海底散歩6
「あ、リアムだ!」とエマが言った。
リアムに会うのは3日ぶりだ。
「エマって、いっつもリアムが帰ってくるときに気づくよなー」とノアがつぶやいた。
エマは、えへへ、と照れたように笑った。
「ただいま」とリアムがいった。
みさきも、リアムに会えてなんだか嬉しかった。
リアムは、ふぅ疲れた、といって、大きな岩に座った。
「お疲れさん」とノアが声をかけた。
「すごいよな、よく3日間も、1人で知らない場所に行けるよなー」
とジャックが関心して、言った。
「うんうん」とみんな頷いていった。
陸よりも海の中のほうが、危険がいっぱいなのかもしれない。
サメだっているし、、
それに、迷子になって、海の真ん中で帰れなくなるかもしれない。
そう考えると、みさきは、ゾッとした。
「ずっと聞きたかったんだけど、、」
と、みさきが言った。
「もし、ペンダントが手に入ったら、どんな願いごとをするの?」
リアムに聞きたかったことだ。
「海のゴミをなくすんだよ。」
と、向こうの岩場で魚と遊んでいたジャックが、代わりに答えた。
「そうそう」とソフィアが言った。
エマは、リアムの横にぴったりと座って、リアムにいった。
「リアム、よく話を聞かせてくれるんだ」
「海にある、ゴミを全部無くしたいんだ。プラスチックがほとんどなんだけど、ウミガメが、クラゲと間違えて食べてしまうから。それに、年々海のゴミは増え続けている。2025年には、海ゴミが、海の魚の量と同じになるとも言われている。捨てられた漁網に巻きついて、動物が死んでしまうこともある。」
とリアムがいった。
「へぇ」
とみさきは言った。
びっくり、というか、関心?していた。
環境問題に興味があるのかな?
「網に引っかかってもがいてるウミガメがいたんだよ」
と、ノアが言った。
「そう。みんなで頑張って、助けられたけど」とジャックが言った。
「あのウミガメ、ぼくたちが居なかったらどうなってたかわからないよな」とリアム。
みさきは、なんか気まずい気がして
「ごめんね、私たちが」
と一応、謝った。
すると、「みさきのせいじゃないよ!」とソフィアがいった。
「リアムって、まじめだよね!私だったら、もっとバカな願いごとしちゃう」といって笑った。
「だな!俺は、早く泳げるようになりたい!」と、ジャック。
「ジャックは、水泳の選手だよ」と、ソフィア。
「そーなんだー」とみさきはいいながら、人魚って、いつも水泳してるのでは?と思った。
みさきは、「ほかのみんなは、何を願うの?エマとか」と、話を変えた。
「え、私、、」
「私は、両思いかな」
と小さな声でいうと、えへっと笑った。
「おーっ」とジャックが謎?に盛り上げる。
「かわいいー」とみんなが言った。
恋かぁ、人魚も恋するんだね。
エマはリアムのことが好きなんじゃないかな〜
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