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悪人ほど美しい”言葉”を使う

こんにちは!

国語(現代文)の勉強をやり始めたものの、題材としている評論文の内容がよく刺さります。

こんな状態だとセンター試験中にあれもこれもメモしたくなってテストどころじゃありません。これはこれで学生にはもう戻れない体になってます。

今回ご紹介するのは、出口 汪さんの著書"現代文講義の実況中継①"で登場する藤沢 令夫『言葉』という評論文の一部です。

”言葉”は万能な道具ではない

私たちが普段当たり前のように使う”言葉”。この言葉というものが事物を何も表していないということを意識する人は少ないと思います。

つまり、言葉というのは簡単に用を足すときには役に立つ道具ですが、正確に物事を伝えたいときには言葉では難しいということです。

その時思った一瞬の気持ちや情景を細かく言葉にすることができても、そのまま伝えられているかと言えば受け手によって様々な捉え方があり、正確に物事を伝えられたかと言えばそうではないと言えます。

しかし、現代においては”言葉が事物を何も表していない”にも関わらず、その事実を抜きにしてその言葉のまま受け入れてしまう人があまりにも多すぎるのです

”言葉”を疑う姿勢

"動物のなかでただ人間だけが、愛/自由/正義/祖国/平和/革命/等々の言葉のために、自分の生命さえも捨てることができる。”
藤沢 令夫”言葉”より

戦争中であれば、「祖国のために、、、」と言って命を捧げたたくさんの人がいたと学校で教えられました。でも実際、祖国のために死んだのではなく、一部の権力者のために死んでいったのではないでしょうか。

権力者の”言葉”を信じて「祖国のために」とその言葉を実際の事物として、想像上の世界を作り上げてしまったのです。

それは現在でも同じようなことが起こっています。ネットニュースの言葉をそのまま鵜呑みにしてしまうのは、何も昔から変わっていません。

まとめ

”政治家でも宗教家でもなんでも、悪人ほど善を装って、ひたすら美しい言葉を使っていく
出口 汪"現代文講義の実況中継①"より

言葉が氾濫する時代である現代を生き抜くには、『見抜く力』が必要です。見抜くためには本当の”知恵”がいります。

「知らなかった」では済まされない時代です。自分が無知であることを自覚して、日々学ぶことを習慣にしなければならないと思います。

ありがとうございます!