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全て自分の考えた通りになる

このnoteは僕個人のアカウントで会社とは紐ついていないので、正直なことを書く。 経営者である僕は昨期、ものすごい損失を出した。 金融機関もドン引きするレベルだ。 自分でも、その損失を直視するとゲロ吐きそうだ。震える。 何故かといえば、 ほとんど将来に繋がる投資になっていないからだ。 感覚的には、消費でもなく浪費に近い。 しかも自分的には、ビジョンを持ってできる限りエネルギーを投入したつもりだ。しかし今僕の手元にあるのはものすごい損失と、焦燥感だ。 これ以上続ける意味

    • 海軍隠語

      やよいさん、僕は海兵団に入って覚えたことがあります。 色々な隠語、つまり知らなくても生きていけるけど、知っているとちょっと格好いい言葉です。例えば「トンツウ」といえば通信科を指しますし、「陸さん」といえば陸軍のことです。他にも色々ありますがほとんどは下品な意味合いを持つものばかりで、やよいさんは全く知る必要はないのですがこのノートを読むこともないでしょうから書いてしまいます。 「KA」は嬶、「BA」はババア、「モーニングスタン」が朝勃ち、「Nる」はノロケ、そしてなぜか独身者の

      • 愛しいやよいさんへ

        やよいさん、僕はやよいさんに会いたいです。 なぜなら好きなんです。はっきりいうと恋い焦がれています。この男だらけの海兵団の生活には慣れましたが、慣れれば慣れるほど、やよいさんのことで心が乱れます。夜ハンモックの中に潜って緊張が途切れた時は、涙がでるほど恋しくなります。 そんな時は、やよいさんを初めて見たときのことばっかり思い出しています。秋津の夏の夜市、イカ焼きを食べながらぶらぶらしていた僕の目の前に、やよいさんは突然現れました。僕の目の前を歩くやよいさんの横顔は圧倒的に美

        • 手紙を配布する

          海兵団に入って初日に書かされた手紙の返事がボツボツ届きだした。 ただし郵便配達が僕たちに直接手渡してくれるわけではなかった。 「本日、貴様達に届いた手紙を配布する。課業後に教員室へ一人ずつ取りにくるように」 面倒くさいことをやるもんだと思ってたら違った。 「おい井上、これは貴様の父上からの手紙か」 「はい!」 「こっちはどうだ、山下とあるが」 「これは恩師であります!」 「そうかではここで封を切れ、決まりなもんでな」 という具合で、僕は筆おろしをしてもらった近

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        • 祖父母の物語
          5本
        • 煩悩、徒然
          3本
        • 娘に伝える近代史と我が家の歴史
          21本
        • 中年のフィジカルトレーニング
          2本

        記事

          新兵

          それから1週間ほどして、正式な入団式が行われた。佐世保鎮守府長官の平田中将閣下はじめ、将官や左官がずらっと並んだその景観はすごかった。日本という国はやっぱりすごいんだなという気持ちが湧いてくる。 長い訓示を拝聴し、四等水兵としてなんの訓練も受けていないけども、なんとなく俺は一等国の海軍軍人だぞという昂ぶりが心地よかった。 だけどしかし、その日を境に教班長殿の態度が鬼へと変身した。要するに、これまで僕たちは「お客さん」だったのだ。正式な入団とともに、僕らはお客さんから「最下層

          佐世保海兵団

          「やよいさん、今日から僕は、海軍に入ります」 昭和14年12月1日。 僕は、佐世保海兵団に入団した。 熊本の農業高校を卒業したあと、長男だし家業の農家を継ぐのが筋なんだけれど、親父はまだまだ元気で家督を継ぐのはまだ先になるだろうし、田畑よりもっと大きな世界で自分を試してみたいという気持ちが強かった。田畑は、弟が継げばいいとも思っていた。 うちは祖先が紀州藩士だったことが影響しているのか、当たり前のように剣道をやってきたし、僕の腕前は地元で少し恐れられて ”ドン” 「ど

          佐世保海兵団

          第1講 計篇

          兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり。 いつ生きるか死ぬかの場面にでくわすかわからない。 決して侮らず、常に緊張感を持って生きよ。 之を経むるに五事を以てし、之を校するに計を以てして、其の情を索む。 どうやって自分の望む人生を手に入れるか。情報を集めてよくよく準備し、 よくよく考え抜いて、子細かつリアルな計画を立てよ。 一に曰く道、二に曰く天、三に曰く地、四に曰く将、五に曰く法。 人生計画の中で己が有利に戦える方法を求めよ。 道とは目標と計画、天とは時代、地は舞台、

          <0225>生んで育てようぜ!

          ここ200年くらいで、世界大戦という谷を挟んで世界の人口はむちゃくちゃに増えてるわけですが、120億人くらいで落ち着くというのが、大方の予想らしいです。で、ふと、頭の中では漠然と理解しているけど、うまく言語化できない「日本の公的年金もらえないだろうし払いたくない論」について書くことにしました。 例えばですよ、 1947年の合計特殊出生率は4.7人です。 つまり一組の夫婦から生まれる子供の数。 この人たちが65歳になった2012年、若くして亡くなった方を計算しなければ、もちろ

          <0225>生んで育てようぜ!

          <0222>恋愛脳およびヤリたい脳

          えー、まず私の意見としてですね、 男性と女性の脳においてですね、受容体いわゆる何に幸せを感じるかと、 そういうことに関してですね、明確な違いがあると、言わざるをえないんです。 一例を申し上げますとですね、 女性は家庭を守り育てる、このような非常に崇高且つ困難なですね、役割をあー、お持ちでありますから、男性に優しくされたりですね、愛されているという安心感、これを非常に求めるわけであります。 これは、いわゆるスイッチとしてはですね、あー、恋愛スイッチがですね、 入っているわけで

          <0222>恋愛脳およびヤリたい脳

          <0218>日本のサービス業、やっす!

          日本のGDPにおいてサービス業が占める割合は、 他の先進国と比べてかなり低いらしい それでなくても日本の生産性は一般的に低いんだけど、 なかでもサービス業の生産性が低い、利益をあげていないということだ。 まぁ、日本の飲食、美容、デザインとか観光とかホテルとか、 そういう業界で働く人の給料は一般的に安いはずなので 確かにそうなんだろうと思う。 ついでにいえば、我が社RYDENもサービス業に分類されるだろう。 WEB制作、一般的には安いですよね。技術的には激しくコモディティ化

          <0218>日本のサービス業、やっす!

          (第22回)敗れたが祖国は残った

          アメリカは日本を弱体化させる為に農地解放を行ったり財閥を解体したり、色々なことを実行しました。農地解放により、我が家も母方の本家は多くの田畑を失いました。 しかし後になって、日本をヤワな国にしてしまうのは危険だ、再武装させて共産圏への防波堤として機能させた方が良いぞと、方針転換したアメリカは日本に再軍備を促して警察予備隊という自衛隊の前身を作りました。 自衛隊の出自はこういう経緯なので、現在矛盾が起きているのは当然です。 アメリカが日本の平和憲法を作ったのは、根底に日本を

          (第22回)敗れたが祖国は残った

          (第21回)戦後

          終戦に関する様々な出来事は「日本のいちばん長い日」を観るか読んでいただくとして、昭和20年8月15日の玉音放送とともに、ものすごい数の命が失われた戦争は終わりました。 それから至る所で日本軍の武装解除が行われましたが、その時に駐屯していた場所によって、どの国の軍隊に降伏し武装解除されるかが決まっていました。 例えば第六師団が戦っていたブーゲンビル島は、終戦時オーストラリア軍が相手でしたのでオーストラリアに降伏しましたし、大陸の支那派遣軍は中国国民政府軍に降伏したのです。

          (第21回)戦後

          (第20回)スターリン、シベリア

          ソ連は、といいますかスターリンは欧州戦線が片付いたら日本との戦いに参戦する、という連合国との裏打合せは既にできていました。 なぜ日ソ不可侵条約を一方的に破棄してまで日本との戦争に加わるかと言えば、それは戦勝の果実が欲しいからでした。そしてスターリンは戦後の青写真をはっきりと頭の中に描いていたのです。 日本は長年、ソ連を仮想敵国としてきました。ですからソ連との国境に接する地帯に配置されていた「関東軍」というのが、日本最強の陸軍部隊とされてきました。いわゆる「無敵関東軍」とい

          (第20回)スターリン、シベリア

          (第19回)特攻

          特攻は、色々あります。 飛行機に爆弾を積んで突入する航空特攻の他、 人間が魚雷の中に入って自分で操縦して突入する「回天」、人間がロケットエンジンを積んだ爆弾を操縦して突入する「桜花」、大和をはじめとした戦闘艦が一丸となって沖縄へ突入した水上特攻、 あまり知られていないものでは、トヨタのモーターで動くベニヤ張りのボートに爆薬を積んで突入する「震洋」、海岸の浅瀬に潜水して、棒地雷で艦底を突いて自分もろとも爆破する「咬竜」、アンパンと呼ばれた地雷を抱いて戦車に突っ込む肉弾攻撃も、

          (第19回)特攻

          (第18回)大和、坊ノ岬沖

          沖縄で死闘を続ける日本軍と民間人の方々を、制空権、制海権を失った状態でどう支援するか。立案されたのは陸海軍の残存航空戦力を総動員した一機一艦の体当たり「特攻」でした。 海軍軍令部総長の及川古志郎は天皇陛下にこう上奏します。 「海軍航空の総力を挙げて特攻作戦を展開します」 陛下は、こう下問されたと伝えられています。 「飛行機だけか、海軍に船は残っていないのか」 どういう文脈での下問だったのかわかりませんが、僕は「艦艇による支援はできないのか」という意味合いだったのでは

          (第18回)大和、坊ノ岬沖

          (第17回)散るぞ悲しき

          昭和20年初頭、硫黄島(いおうとう)守備隊の方々は、食糧難と水不足と地熱と硫黄ガスと戦い、ものすごい地下陣地の構築を急いでいました。 硫黄島というのは基本的に水が無くて、貯水した雨水か、有害物質が含まれている地下水を飲むしかなく、敵の侵攻を待たずして病で命を落とす人、発狂してしまう方も多かったようです。 そして「定期便」と呼ばれた、一日数回、何カ月も続く航空機による猛爆撃。硫黄島の戦いというのは、米軍上陸から始まったのではないのです。日々そんな猛爆撃を受けながらの陣地構築で

          (第17回)散るぞ悲しき