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エッセイ

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Fateと出会ってから10年近く経っていた。

Fateと出会ってから10年近く経っていた。

先日劇場版Fate/Stay night[Heaven's Feel]第3章が公開されたわけだが、この機会に自分自身のFateを辿ってみようと思う。

実質の前編。ではいこう。

初めにEXTRAありき。

PSPが全盛期だった頃だ。
あの頃からTwitterをやり始めていて、そこまでFateの存在は多少耳に挟んでいたけれども「コアなファンが多い現代ファンタジーものかなぁ」程度に捉えていたかな。

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デス・ストランディングで今こそ思い出せ。無限の成功体験と、世界が繋がり合っていることを。【ゲーム感想】

デス・ストランディングで今こそ思い出せ。無限の成功体験と、世界が繋がり合っていることを。【ゲーム感想】



死の座礁。ある意味でタイムリーな作品と言える。
中国の武漢より始まった新型コロナウイルス禍は、またたく間に世界中に広がり、今もなお多くの感染者と死者を出し続けている。かつて繋がっていたと思われた世界は分断され孤立しつつある。
そんな中で紹介したいのが2019年11月に発売されたコジマプロダクション、小島秀夫監督によるゲーム『デス・ストランディング』だ。

直訳すると『死の座礁』、近未来の「絶滅

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映画感想:2019年に見た映画65作品のメモ。

去年からの続き。
通算112作品見たことになる。

箇条書きで雑然としたネタバレも含むので注意。
凡作:別に見なくてもよかった作品
佳作:中間。
良作:悪くはなかったかな
傑作:大変に楽しめた、いい娯楽。
名作:全人類見ろ。人生の糧となった。
大体基準としてはこんなかんじ。気分で変わってるので大雑把。

★マークがついてるのは個人的に非常によかったと思う作品。
では、ここからだ。

2019年 映

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映画感想:『スター・ウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け』のツッコミどころと前作までの負の遺産。(ネタバレあり、後編)

映画感想:『スター・ウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け』のツッコミどころと前作までの負の遺産。(ネタバレあり、後編)

前作の記事の続き。

冷静になってみるといやお前あんなに褒めてたのに真逆のことを言い出すとか立ち位置蝙蝠すぎやしないか、とか言われそうだけども実際そのとおりで。見終わった後で好物のアンチョビピザをたらふく食べて脳みそ回転させて思い返してみた。

確かに見た直後は「よくぞEP7やEP8から挽回した!」とか「やっぱりEP8とは何だったのか……」とかできるだけ冷静になって考えていたものの、もっと冷静にな

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映画感想:『スター・ウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け』は神話的王道に帰還できた40年のSF英雄譚である。(ネタバレあり、前編)

映画感想:『スター・ウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け』は神話的王道に帰還できた40年のSF英雄譚である。(ネタバレあり、前編)

ようやく回帰してくれた英雄譚『スター・ウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け』を見てきたのでレビューしていこう。なおネタバレあり。そしてこれは明言しておこう。

私はそんなにスター・ウォーズの熱狂的なファンではない。
今回を見に行こうと思ったキッカケも「あのSF大作のスターウォーズなのだから古典を見る感覚で見よう」と思った以外の何者でもなかった。
それもそのはずで「EP7とEP8あんま面白くなか

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映画感想:『JOKER』で語られた「善悪は主観でしかない」という真実と、浄土真宗の歎異抄「悪人正機」とのシンクロ

映画感想:『JOKER』で語られた「善悪は主観でしかない」という真実と、浄土真宗の歎異抄「悪人正機」とのシンクロ

はじめにと、私事自分の記事の続きである。
一晩経ってもJOKERを見た興奮が冷め止まぬ。
だからまぁ、これはどちらかというと自分自身の悟りだ。ああ創作がしたい。だからこそ書きまとめておかねばならない。

私事であるが、この映画を見て以来猛烈に動揺している。
私は物語書きであり、物語には主人公がいて、善が悪なるものを倒すという勧善懲悪こそが受ける物語であって王道ではあろうと思っている。
しかし、

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映画感想:『JOKER』は泣けない男の悲劇であり、笑う道化の喜劇であり、歴史に残る善悪混沌の最高名作であった。(ネタバレあり)

映画感想:『JOKER』は泣けない男の悲劇であり、笑う道化の喜劇であり、歴史に残る善悪混沌の最高名作であった。(ネタバレあり)

 ありがとうホアキン・フェニックス。最高の「笑い」と「涙」と「ジョーカー」をありがとう。

『JOKER』を最速で見てきたので感想を書くよ。
多分文章が走りすぎてネタバレ全開になっちゃうかもしれないが、多分問題ない気がする。

この映画の本質は「映画」という音と映像と顔が、ある1人の孤独な男の顛末を描ききった映画だから、文章を読んだだけでは絶対に損をする作品になっている。まぁそういうわけだから気軽

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