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【七転び八起き】

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起業からの七転び八起きの一転び目から八起き目までをまとめてみた。
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#飲食店

【七転び八起きの一転び目③】

【七転び八起きの一転び目③】

 調理師学校の同期の親がテナントビルを経営していて、ちょうど空きテナントがあるからどうだろう?ってノリで見に行ったのはビルの2階にあるスナックの跡地で10坪くらいしかない狭い物件だった。床は真っ赤、壁は擦れた白、棚はザ・スナック調。トレイも和式だったし、カウンター内の厨房設備なんてもちろん1つもなくて、エアコンもまともな換気扇すらなく、ビルの階段もどこか古臭くカビ臭いし、こんなとこで飲食店をやるな

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【七転び八起きの一起き目②】

【七転び八起きの一起き目②】

 mixiの魅力はコミュニティと足跡だったと思う。あの足跡機能の絶妙な緊張感と親近感のバランスがとても良かったのに、途中で改悪されてしまったのが本当に残念だ。すごく他人との距離を気にする人たちが嫌がったんだろね、それならSNSをやらなきゃ良いのにってぐらいそれな人をたまによく稀に日頃から多々頻繁に見かけるけど、そういう人ほどSNSに依存していたりもする。

 あの日……みたいな感じで鮮明には覚えて

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【七転び八起きの一起き目③】

【七転び八起きの一起き目③】

 飲食店にとって、ホットペッパーは麻薬なのかそれともただの栄養剤程度のものなのか……その頃、まわりの個人店でもそれについての議論は意見が分かれていて、実際自分も最初は嫌悪感を持って穿った目で眺めていた。

 新規オープンのところに掲載された初月はかなりの集客を望めるけど、平常に戻った時は6ヶ月ぐらいかけてデータを集めて、戦略的に集客を増やすことが大事だというのが営業の意見で、それは間違いなくそうだ

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【七転び八起きの一起き目④】

【七転び八起きの一起き目④】

 mixiで意気投合した友達と突然イタリア&スペインの旅に出かけたことがその後の人生に大きな影響を与えることになったんだけど、とりあえずは調子に乗って液晶テレビも一括で買っていたので帰ってきたらお金が全然なかった。

 BRASS MONKEYをオープンさせる前、実は調理師学校時代にもだけど、市内のイタリアンレストランに就職しようとか、どこで修行しようと考えたことが何度かあった。
 けど良さげな個

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【七転び八起きの一起き目⑤】

【七転び八起きの一起き目⑤】

 結局、3階のテナントのゴミの処分は業者に依頼して10万円ぐらいの費用がかかった。それを負担するだけで安い家賃で借りれるんだから悪くない契約だ。長らく使用していなかったのと3階で階段しかないという悪条件もあって家賃は2階と同じ5万円、フリーレント期間は交渉の結果6ヶ月。
 2階のお店を営業しながら3階のゴミの処分や工事をしなければならなかったので、長めのフリーレントをもらえたのはラッキーだ。

 

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【七転び八起きの三転び目②】

【七転び八起きの三転び目②】

 平日でも普通に満席だったし、予約の電話は毎日何度も鳴った。
 半分イタズラで載せたバカデカい広告の効果は絶大で、BRASS MONKEYは移転オープンから連日満席で大盛況だった。少人数から団体客までバランスよく来てくれて、大学生からサラリーマンまで客層も幅広く取り込めた。

 料理をしていて楽しかった。
 オープンキッチンの店内はお客さんの反応がダイレクトに伝わってくる現場だったし、もちろん悪い

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【七転び八起きの三転び目③】

【七転び八起きの三転び目③】

 数字にすると分かりやすいから包み隠さず書いてみるけど、BRASS MONKEYの場合、12月なんかは家賃5万円の物件で250万ぐらいの売上があって、社員は雇わずに自分と最小限のアルバイトたちだけで営業していたから、経費を色々と払ってもザックリ100万ぐらいは利益が出ていたかな。
 12月と1月は特に年間でも売上の高い月だから、ローシーズンはもちろん沈み込むわけで、毎月そのくらい売り上げていたわけ

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【七転び八起きの三起き目①】

【七転び八起きの三起き目①】

 メニューも一新して店内も改装してワインセラーも購入して業者が持ってきたスペインワインのサンプルを何杯も何本も酔っ払うまで飲んで服装も変えて高級食材も色々と仕入れてみたりして、ELECTRIC SHEEPは生まれ変わった。改装の資金をお店で知り合ったフラメンコ教室とのコラボで行った『スパニッシュナイト』というイベントである程度工面できたのも運が良かった。

 客層はガラッと変わり、ある程度の年齢層

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【七転び八起きの三起き目②】

【七転び八起きの三起き目②】

 BRASS MONKEYの週末は団体客が何回転もするような状況で、さらには知り合いの誘いもあって製薬会社のお弁当なんかにも手を出していた。
 その頃は製薬会社が病院で製品説明会をするときに提供するお弁当のルールも緩くて、3000円〜5000円ぐらいが相場だったかな、今は上限が定められていたと思うけど。とにかくそれはお金になった。3000円×50食とかもざらだったから。そこに刺さってた飲食店はけっ

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【七転び八起きの四転び目①】

【七転び八起きの四転び目①】

 ELECTRIC SHEEPの店長はレゲエのセレクターをしていて、分かりやすく言うとレコードを回すDJね、HIP HOPクルーの一員としても活動していたから、出演するイベントがあったりしたら店の営業が終わってからクラブに顔を出したりすることが多くなった。
 お客さんにもDJやシンガー、ダンサーの子たちがいっぱいいたから、自然と友達が増え、気がつけば毎週末クラブで遊ぶようになってたんだけど、まだ旭

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【七転び八起きの四転び目④】

【七転び八起きの四転び目④】

 BRASS MONKEYを残すか、groveを残すかの2択。冷静に考えれば間違いなく前者を残すのが正解だし、それは分かっていた。
 けど、そこで邪魔をしたのがプライドと煩悩ってやつで、より良い選択肢を理解していても、それが後退だと錯覚して間違った道を選んでしまう。
 もしあのタイミングでBRASS MONKEYを残していたら今の人生はなかったと思うから、それはそれで正しかったとは思うんだけどね、

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【七転び八起きの四起き目①】

【七転び八起きの四起き目①】

 時系列がハッキリしていないけどせっかくだからハッキリさせないまま箇条書き気分で書いてみる。

 確かgroveは全品500円という恐ろしい実験的なアイデアを試してみたんじゃなかったかな。ついでに色んなイベントを打ち出したのもこの時期だったと思う。
 とにかく色んなアイデアを思いついたらやってみてなんとか成功を手繰り寄せようと必死だったんだ。
 前菜もパスタもピザもメイン料理も全て500円というシ

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【七転び八起きの五転び目①】

【七転び八起きの五転び目①】

 JAPAN PIZZA EXPOにもラスベガスにもまた挑戦したよ、もちろん準備万端、優勝する気でね。だが、そんなに甘いもんじゃなかった。

 JAPAN PIZZA EXPOは今度はラバーじゃなくシングルアクロバット部門にエントリーしてみた。結果は4位だったかな……3位だった気もするけど2位まで予選通過みたいなルールだった気がするから、予選落ちとしか記憶になく、正直ハッキリ覚えていない。

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【七転び八起きの五起き目③】

【七転び八起きの五起き目③】

 オープンから10日目ぐらいに1人じゃ無理だってことを悟った。6月からの中富良野は楽屋を出た舞台女優だ。ステージの上でスポットライトを浴びてラベンダーを纏い全身で観光地という役を演じ切る。それでもまだストーリーは起承転結の起のあたり。
 誰か助けてくれと知り合いに連絡しまくってなんとかギリギリの綱渡り。週末になると何台も何台も観光バスがどこからともなくやってくる、それがこの辺りではどうやらあたりま

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