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「女性の社会進出」について改めて考えさせられた

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<作品紹介>
2019年、イギリス人監督マット・ケイが彼女に迫ったドキュメンタリー短編映画。原題は『Little Miss Sumo』。マンチェスター国際映画祭で最優秀作品賞を受賞し、話題を呼び、本作の主演である今日和(こん ひより)さんはイギリスBBCの『100 Women(今年の女性100人)』にも選ばれた。
<あらすじ>
プロとして土俵に立ちたいという長年の夢を抱える今日和さん。しかし、相撲界は男性優位な世界。その中で「女子相撲」の認知に貢献しながら、自身の夢を達成するために奮闘する。

【※注意】この記事はネタバレを含んでいますので、気になる方は先に映画をご覧いただいた方が良いかもしれません。

世界に誇る日本人女性

国内に限らず、国外においても活躍されている日本人は多々いらっしゃいますが、

今回の作品に出演されている今日和(こん ひより)さんもその一人です。

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今さんは青森県生まれ。青森は「相撲王国」と言われるほど相撲が盛んな地域で、今さん小学校1年生の時に兄の影響で相撲を始めます。

そして、開始直後からその頭角を表し、メキメキと実力をつけて行った今さんは女子相撲において国内では敵なしに。

しかし、中学や高校の相撲大会で女子部門は設けられていなかったため、世界大会に出場することを目標に取り組んでいました。

相撲の起源は8世紀の豊作を祈る神事に由来すると言われています。

後に武士の武道の稽古として行われるようになり、1603年から1868年の江戸時代に庶民の娯楽となりました。

しかし、相撲の神道の伝統において女性は不浄と見なされ、土俵に上がることは許されないとされています。

そのため相撲界は今現在でも極めて男性優位の世界であり、

実際に2018年には、土俵上でのあいさつ中倒れた舞鶴市市長の応急処置にかかわった女性に対し、行司が土俵から下りるよう促したなんてニュースもありましたね。

これは国内だけでなく国外でも大きなニュースとなり、相撲界の閉鎖的なあり方は大きく注目を浴びました。

「日本の伝統分野なんだから外野がゴチャゴチャ言うな」

という意見はあるのでしょうが、

伝統や文化も時代や社会の変化に合わせるからこそ長く残り続けることができます。

ですから、相撲という大切な日本文化をこれからも残していくことを考えると、

旧態依然の体制を少しずつでも変えていく努力は必要なのではないかと思いますね。

今回の作品ではそのような閉鎖的な相撲界の中で、女子相撲の選手として奮闘する姿が描かれています。

この映画はマンチェスター国際映画祭で最優秀作品賞を受賞するなど高い評価を受け、その後、日和さんはイギリスBBCが選ぶ、

『100 Women(今年の女性100人)』

に選ばれます。『100 Women(今年の女性100人)』は毎年、

地球環境
知識
教育
リーダーシップ
創造性
スポーツ
アイデンティティ

といった各分野で大きな影響力を持ち、人々の心を動かす女性を選出しています。

国内ではあまり大々的に取り上げられませんでしたが、このように日本人の活躍が世界に広がっていくことはとても誇らしく思います。

2020年3月に大学を卒業した日和さんは4月から実業団で新しいキャリアを始められたようです。

今回の作品は短編で18分ほどの内容なので、ぜひご覧ください^^

「相撲人」の視聴はこちら


▶︎「相撲人」のダイジェストはこちら


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