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16.産後の準備

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プロローグ
1.男の役目
2.ドキドキとそわそわ
3.初めての産婦人科
4.ママの成長記録
5.夫の役割
6.母子手帳
7.妊娠3ヶ月
8.マタニティブルーとパタニティブルー
9.安定期
10.胎動の確認
11.性別の確認
12.絵本と名前決め
13.マタニティ旅行の計画
14.マタニティマーク
15.妊娠後期



10月13日(30週3日)

妻から掃除機をかけて欲しいとお願いされた。
お腹が重くなって掃除機をかけるのが大変になっていると言う。もちろんそれを引き受けた。

なんでも自分でやろうとする妻だから、頼ってくれるのは嬉しい。そこまで家の中は汚れてはいないと言う感覚だったが、やはりそこは女性目線と男性目線で観点が違うのだと思う。きっと言われる前にやるべきなんだけれど、僕としても頑張りすぎると続かないので、そこは大目に見てもろおうと思う。



10月17日(30週7日)

今日は妻が一人で検診に行った。昼間だったため、僕は仕事だったから行けなかった。サラリーマンであるためしょうがないと言えばしょうがないができればついて行きたかった。

病院までの道中、大きいお腹を抱えて歩かせるのには心配だ。会社で働くことなくフリーで働ければ時間を自分の都合で使えるのになと思った。
昼過ぎに妻から連絡があった。病院に行って無事に家に帰ってきたとのことだった。安心した。

帰って病院での話を聞くと、今日も我が子は元気に動いて異常はなかったとのことだった。助産師との面談では立ち合いについての話を聞いたそうだ。妻は立ち合いは別にいらないと言っていた。

僕もそれに従うつもりだったが、自分の心境が変わりつつある。
妻と赤ちゃんが必死に頑張っているところを、誕生の瞬間を夫としてパパとして立ち会いたいと思うようになった。

だからと言って痛みを軽減できる力はないし、ただ見ているだけだ。それが却って妻にとって負担になるなら立ち会わないでおこうとも思う。

妻曰く、助産師によると多くの旦那さんは分娩室に立ち会わないと言いながらも直前になって分娩室まで行く人もいるのだそうだ。そんなに形式ばったことではないらしく柔軟に対応しているとのことだった。妻としても僕としても初めてのことだ。その時になってみないとわからない。良い意味であまり深く考えないでおこうと思う。



10月20日(31週3日)

妻が夜中に何度もトイレに行っていた。朝方、僕が目を覚ますと何度も寝返りを打って寝苦しそうだった。

どうやら昨夜は寝つきが悪かったらしい。お腹が大きくなって寝るときの体勢が整わず寝苦しい時があるとのことだったが今日は特に辛そうだった。7時に妻は一旦起きて、朝食のパンを食べて和室で寝ると言った。

今日は日曜日ということもあり、僕が洗濯をした。お腹が大きくなって洗濯物をベランダまで運ぶのは大変だろうから浴室乾燥するように促したのだが、妻はいつも無理してベランダに干している。

今日ぐらいはという思いもあり、僕がやることにした。
午後からはベビー用品を買いに行くつもりだが妻の体調が悪ければまた今度にしようと思う。



10月27日(32週3日)

毎週木曜日は妻のお腹の写真を撮っている。リビングでお腹を出して赤ちゃんの成長具合を写真に収めている。

5週目から毎週欠かすことなく撮っている。初めの方から見返すと随分と大きくなった。その間に赤ちゃんは臓器が発達して人間らしくなってきている。胎動も初めは感じずらかったのが、今ではお腹に手を当てることなく目で見てそれとわかる具合に発達している。

大した成長だ。写真を撮るのはいつも僕の役目だったが、先週から妻にカメラの使い方を教えるようにした。理由は僕と赤ちゃんを撮って欲しいからだ。赤ちゃんが生まれた時、妻と赤ちゃんの写真ばかりが増えて僕と赤ちゃんの写真がないのは寂しいなと思った。

大きくなって振り返ったことを想像するとそれは嫌だと思った。なのでそうならないように妻にカメラの使い方を教えるようにした。

明日は結婚して2周年となる記念日だ。今日は結婚祝いとして妻と食事に出かけることにする。多分これを最後にしばらく外食はできなくなる。妻と二人での外出も減るだろう。存分に楽しみたいと思う。


11月3日(33週3日)

今日は妻の実家に帰った。産後は一ヶ月ほど妻と子供を預かってもらうことになっている。僕も妻も初めてのことで余裕がなくなるだろうから、こうして面倒をみてくれる妻の両親にとても感謝している。

妻の両親は初孫の誕生をとても楽しみにしてくれている。赤ちゃんのためにファンヒーターを用意してくれたり、服を買って受け入れる体制を整えてくれている。

妻の実家に行く前に妻の友人の家にも遊びに行った。妻の友人はつい2週間ほど前に第一子が誕生した。その子のお披露目ということでお邪魔をした。生まれたての赤ちゃんはとても小さく、気持ちよさそうに眠っていた。僕たちの子どもと一緒で男の子だ。子どもたち同士も仲良くしてくれたら嬉しい。

妻はやはり出産が恐いみたいだが、もう産むしかないと言っていた。先輩ママである友人も乗り越えたのだからそれが励みになっているみたいだった。母はたくましい。最近では妻は階段を上るのにも一層大変そうになっている。いよいよだ。来月の今頃にはひょっとしたら産まれているかもしれない。僕としてもドキドキしている。


次回は「立ち合いについて」

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