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#哲学

0.Prologue はじめに(前)

0.Prologue はじめに(前)

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナー兼ファシリテーターです。

いまから、noteで、テキストを公開していこうと思います。そのテキストの概要を一言でまとめれば、「マインドフルネス瞑想」「哲学」「心理学」「心理療法」「教育学」「学習理論」「組織論」といった多種多様な領域の知を、インプロという即興で演じられる演劇のボキャブラリーを使って一つに縫い上げようという、稀有壮大な試みです。

本編に入る前

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目次~INDEX

目次~INDEX

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

「マインドフルネス瞑想」「哲学」「心理学」「心理療法」「教育学」「学習理論」「組織論」といった多種多様な領域の知を「インプロ」という即興で演じられる演劇の語彙を使って一つに縫い上げようという壮大な試みをしています。

これはその目次です。各テキストにはリンクから飛んでください。

各テキストのページには本文掲載の前にそこで

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9.Epilogue おわりに

9.Epilogue おわりに

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

このテキストの全体像は「目次」をご用意しましたのでご覧ください。

いよいよエピローグです。まさかこれを書く日が来るとは夢にも思いませんでした。ぼくの人生はこの「ファイナルボキャブラリー」を書くためだけに費やされてきたと言っても過言ではありません。すくなくともこの15年が終わります。

生きるのに生きづらさ感じていた20歳

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5-2.モチベーションの水源(2)

5-2.モチベーションの水源(2)

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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モチベーションについての旅、最後の登場人物はミハイ・チクセントミハイです。チクセントミハイは「フロー理論」の提唱者として知られています。

「何かを得ようとすること」が一般的にモチベーションとして考えられていることに対して「フロー理論」は「何かをしているこ

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5-2.モチベーションの水源(1)

5-2.モチベーションの水源(1)

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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モチベーションの話を続けます。インプロバイザーのモチベーションのもち方はユニークです。「何も決められていないから何をしてもよい」というインプロの場は「我能う」の感覚を十二分に感じ取ることができます。

ここではモチベーションの議論を勧めていきます。デシ&フ

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5-1.プレイフル・マインドセット

5-1.プレイフル・マインドセット

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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ぼくには教育に強い意欲があります。哲学の目的が「善く生きる」ことであるならば「善く生きる」ことを支援するケアの仕事が教育(そして医療)だと思うからです。

哲学の知をそうやって実践に活かしていきたいという思いはぼくの基本線ですし、インプロはそのためにあって

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4-7.インプロ的運命 / J.Derrida

4-7.インプロ的運命 / J.Derrida

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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はじめてインプロに触れたときからずっとインプロとは哲学的な実践だと思ってきました。何から何までインプロで語ってしまうことができるのに興奮したものです。果たして、それがよいことか悪いことかは分かりません。

「脚本がない演劇」という極めてシンプルな形式だから

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4-6.インプロ的物語 / W.Benjamin

4-6.インプロ的物語 / W.Benjamin

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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インプロは脚本のない演劇ではあるけれどストーリーがないわけではありません。むしろ、物語はインプロになければならないものです。その場で即興的にストーリーを作りながら進んでいくことにインプロのインプロたる由縁があるものです。

ストーリーのでき方にスパイスをか

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4-5.インプロ的関係 / Autopoiesis

4-5.インプロ的関係 / Autopoiesis

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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メルロ=ポンティの思考を借りて、人間個人を超えた場や世界の生の力について書いてきました。ただし、メルロ=ポンティ晩年の思想は「肉の形而上学」と呼ばれることもある程で、すこし抽象的になってしまった感もあります。もうすこしだけぼくたちの日常に近づけて考えられる

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4-4.インプロ的身体/M.Merleau-Ponty

4-4.インプロ的身体/M.Merleau-Ponty

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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インプロのコミュニケーションが語られた痕跡を語りなおすコミュニケーションであることをレヴィナスに迂回しながら書いてきました。だけど、インプロのコミュニケーションはそれだけでは汲み尽しえない豊かさをもっています。

レヴィナスの思考はあくまでも「私」と他者の

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4-3.インプロ的応答 / E.Levinas

4-3.インプロ的応答 / E.Levinas

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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インプロのワークショップは「コミュニケーション力を高める」という触れこみで開かれることが多いようです。ぼくが開催するときもそういった看板で告知することがあります。けれども、インプロで本当に「コミュニケーション力」が高まるかは正直微妙なところです。

インプ

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4-2.インプロ的運動 / G.Deleuze

4-2.インプロ的運動 / G.Deleuze

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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インプロによる哲学の素描はジョルジュ・バタイユを終えて、ジル・ドゥルーズに入ります。ドゥルーズは生涯を通じて動きつづけることを思索の中心にしました。

ドゥルーズの哲学は差異と反復の哲学です。差異が反復して反復が差異を生む運動の哲学です。オファーの度にイエ

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4-1.インプロ的体験 / G.Bataille

4-1.インプロ的体験 / G.Bataille

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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マインドフルネス瞑想とインプロについて書いてきました。ここからは哲学の領域に足を踏み入れていきます。これを書くことが最大の目的でした。

ぼくは哲学を長く学んできました。ときに文芸批評、社会学、人類学、心理学、美学芸術論だったこともありますが、その根はすべ

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1-5.存在の神秘

1-5.存在の神秘

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

マインドフルネス瞑想を辿る道筋もここで一区切りです。

マインドフルネス瞑想は観察することを求めます。存在の有るがままをただ見つめるのです。それをフッサールの現象学に照らし合わせて考えてきました。

ですが、マインドフルネス瞑想はただ見るだけのものでもありません。呼吸に意識を向けたり心臓の鼓動を感じたり「いまここ」に存在し

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