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#自由詩

ガラクタの恋

ガラクタの恋

この平凡な日々の中で
ただ前を向いて歩く

そんな当たり前が
なんと困難なことだろう

僕は足を無くした子供みたいに
明日を夢見て泣きじゃくる

掌に納まるものなど何もなく
心はぽっかり空っぽだ

君の頬に触れたくて
伸ばした腕はガラクタで

からからと音を立てて
転がり落ちたのは両の目だ

真っ暗闇で彷徨う声は
誰の耳にも届きはしない

始まりがないものだから
終わりがなくて果て

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あのころの詠

あのころの詠

大人になるという現実を
何を持って証明しよう

ケラケラと子供みたいに笑って
ウダウダと子供みたいに泣く

気に入らないと泣き叫び
暴れてわがまま突き通す

大人になるという現実を
何を持って証明しよう

腹の中ではぐるぐると
真っ黒のくだらなさが回り

天辺に開いた口の中からは
サラサラと嘘八百を吐く

悟ったふりをしては
出来損ないの自分を嘆く

大人になるという現

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君に届け

君に届け

ここに居ない誰かに
届く言葉を紡ぐには

僕は何をすればいいのだろう

ここに居ない誰かに
届けたい言葉があるから

僕は今日も泣き笑い

貴方を想い、生きている

休日の仕事

休日の仕事

空はよく晴れている
今日は洗濯物もよく乾くだろう

冷たい風は変わらずに
終わらない冬を感じさせる

ベランダは軋む
静かな部屋にも響くように

珈琲は一人分
ドリップすれば事足りる

始まったばかりの今日の
終わりを待つ一日の始まり

明日という一日

明日という一日

あたり前の日常

食って寝て、笑って仕事をする

明日もこんな一日でありますように

そんなことを祈ることが

あたり前の日常になった。

幸福のかたち

幸福のかたち

疲れたな

ああ、しんどい

明日は休んでしまおうかな

体の老いが身に染みる

明日もきっと

いつもの場所で君を見かけて

ささやかな喜びに

しがみついて生きる

僕の幸福は

そんな小さな出来事

世界はそんな

ささやかな幸福で出来ている

君の唇と僕

君の唇と僕

明日も明後日も

その先もずっと先も

未来のことなど解るはずもないのに

そんな未来をしたり顔で予言する
君の唇がとても嫌いだ

そしてその予言通りに
生きている自分が

誰よりも嫌いなんだ

誰も愛せず

誰にも愛されず

僕はこのまま朽ちていく

そんな未来を予言する

僕を誰かに愛して欲しい。

夢を見た

夢を見た

明日の夢を見た。
何と言うわけでもない。
ただ空は曇っていた。

雨が降るのだろうか。
この家に僕の傘は無いのだが。

長靴は履いて出掛けよう。
いや、そもそも出掛ける必要があっただろうか。

そこでふと気がつくのだが。

僕の今は今日なのか明日なのか。

起きているのか眠っているのか。

確認してみる術もない。

なぜなら僕はこの世界にたった一人なのだから。

恋を詠う

恋を詠う

恋に憧れて恋の唄を歌う

何処にも居ない君のため
愛を説いて君を抱く

切なさは増すばかり
温かな肌を夢想する

あれはいつの事だろう
あれは何処であっただろう

君は確かに居たはずだった
あの日に歌ったあの唄を

何処にも居ない君に送る