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5.夫の役割

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プロローグ
1.男の役目
2.ドキドキとそわそわ
3.初めての産婦人科
4.ママの成長記録

4月25日(6週7日)

もうすぐ7週目となるのに、つわりというつわりが一向にこない。
先日、少し出血していたと妻が言っていたことが引っかかる。妊娠初期は少量の出血では問題ないとされているそうだが心配になった。

少し前までは気分が悪く、米が食べれないと言っていたのだが最近は食べれるようになっていた。調べたところによると、つわりは2割の人がならないらしい。
吐きづわり、食べづわり、眠りづわり。つわりにも種類があり、人によって症状が異なる。

妻は最近やたらと眠いと言っていたが、自分でもどこからがつわりかよく分からないとのこと。体調のことを考えればつわりはない方がいいのだけれど、つわりがなかったらなかったで赤ちゃんは無事だろうかという心配に変わった。
今、僕ができることは妻をいたわり、安静にしてもらい次回の検診を待つのみだ。



4月30日(7週5日)

この日は友人と遊ぶ予定があった。午前中は友人宅の家に行き、昼からは自宅へと遊びに来るはずだった。しかし妻から体調が悪いと連絡が入った。朝からパートに行くはずだったのだが起きれないとのこと。

友人とは午前中で解散することにした。急いで自宅へ帰ると妻はげっそりとした様子で洗面台の前に立っていた。
今日はパートがあり遅れてでも行かないといけないと言っていた。表情から今までで一番辛そうにしているのが見てとれた。


僕が職場まで送ることにした。いつもは満員電車の中、約一時間かけて通勤する妻。職場でも立ち仕事であり、相当な負担をかけていることに申し訳なくなった。妊娠をしていない状態でも決して楽な環境ではない。ましてや妊娠をして体調が悪いのならなおさらだ。

職場まで車で送り、終わるまで駐車場で待機することにした。数時間後、仕事を終えた妻は少し体調が良くなったかのように見えた。
聞くと、朝起きた時が一番体調がすぐれないとのことだった。そして前日の夜に体調異変を感じた時は、決まって次の日の朝が辛いらしい。そして今までもその傾向が強かったとのことだった。

僕自身も疲れて帰る時があるのだが、そんな言い訳をしないで、その日の妻の調子が良かろうが悪かろうが積極的に家事を手伝おうと思った。

多分、妻は調子が悪くてもきっと無理をするし、僕も気づけないことがあるかもしれない。そもそも「家事を手伝う」という感覚よりは「家事をする」という考え方にしなければならない。妻の仕事であり、僕の仕事でもあるという認識だ。料理は作ってもらうことが多いが、後片付けはよっぽどのことがない限り僕がやろうと決めた。


お腹の赤ちゃんを支える痛みを一人で受けるというのは申し訳なく思うが、つわりがあるということで赤ちゃんの存在を確認できた気がして少し安心した。

しかし、流産の種類の中には体が赤ちゃんが亡くなったことに気づけないままつわりを感じることもあるらしい。そう考えるとつわりが無くても不安になり、つわりがあったとしても安心できないということだった。
妻が妊娠して、情報を広く取り、知識を得ようと思っていたのだが、その情報により不安になった。




次回は「母子手帳」

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