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「“ADHD”について」/ 遅刻癖③

前回の話はこちら▼

前回まで、私がしてしまう「遅刻」について、状況ごとに説明してきた。

今回は、
遅刻してしまう“理由”
遅刻によって感じた“苦しさ”
自分が普段意識している“対策”
について述べていきたい。





◯遅刻の理由
どうして遅刻してしまうのか、理由やその経緯。

①起き上がれない
まず、朝起き上がることができない
前日に薬を飲んでさえいれば、そして目覚ましをかけてさえいれば、一応目覚めることはできる。
しかし、どう頑張っても布団から出ることができない

例えるなら、3日連続で10時間労働をした日よりも、苦手な就活の面接を乗り越えた時よりも、オールでテスト勉強をした時よりも、必死で努力をしている。
しかし、起き上がることができない。

「この時間に起きたら確実に間に合わない」という時間になって初めて、起き上がることができる。


②準備で時間ロス
想像以上に準備に時間がかかってしまい、予定していた時間に家を出ることができない。

スムーズに準備が進んだ日は良いのだが、
持っていくものや着ていきたい服が見つからず、探していてタイムロスになることはよくある。

また、5分かかると思っていた準備の工程に10分かかってしまったりする。
着替え・持ち物の準備・ヘアセット・メイク・(余裕あれば朝ご飯)など、行うのはいつも同じ工程のはずなのに、なぜか予測した時間内で収まらない


③ハプニング
途中でなにかしらのハプニングが1つは起きてしまう。

家に忘れ物をしたり、電車の中に忘れ物をしたり、
就活の場合、企業の住所を勘違いしていたり、
電車を乗り間違えたり、1駅乗り過ごしたり、乗り換えに時間がかかってしまって乗り換え先の電車に間に合わなかったり、電車が遅延していたり。

これらの結果、遅刻になってしまう。

たとえば「集合時間の30分前に着こう」と思っていると、
起き上がれるのは、集合時間の20分前に着く時間。
家を出れるのは、集合時間の10分前に着く時間。
途中でハプニングが起き、結果的に着く時間は、集合時間ぴったり5分遅れくらいの時間になる。
こんな感じだ。

また私は、バイトの日に1〜2時間早く着き、時間まで近くのカフェで作業をする、ということもよくしていた。
その場合、家から直接バイト先に向かった時と比べ、遅刻する可能性は減った。
しかし、その作業に集中していて結局遅刻、ということもあった。

大学に入学したての時、会社に入社したての時、などは普段よりも何倍も気を張ることになるので、なんとか遅刻せずにいることはできた。
しかし、それも最初の3ヶ月くらいしか続けることができない。

私は「遅刻しないようにしよう」くらいの意識だったら100%遅刻するので、「集合時間の1〜2時間前に着こう」という意識をして初めて、遅刻せずに着くことができる。
並大抵の意識じゃどうにもならない。



◯遅刻による苦しさ
遅刻をしてしまうことによる、苦しさや辛さ、病みについて。

①遅刻した際に受ける注意
遅刻をした際に受ける注意や、周りからの言葉でメンタルがやられてしまう。

高校の頃は特に、「遅刻するのは甘えだ」「意識が足りていない」と言われることも多かった。

私はこんなに毎日、自殺しそうになるまで病みながら苦しみながら努力しまくっているのに、これが「甘え」だなんて。
毎日毎日どうしたら遅刻しないかだけを考え続けて生きているのに、学年で1番「絶対に遅刻したくない!!!!!!!!」という思いが強い自信もあるのに、これで「意識が足りない」だなんて。
そんな簡単な言葉で片付けられるのが悔しくて仕方がなかった。

もしもこれが「甘え」なんだとしたら、甘えずに済む方法を教えて欲しいし
これが「意識不足」なんだとしたら、意識できる方法を教えて欲しい。
具体的な方法は何も教えてくれないくせに、「甘え」「意識不足」とだけ言い放って人を追い詰め続けることが、どれだけ無責任かわからないのだろうか。

私は高校あたりから、自分に全く関係のない場面でも、「遅刻」という言葉を聞くだけで全身に蕁麻疹が出そうになった。
まるで自分のことを責められているようで、耳も心もものすごく痛くなる。


②自己嫌悪
遅刻してしまうと、自己嫌悪になる。
学校、バイト、仕事、就活、友達との遊び、1人での予定、すべてにおいて自己嫌悪に陥る。
生きている資格がないように思えてきて、ものすごく病む。

友達との遊びでは、友達に対する申し訳なさや罪悪感が凄い。丸一日、何かある度に「でも遅刻しちゃったしな………」と思いながら過ごすことになる。
楽しいはずの遊びでも、心の底から楽しむことができなくなる。

学校では、「遅刻した」というハンデ?があるだけで、周りから「遅刻した奴」と思われていると思うと怖くて、周りの人を避けてしまったり距離を置いてしまう
まともに話すことすらできなくなり、誰とも仲良くできなくなる。

私は、自分の短所であっても、自分で受け入れられるようになれば病むことはなくなる。
しかし、遅刻においてはいつまでも受け入れることができず、とにかく自己嫌悪で、自分を責め続け、病みまくってしまう。






◯対策
遅刻に対して、私自身が普段している対策について。

①前日準備
・夜、薬を絶対に飲み忘れない!
→私は薬を飲み忘れたまま寝てしまうと、朝起きた時に頭が働かず、何時間経過しても布団から起き上がることができない。更に、その日丸一日、気持ち悪くて吐きそうな状態で過ごすことになってしまう。
寝るつもりではなく「少し横になろう」と思ったら結局寝てしまっていた、といったこともあったので、横になる時は何がなんでも必ず薬を飲む!と自分の中で決めた。
もはや、お風呂に入っていなくても、夜ご飯を食べていなくても、歯磨きをしていなくても、部屋着に着替えていなくても、メイクを落としていなくても、何でも良い。とにかく薬だけは飲む!!!!と決めた。
それにより、高校の頃と比べると圧倒的に、薬を飲み忘れることはなくなった。

・朝、物を探さなくて良い状態にしておく。
本来なら、前日に次の日の準備をしておきたいが、せずに寝てしまう場合でも、最低限「探さないと無い」状態のものがないようにしておく!
次の日に必要な持ち物を思い浮かべ、「あれどこにあったかな」というものだけでも前の日に探しておく。

・前日に電車を調べておく。
電車で行く場合、前日に電車を調べておく。15分前に着く電車を調べ、30分らい余裕を持って起きる時間を決めておく。その結果、もしその時間に起きられなくても、ギリギリ間に合いはする。
その場所に、電車で3つくらい行き方がある場合は、「交通費が安いが、家を早く出ないといけない」電車を調べておき、それで行く予定で起きる。
最悪それに間に合わなかったとしても、「交通費が高いが、早く着く」電車に切り替えれば、最終的に間に合う。

・夜中にスマホを見ない
これはまだ実践できていないが、これからしようと考えていること。
私は夜中にスマホを見始めると止まらなくなり、3時頃までダラダラと起きてしまうことが多いので、「0時過ぎたらスマホを見ない」など決めたい。


②当日の意識
・遅刻した時のリスクを思い浮かべながら準備する。
怒られる、自分の評価が下がる、相手に申し訳ない、罪悪感、自己嫌悪、気まずさ、心に余裕がなくなってしまう、朝ご飯を食べられない、メイクをする時間がなくなる、など。
「何がなんでもそれだけは回避しなくては!」と思うことで、いつもより早く準備が進む気がする。

・無駄な工程を省く
朝は最低限の準備のみし、その他の工程は省く!
とりあえず、準備が終わってなくても家を出る。
朝ご飯は、電車の乗り換えで駅内のコンビニで買って食べれば良いし、最悪食べなくても良い。
メイクは、駅のトイレか、人が全然いなかったら電車内でやればいい。
絶対にやらなくてはいけないこと(顔を洗う、着替え、髪の毛、持ち物の準備)だけをする。余計なことは絶対にしない。スマホを見るなんて論外!

・極端に早い時間に着く意識
「時間ぴったりに着く意識」「5分前に着く意識」だと確実に遅刻してしまう。
→「1.2時間前に着く意識」「30分前に着く意識」「どんなに遅くなっても最悪でも15分前に着く意識」にする。
直前に何も予定がない日の、昼過ぎや夕方から入っている予定やバイトでは、1〜2時間前に着いて買い物や作業をする予定で準備する。
朝からの授業や仕事では、何がなんでも15分前につかなくては!という意識をする。

その意識をすることで、最終的に5〜10分前には着くことができる。


③ハプニングを防ぐ
・当日にハプニングが起きるのを防ぐ。
私はとにかく、電車関連のハプニングが多い。
1駅乗り過ごしたり、逆方面の電車に乗ってしまったり、乗り換えに間に合わなかったり、電車内に忘れ物をしたり。

特に、間に合わない!!!と思って駅まで走って、その電車に間に合った時の安堵はものすごくて
電車に乗れて、座席に座れたりなんかしたら、それでもう安心してしまう。
そのまま荷物を置いたり、そのまま電車で寝たり、スマホを見たりしてしまう。

集合場所に着くまでは気を抜かない!!!

電車内で寝る時は、寝過ごさないように必ずアラームをかける。どんなに「一瞬目を瞑るだけ」とかの時でも、降りる駅の2分前にアラームをかける。
かけることで「◯分までに起きないと!」という意識ができるので、大抵は、アラームが鳴る前に起きることができる。
もしも起きれなかった場合、アラームが電車内に鳴り響くことになってしまうが、それを阻止しないと!という反射神経で0.1秒くらいで止めることはできるので、周りの迷惑にはならずに済む。

また、降りる駅をあらかじめ把握しておく

それから、スマホに集中しすぎて乗り過ごすことも多いので、それは避ける。
なんなら、私に限っては「電車内ではスマホを見ない」というルールを作っても良いかもしれない。

忘れ物に関しては、例えば手すり部分に傘を置いたり、財布などを手で持っていたり膝の上に置いたり、体の横に置いたりすると必ず忘れる。
必ずカバンの中にしまうことと、降りる時に座席を見る癖をつける。



現在はこんな感じで、色々と対策をしている。
そのおかげで、昔よりも少しはマシになった。
気を張りまくって「絶対に遅刻してはいけない、遅刻したら死ぬ!!!」くらいの気持ちで準備をすれば、遅刻せずに済む確率が高くなってきた。
(高校の時に先生に言われた「意識が足りていない」とは、こういうことなのかもしれない。その時に教えて欲しかった……… )

しかし、今でもまだ悩むことは沢山あるし、「遅刻癖」を直すのは永遠の課題だと思っている。

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