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noteとクラウドソーシング、こたつ記事ライターがめざすべきなのはどっち?
noteとクラウドソーシング、こたつ記事ライターがめざすべきなのはどっちでしょうか。クラウドソーシングでライター業を営み、最近、noterとしてデビューしたこたつ記事ライターのボクが、ボクの最近の悩みについて考えてみます。
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CrowdWorksやLancersなどのクラウドソーシングプラットフォーム。ちょっと長いので、この記事では〈CSP〉と略称します。このCSPでボクはライターとして、クライアントワークに従事しています。CSPにおけるクライアントワークとは、業務委託契約にもとづいて、クライアントの要望に応じてサービスを提供することです。
一方noteはメディアプラットフォームです。ボクが音声や動画コンテンツを投稿するのは自由です。でもこの記事ではテキストのライティングについて書きます。
CSPとnoteには大きな違いがあります。CSPはクライアントワークのためのプラットフォームです。それに対してnoteは、オウンドコンテンツ(自前コンテンツ)のためのものです。
ところでこの記事はボクの正直な考え方に沿って、忖度なしで書きたいと思います。過激に読める内容があるかもしれませんが、ディスるつもりはまったくありません。なんといってもボクはCSPでお仕事をいただいているのであり、noteに投稿の機会をいただいているのです。感謝しかありません。
欲望のCSP・理想のnote
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あまりにもあけすけでごめんなさい。ボクが考える結論はこのとおりです。
欲望を満たしたいならCSP・理想を目指したいならnote
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図表11.3は以前の記事に描いたものです。その図にふたつの言葉、〈欲望=短期的願望〉と〈理想=長期的願望〉を加えてあります。実はこのふたつの言葉は、物理学者の長沼伸一郎の著書[1]から借りてきました。長沼伸一郎は、人間の短期的願望を〈欲望〉とよび、長期的願望を〈理想〉とよんでいます。
欲望:短期的願望
CSPで活動する目的は、案件をこなして収入を得ることです。〈3か月で月5万円の収入を得ることができるようになりたい〉は、ボクにとっての欲望です。つまりボクがCSPで活動する目的は、欲望を満たすことです。
一方、CSPで〈書く仕事で自立したい理想〉を目指すためには、継続客を獲得することが必要です。ただCSPでは〈欲望〉に重心があります。つまり短期的願望を満たすことが第一の目的になります。その結果、もしかしたら継続客が獲得でき、理想に近づけるかもしれません。
理想:長期的願望
ボクがnoteで活動する目的は、書く仕事で自立する理想に向かうために、ただひたすら記事を書き続けたかったからです。[連載11]で書いたことです。
noteにも欲望を満たすための有料記事があります。しかし有料記事が売れるためには、その著者への信頼が必要です。だから無料で記事を書いて、喜んでいただける読者との〈つながり〉を築くことが先決です。〈価値提供ファースト〉です。その結果、〈押しの経済〉が成立するかもしれません。[連載04]で書いたことです。つまりnoteは〈理想〉に重心があります。
レッドオーシャンのCSP・ブルーオーシャンのnote
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しかし光があれば陰があるものです。だからCSPとnoteにも別の側面があります。レッドオーシャンとは、競争が激しい既存市場のことです。多くの競合がひしめきあい、激しい競争を繰り広げている状況のことです。一方、ブルーオーシャンとは、競争相手がいない(少ない)または未開拓市場を指します。
レッドオーシャンのCSP・ブルーオーシャンのnote
なぜCSPはレッドオーシャンになってしまうのでしょうか。他方、noteはブルーオーシャンになりうるのでしょうか。その秘密はビジネスモデルの特徴にあります。
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CSPもnoteも〈プラットフォーム型ビジネスモデル〉と呼ばれるビジネスモデルの型をもっています。このビジネスモデルにおいてはいずれのプラットフォーマーも、左サイドの提供者と右サイドの受益者のマッチングの役割を担います。
CSPがレッドオーシャンになる理由
CSPにおいては、右サイドにいるライター(受注者)が受益者です。つまりクライアント(発注者)から仕事をもらって収入を得る立場にあります。ここでクライアントはライターより強い力を持ちます。なぜならばクライアント(発注者)はライター(受注者)を選ぶ立場にあるからです。ではライターはどのようにすれば選ばれることができるのでしょうか。
ここにこたつ記事ライターが脱落していくひとつ目の理由があります。CSPは本質的に競争を求める市場です。実に多くのライターが、ひとつの案件に集中します。クライアントはそのライターの実績を主に評価しますが、発展途上のこたつ記事ライターは、厳しい状況におちいらざるをえません。
それに需要と供給の関係からみたときに、昨今のライターブームで参入者が急増している(ボクです)要素を考える一方で、需要の量と質を考える必要もあります。ボクはデータをもっていないのですが、X(twitter)でのつぶやきなどをみていると、2年前に比べて単価も落ちているし、余裕がない案件が増えているとの声が聞こえてきます。
余裕がない案件が増えているのは日本経済が落ち込んでいるからですが、それ以外にも理由があります。CSPにおいては多くのクライアントの期待が、安い文字単価での発注(コストカット)だからです。中には詐欺まがいの低単価を求める案件や明らかな詐欺案件も横行していますが、いまはそれについてはふれません。
しかし予算の豊富なクライアントもいらっしゃるはずなので、ベテランライターはそちらに流れていきます。問題はCSP市場に予算の豊富なクライアントがどれだけいらっしゃるかということです。
ベテランライターはCSP以外にも直契約手段を知っているので、CSP市場から離脱していく可能性があります。するとクオリティが保証されたライターが離脱していくことになり、CSPにはこたつ記事ライターが取り残される羽目に陥りかねません。すると良い発注者が減ってしまうというデフレスパイラルに落ち込んでしまいます。
CSPのビジネスモデルについては、まだまだ検討すべき課題がありますが、今回はここまでにしたいと思います。
ただ実感をもっていえば、ボクは運よく信頼していただけるクライアントにめぐりあえて、いまもCSPで仕事をしています。〈3か月で月5万円〉の目標達成を目的にすれば、CSPはレッドオーシャンであるという結論にしかなりません。でも良いクライアントにめぐりあうことを目的にすれば、世界の見方が180度、変わります。[連載09]で書いたことです。
要はCSPを良いクライアントにめぐり合うための【手段のひとつ】と考えてはどうかということです。なにごとも〈この道しかない〉と思い込んでしまうから〈まさかの葛藤〉に落ち込むのだと思うのです。
そのうえでレッドオーシャンであることの基本理解はあった方が良いと思っています。
noteがブルーオーシャンになる理由
noteとCSPでは、ライターの立ち位置が180度、異なります。CSPではライターは(受注者)でしたが、noteではライターは〈作者〉です。(なんと甘美な響き!)。
さてそれではnoteがブルーオーシャンになる理由、次回に続きます。またお会いできれば幸いです。
出所
[1]『経済学の直観的方法』長沼伸一郎著、講談社刊2020
連載記事一覧
[連載04]押しの経済時代のエフェクチュエーション
[連載05]生成AIは神か悪魔か?芥川賞作家の神回答がツボにはまった件
[連載06]劣等感の真実
[連載07]こたつ記事ライターのエフェクチュエーション① - 絶望感を克服して愉しく生きる方法
[連載08]こたつ記事ライターのエフェクチュエーション?- 収入の不安定さをコントロールする
[連載09]こたつ記事ライターのエフェクチュエーション3:目的や目標ではなくて手段からはじめた方が幸福になれる理由
[連載10]幸せの青い鳥の原則
[連載11]noteとクラウドソーシング、こたつ記事ライターがめざすべきなのはどっち?
[連載12]noteがブルーオーシャンになる理由
[連載13]新しい記事を書くってなんでこんなに愉しいのだろうか?
[連載14]ライターが「やりがい搾取」を感じるとき
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