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俳句、短詩

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自分の俳句作品や、鑑賞、思いなど気ままにまとめています。また、短歌などの短詩形作品などについても触れています。
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#作品

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/23 青空を貫くフォルテ百日紅

✰俳句の先輩の訃報。私と家族の恩人とも言うべき存在。いつも温かい言葉をかけて下さり励まして下さった。フラメンコ・レッスンの途上の百日紅は命の輝きに溢れていた。「有難うございます」と思いつつ歩いた。

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/22 お目当ての一皿来ない暑気払ひ

✰昨日の句会。一回目の持参句会では調子が出ず「頭で作りました」的な句で全然ダメ。対して二回目の席題は20分で5つの詠み込み、句数は制限なし。出来た句は言葉は粗いが全句に点が。ホント句会はわからない。

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/21 古書店を暑い暑いと猫の尾が 

✰句会。冷房、ガンガン。
ビール&紹興酒、うまし🍺
席題、追い詰められて作るコワイ嬉しさは溜まらない。

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/20 中庭にジャズの零れてアイスティー

✰終日、カルチャー俳句講座。
猛暑をものともせぬ皆さんのやる気、明るい表情が嬉しい。
しかし、一度動くとしばらくは汗が止まらず💦この暑さが連日となるのかと思うとゲンナリ(^_^;)

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/19 みんみんの声だんだんと大胆に
   風に風触れて青水無月の朝

✰本日は二句。
我が家にとって記念日の朝、みんみんが鳴き始めた。
最初は少し鳴いてすぐやめて、少しずつ声がしっかりしてきて長くなり。
今日から新しい一年がスタート。

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/18 梅雨明やSALEの文字の右上がり

✰梅雨明けした所も出てきてますね。暑くても夏の気分は嬉しい☺関係ないけど、隣町だとみんみんと蟬が元気よく鳴いてるのに、近所ではジーだけで何だか静か。みんみんの声、早く近くで聞きたいものです。

✤2024日日俳句 にちにち・はいく✤
7/17 吟行す踝を蚊に差し出して

✰角川庭園での吟行句会の続き(画像は別の場所)。素敵なお庭だが蚊の時期、気づけば肌が出ている部分がトンデモナイ事に(^_^;)お〜の〜れ〜! あんなに無音だったっけ? それで襲来されたら対応できないぜ💧

十七音の包容力と瑞々しさ:黒岩徳将句集『渦』

十七音の包容力と瑞々しさ:黒岩徳将句集『渦』

煌めきながら切ない、この十七音たちは、この感覚は何なのだろう。
本句集を読み終えての第一印象はそんな感じだった。

青島麦酒喧嘩しながら皿仕舞ふ
強きハグ強く返すや海苔に飯

たとえば、上記の句が表す言葉の組み合わせと映像が与えるインパクト。
そして、季語を重んじながら同時にオリジナルの視点によって作品に立体感を与える季語の独自の使い方。

作中の言葉は静か、巧みな技術。でも、完成した十七音はスマ

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【物語る句】『その時までは』の巻〜「続 夏目友人帳」を基に

【物語る句】『その時までは』の巻〜「続 夏目友人帳」を基に

『その時までは』の巻奪われた友人帳の名の舞えば

 たましい二つ春に溶けるよ

凸凹と妖(あやかし)退治 湯けむり行
 
 雛、孵る夜の月あたたかく

空と海約束の樹にひとり占め 

 少女の陣は夕日に滲む

朽野を呼んではならぬ影重く

 不死の想いの人魚の汀(みぎわ)

満開の桜並木の彼を抱き

 若き祖母座す仮屋の窓辺

無月なる呪術師の会ひそやかに

 廃屋の少年 げんげ田の輪舞

同じ花

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軽やかに、カラフルに:箱森裕美句集『鳥と刺繍』

軽やかに、カラフルに:箱森裕美句集『鳥と刺繍』

雷鳥や刺繍の花のその軽さ

句集タイトルのイメージにもっとも近い作品を挙げるとすれば、上記だろうか。
雷鳥のまるまるとした愛嬌ある姿。
季節ごとに羽の色が違うという雷鳥の特性に「刺繍」という措辞が重なる。
花の刺繍は実際の植物ではない。だからこそその「軽さ」に作者が感じたであろう表現としてのリアリティと発見を読者は我が物として共有できるのだろう。

あるいはこんな刺繍の句もある。

ジャンパーに花

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【自選俳句10句】2023「日日俳句」より

【自選俳句10句】2023「日日俳句」より

対岸柏柳明子

初がらす垂直に時止まりけり
まなうらに四日の海を仕舞ひたる
対岸の翳りはじめし桜餅
あの蝶はあの日失くしたピアスだらう
風が来てサンバはじまる百日紅
去り際のみづいろ揺れてゐるプール
いとうりの知らん顔にて隣り合ふ
途中から白桃になる暗号文
凩に心臓攫はれぬやうに
宿木のささやく昔話かな

note「日日俳句」では、2023年1月1日から毎日・1つの俳句(日によっては2句)を掲載し

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【日日俳句】2023年、一日一句の掲載・更新を続けてきて

【日日俳句】2023年、一日一句の掲載・更新を続けてきて

はじめに「日日俳句(にちにち・はいく)」とは、2023年の元日から一日に一つの俳句(および短文と写真)を更新・掲載しているページです(下記参照)。

大晦日までやるので振り返りにはまだ早いのですが、年末は記事を書いている時間がないと思うので💦、12月初旬ではありますが「やってみての感想」などを書いてみようと思います。

なぜ、「一日一句の掲載・更新」をやろうと思ったかもともと非公開の状態で普段か

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【雑感】川崎市生涯学習財団「俳句入門・秋編」を担当して

【雑感】川崎市生涯学習財団「俳句入門・秋編」を担当して

川崎市生涯学習財団で年三回(春・秋・冬)開催の「キラリ文化教室」。
その講座の一つに「俳句入門」が加わって、今年で三年目になります。

以前も担当時の雑感を記事としてnoteに書きましたが、今回、久しぶりにまた書いてみようと思います。

一緒に前進、生徒さんも講師も

この三年で、毎回参加される方(レギュラーさん)が随分増えました。
本当にありがたく嬉しく思っております😊

同時に、初参加の方々

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「今」を真空パックする:俳句甲子園2023のある俳句を読んで

「今」を真空パックする:俳句甲子園2023のある俳句を読んで

少し前の話になるが、NHKによるドキュメンタリー番組を観た。
内容は俳句甲子園2023。
そこで紹介された茨城県立下館第一高校の下記の句に目を奪われた(以下、作者名は敬称略)。

不登校やめられそうなほど朝焼 武井佳奈

後で俳句甲子園の公式サイトで今年の結果を見たところ、入選作だった。

結果はPDFになっており他の入賞作も掲載されている。
全部読んだが、私にとってはこの作品が最優秀作品だった。

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