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自分が無い人の三つの特徴

生きづらさを抱えている人で、心に確かな【自分】という意識が、不足なく育っている人はいません。

【自分】は無くなってしまうことはありませんが、未発達で、無いに等しい程に小さく、固く、縮こまって、

本来、心のど真ん中に居る筈なのに、心の隅っこに隠れる様にたたずんでいます。

【自分】が育っていない、ということは、
自分に価値を感じない、ということです。
価値に値する、【自分】が無いに等しいからです。

自分を好きになれません。
【自分】が無いに等しいのですから、好きになり様がありません。

生きづらさとは、
自分を無価値だと思い込むこと、
自分を嫌ってしまっていること、
だと思っています。

自分に価値を感じ、自分を好きになるには、
先ず、小さく固く縮こまって隠れている【自分】を出す、ことです。

ところが、【自分】が無い人が、【自分】を育てることが出来なかったのは、人生の最初、

幼少期に原因があり、そのつまづきによって【自分】は成長することが出来なかったのです。

だから、【自分】が無い人は、最初からそうなので、
果たして【自分】が育っているのか、いないのか、が分かりません。

【自分】が無い、ということを知ることは、生きづらさを手放すことを願うなら、欠くことの出来ないファーストステップです。

知る為に、【自分】が無い人に現れる典型的な特徴を三つ挙げます。

一つ目の特徴は、
物事に優先順位をつけられません。
これは、好きと嫌いが無いからです。
本人は、自分に好き、嫌い、が無いとは思っていない場合が多いのですが、

それは、好きか嫌いか、に代わる判断基準に照らして、物事を決めているから、自覚しないのです。

好き嫌いに代わる判断基準は、得か損か、です。

好き嫌いは感情ですが、得か損かは思考由来です。

感情は光りの速さですが、思考はそれよりもずっと動きは遅いのです。

だから、咄嗟に優先順位を決める場面が苦手です。

そして、損得の絡まない、どうでもいい様なこと程、優先順位が決まりませんし、

損得の絡まない、好きな色とか、好きな数字とか、好きな食べ物、といった単純なこと程、選び取ることが苦手です。

その直感的に選び取ることが出来ない特質が、人生の判断を狂わせることが少なく無い様に思います。

心身が激務に悲鳴を上げているのに、休んだら出世競争に負ける、との判断で無理をして、倒れてしまう、といったことも、

本当に大事なものを見失い、目先の、得、を優先した結果と言えます。


二つ目の特徴は、
他者に過剰な期待をします。
これは、自分の中に明確な基準が無く、他者の基準を自分の基準とする、ことによります。

尊敬する人について行けば成功する、
この人が言ったから正しい、
好きな異性が幸せにしてくれる、

そういった思考に陥りがち、です。

本人に自覚は無く、情熱的に信じている、といった解釈をしていたりしますが、自分が無いから、他者が成功に導いてくれたり、幸せにしてくれる、という感覚に陥る、というのが正しいと思います。


三つ目が、
決定権を他者に委ねます。
自分の中に基準が無いことに、付随しますが、加えて、責任を負うことが出来ません。

責任を負ったり、腹をくくったり、といったことは、【自分】があって初めて成り立ちます。

口では自分の考えや思いがあるかの様に取り繕っても、他者の意見や、その場の空気に決定権を委ねます。


物事に優先順位をつけられないのも、
他者に過剰な期待を寄せてしまうのも、
決定権を他者に委ねることも、

こうして書き出してみれば、自己不在ならば、当然そうなってしまう、と思えますが、

長く長く、場合によっては生涯を通じて、気がつかない人は沢山います。

気づきを求めるのも、

目蓋を閉じて生きるのも、

人それぞれの人生であり、

そこに善悪、正誤、優劣は無い、と思っています。

しかし、もしも今、苦しくて、

その苦しみが何処から来ているのか分からないなら、

今日挙げた、三つの特徴に照らしてみると、

見えて来るものも、あるかも知れないと思います。

苦しみからの解放は、

自分と向き合うことが始まりで、

自分と向き合うことが全てだと、

そう思っています。


読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。


伴走者ノゾム





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