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人生を、繰り返す短距離走と捉えるか、長距離走と捉えるか

「生きづらさ」を抱える人は、かつて無価値な扱いを受け続け、

自分には価値が無いという、いわれの無い思い込みを心に刻んでしまった人です。

その思い込みは、誤った認識です。

何故なら、価値の無い生命など一つとしてこの世に存在しないから、です。

自分の価値を否定される環境に生まれ育った為に、誤った認識を持つに至ったのです。

「生きづらさ」を抱える人は、ひとり残らず心の中で、自分を責める声と闘っています。

「生きづらさ」を抱える人は、ひとり残らず皆、苦しむ人なのです。

誰にも解ってもらえません。

どんなに苦しんでいても、その苦しみは他者には解らない事です。

その意味で、「生きづらさ」に苦しむ人は、とてつもない孤独感につきまとわれる人とも言えます。


人生を歩む中で、屈託の無い人、心の中で無価値感と闘っていない人に出会います。

その人は、尊重される環境に生まれ育ち、自分には価値が有る、という基本的な感じ方を携えた人です。

その様な人は、光りを放っています。

同じく、自分には価値が有ると感じている人は、その光りを見て、

スゴいなぁ、素敵だなぁ、自分ももっと光りを放つぞ、

と、放たれた光りを見て、感嘆したり、共感したり、励みにしたり、

そんな心境になります。


一方、自分には価値が無い、という誤った思い込みをしている人は、

眩い光りが苦手です。

光りを放つ人が嫌いです。

眩い光りが、自分の深い影を浮き彫りにしている様に感じられます。

眩い光りを放つ人が、妬ましく思えます。

自分には価値が有る、と感じている人は、眩い光りを見て、光源と自分を対比しても、
「なんて素敵なんだ、よしっ!自分も…」とポジティブに捉えます。

自分には価値が無い、と思い込んでいる人は、
「なんであの人だけ…それに引き換え自分は…」
「自分は苦しんでいるのに、許せない!」
と、どうしてもネガティブに捉えてしまいます。

ポジティブな競争心は糧になり、ネガティブな競争心は足枷です。


ネガティブな感情には破壊力が、確かに有ります。

ネガティブな競争心を原動力に勝利を勝ち取る事は、幾らでも有ります。

出世レースで手段を選ばず、ライバルの脚をひっぱり、蹴落として自分が上を行く事など幾らでもあるでしょう。

勝負事として捉えればネガティブを原動力にして勝ったと言えるでしょう。

しかし、出世レースで負けたライバルも、勝ったその人と同じ土俵に立っていたかどうかは判りません。

ライバルが心に葛藤が無く、自分には価値がある、という感じ方をする人であったなら、

仕事を頑張るのは、そうする事が好きで、頑張る自分も好きで、結果として出世できたら嬉しいのですが、

人の脚をひっぱったり、蹴落としたり、してまで出世しようとは思わないのではないでしょうか。

ネガティブなエネルギーを全開にして、人と争う生き方は、どうしても短距離のダッシュを果てしなく繰り返す人生になりがちです。

その人の心の内は、ヒリヒリとした悲壮感に満ちています。

自分には価値が無いという思い込みがある為、相手を打ち負かして、成果をもぎ取って、はじめて自分の価値を感じる事が出来ます。

負けたら、自分は無価値だ、という事を証明してしまう事になります。

人は無価値感を恐れます。

だから、手段を選ばず結果を求めます。


心に、自分には価値が有る、という安心感があったなら、

自分の価値を証明する必要がありません。

だから、相手の脚をひっぱったり、相手を蹴落としたりしてまで勝ち負けに拘りません。

仕事を頑張る事に意味を感じます。

結果がついて来れば、嬉しいのですが、それが全てでは無い、と感じます。


自分には価値が有る、と感じる人と、
自分には価値が無い、と感じる人とでは、

同じ世界を生きている様でいて、
見ている世界が全く別なのです。

自分には価値が有る、と感じる人は、
安心感を後ろ盾に、純粋な興味、関心、好奇心、に従って、目の前の事に取り組みます。
たから、取り組む事自体に意味が有ります。つまりプロセスに満足を感じます。

自分には価値が無い、と感じる人は、
悲壮感に追い立てられます。
取り組む事は、自分の価値を証明する手段であるので、プロセスに意味は無く、結果が全てと感じます。


自分に価値が有る、と感じる人は、意図せず人生を長距離走の様に眺める人で、

自分に価値が無い、と感じる人の人生は、短距離ダッシュを果てしなく繰り返すことになります。

人生を短距離ダッシュの勝負と捉えれば、ネガティブを原動力にして勝ち負け至上主義でも勝ちを収める事は少なく無いと思います。

しかし、人生を豊かにする事に重きを置けば、自然とそれは長距離走に見えて来ると思うのです。

そうした時に、ポジティブな競争心は糧になり、ネガティブな競争心は足枷となります。


自分が見ている世界は、どんな世界なのか、気をつけてみる事は大切だと感じています。

見える世界は選べます。


読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。


伴走者ノゾム


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