成果は、日本が近代国家として出発する明治維新の原動力ともなりましたが、明治以降に輸入された西洋の文物に感化された日本人にとっ

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天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

#00893  2024.4.16

「故(かれ)、こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を遣(つか)はして、八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)を微(め)し来て問ひ賜ふ時に、その父の大神に、恐(かしこ)し、この国は天神(あまつかみ)の御子に立て奉りたまへと言ひて、即ちその船を踏み傾けて、天之逆手(あまのさかて)を青柴垣(あおふしがき)に打ち成して隠りましき。」

 こゝに挙げたる『古事記』本伝

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天地組織之原理(133) -幽顕分政の神勅- ●

天地組織之原理(133) -幽顕分政の神勅- ●

#00892  2024.4.10

『日本書紀』曰く、「こゝに経津主神(ふつぬしのかみ)、則ち還り昇りて報告(かえりごとまお)したまふ時に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、乃(すなわ)ち二神(ふたはしらのかみ)を還し遣(つか)はして、大己貴神(おおなむちのかみ)に勅(の)りたまはく、今、汝(いまし)が言(まお)すことを聞くに深くその理(いわれ)有り。故(かれ)、更に条々(おぢおぢ)にして勅りたま

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天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り- ●

天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り- ●

#00891  2024.4.4

『日本書紀』曰く、「二神(ふたはしらのかみ)、出雲の五十田狭(いたさ)の小汀(おはま)に降り到(つ)きて、大己貴神(おおなむちのかみ)に問ひて曰(のたま)はく、汝(いまし)、将(まさ)にこの国を以て天神(あまつかみ)に奉らむや否(いな)や。対(こた)へて曰はく、疑はし、汝二神はこれ吾(あ)が處(もと)に来たれるには非じ、故(かれ)、順許(うべな)ひまつらず。」

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天地組織之原理(131) -出雲国造神賀詞-

天地組織之原理(131) -出雲国造神賀詞-

#00890  2024.3.29

「これを以てこの二柱の神、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜に降り到(つ)きて、十掬剣(とつかのつるぎ)を抜きて浪(なみ)の穂に逆さまに刺し立てゝ、その剣の前(さき)に趺(あぐ)み坐して大国主神に問ひたまはく、天照大御神、高木神の命(みこと)以て問ひに使はせり。汝(いまし)がうしはける葦原中国(あしはらのなかつくに)は我(あ)が子(みこ)の知らさむ国と言依(ことよ)

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天地組織之原理(130) -荒魂神と和魂神- ●

天地組織之原理(130) -荒魂神と和魂神- ●

#00889  2024.3.23

「こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を建御雷神(たけみかづちのかみ)に副(そ)へて遣(つか)はしき。」

 この伝に「こゝに天鳥船神を建御雷神に副へて遣はしき」とある天鳥船神は、先哲の論じ置かれたる通り天之穂日命(あめのほひのみこと)の御子・武夷鳥神(たけひなとりのかみ)の御別名にして、この神は特に御功業多き神と窺はれて御別名の多き神なるが、「夷鳥」の「鳥

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