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【読書メモ】『リリカル タロット占い 殺人予告』作:夢乃愛子(講談社/ティーンズハート文庫/1989年刊)

私、鹿島田理梨子、高校一年生。タロット占いが得意なの。でも謎めいたタロットカードを預かって以来、こわ~い事件の連続なんだ。そもそもはウルトラ級の美少年に頼まれた占いで、ブキミな「死神」を引きあてたのが始まり。その日から、私とデブ猫シャネルのまわりには、カード殺人、盗難、脅迫、誘拐と、ビビッちゃうことばかり。……もっとも学校では、先輩から愛を告白されるという青春の一ページもあるのよね。

<表紙裏あらすじ引用>

最近、自分の中学校時代~の
日記を読み返していたのですが。
ま~ とにかく少女小説が大好き!
当時の乙女達にとってのバイブル(?)
読みやすい文体は、漫画と小説の
ちょうど中間のようなノリ。

令和の時代にそんな平成初期の
ワタシに影響を受け、
1冊買ってみました。
30年以上前の中古文庫本を
ネットでポチっと買えてしまう。
令和時代最高!

当時のワタシも読んでいたらしい本。
記憶からは全く消えていた本。
今じゃほぼ全く読書をしなくなった。
文字数が多い長編は読めなくなり。
そんな自分にちょうど良い!

本をパラパラめくってまず、
余白が多い!
下半分の白さ!
改行が多用されています。
擬音も多くてほんと漫画ちっく。

当時のワタシはそういう文体の作家
確か、花井愛子先生とかは
余白が多かったと思いますが、
あえて読まないようにしてた。
少ないお小遣いで買った文庫
なんかもったいなくて。
貧乏性かな~(笑)

あえて今回のnoteは
改行しまくって、
夢乃愛子先生風にマネ。
(やっぱり自分には向いてないわ……)

読んでみてまあこれが
なんとも読みやすいのです!
スイスイスラスラ読めちゃう。
ページもどんどんめくれる。
まるで速読でもしてるよう。
このスピード感、飽きさせません。

noterさんでもこういうスタイルの人
いますよね。

驚いたのは、文章の口調。
自分の中2の時の創作小説にそっくり!
いやいや、ワタシが少女小説を
マネしていたのね。

夢乃愛子先生は、イラストもお得意なようで
文章に先生手描きの絵文字が
散りばめられています。
💛 💦 ❕ 🐈 📞 ✋ ☕
とっても80年代ファンシーな雰囲気♡
オリジナルの犬のキャラクター名は
「ツヌ」とのこと。🐶独特だなあ。

タロット占いがモチーフのストーリー。
なんと先生の手描きタロットカードと
占い方の解説まで掲載。
これで乙女たちはすぐ占い師ごっこできる。

あらすじには不穏なワードがいくつか。
殺人、盗難、脅迫、誘拐・・・ですが、
あくまでライトミステリー風で
深刻にも暗くもならず
主人公がちょっと嫌がらせされピンチ!
ドキドキハラハラしちゃう程度。

しかし、猫がコロされるという
猫好きの人には非推奨のシーンがあり、
その描写がエグくて驚いた!
少女の心は時に残酷なものを好むのだろうか。

そしてそして、事件はあっけなく解決。
物語の最後の最後の一文 ↓

な~~~んてね。
あなたは、どう、思う?

・・・??!
話しかけてきたー!!
もしかして今まで主人公リリコは
読者のワタシに語りかけていたの??

第四の壁を越えるやつ~!
メタフィクション的手法~!
そういうの嫌いじゃないので
ニヤリとしてしまいました。

※ここで、第三の壁?第四の壁?と
疑問になりGoogle検索したら、
気になっていたゲームがこの手法の
作品リストに表示されてしまい
ネタバレ爆をくらいました。。。


あとのおまつりがき という
あとがきのような先生のぷちエッセイ。
先生の仕事部屋に、フジテレビの取材が
やってきたとうエピソード。
『クイズ!年の差なんて』出演
懐かしい番組名~。
先生のマルチな活躍ぶりが伺えます。

少女小説、改めてハマりそう。
「ラノベ」じゃなくて「少女小説」。
「児童書」ともちょっと違う。
この微妙な差異を上手く説明できないなあ。

最後の挨拶も先生のマネしましょうか。

SEE YOU AGAIN!
BYE-BYE ✋

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