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【ルーツ旅🌺高知編・夏祭り🎐⑦】7人の郎党の墓と、地面から掘り出されたモノ👻♰

筒井K太郎さんは、昔を思い出すように遠いところに目をやりました。

今から60年ぐらい前のことじゃ。わしはまだ20代で、ガリガリにやせておった……」

(いや、K太郎さんは今でも十分やせていますよ😅)

▼大きなナラの木の下に埋まっていたものは

「ある山の中に、大きなナラの木があってな。そこの根元に何か埋まってるちゅうことで、エラい人がそのあたりの部落の人を何十人も雇って、掘り返させたんよ。

すると、大きなカメ(甕)が出てきた。中には、青色で梵字が書いてある小石がたくさん入っててな。その上に、折れた短剣が置いてあったんじゃ。

それを見たエラい人が、『こりゃあいかん、埋め戻したほうがええ』っちゅうから、あわててみんな、カメをまた元通りに埋め直した。

カメが何のために埋められていたかって? すぐそばに7人の郎党の墓があったから、多分その供養のためじゃろう。

そのあと、その上に神社を建てたから、今でも神社の下には、カメが埋まっているはずじゃ

▼ドラマチックな話にワクワク

私はこの話に、いたく好奇心を刺激されました。

・大きなナラの木の根元から掘り出された大きなカメ。

青い梵字が書かれた小石の上に、折れた短剣が置かれている。

7人の郎党のお墓

カメを埋め戻して、その上に神社を建てた。

これって、なんだかドラマチックな話じゃないですか?
私もそこに行ってみたーい!!!😆

私はK太郎さんに、神社がどこにあるのかを尋ねました。

「場所は、ここから山を下りて車で20分ぐらい。たしか、裏に小さな滝があったな。今日わしは用事があるから、また次のお祭りのときに連れて行ってあげるわ

「ありがとうございます。ぜひ、お願いします!!」

私のワクワクした様子に、K太郎さんは気を良くしたのか、

ついでに、わしが持っている刀も見せてあげるわ。春日神社のお宝とは違うけど、200万円ぐらいした、いいやつやで

「ぜひぜひ、お願いしますっ!!!」😆

ここまで読んで、もしかしたら皆さんの中に、「あれ? 7人の郎党は行方不明になったんじゃ……」と思った方がいるかもしれませんが、そこは遠い昔の話なので、どうぞお気になさらず😅

▼いつも最後に「続く」が出る

その後、Z村から帰るバスの中で、私は思いました。

「Z村に来るのは3回目だけど、いつ来ても、最後にドラマの『続く』が出る感じだなぁ。いったい私は何度、Z村に来ればいいんだろう?」

私がルーツ探しを始めてから、これまで色々とドラマチックな出来事がありましたが、Z村ほどではありません。果たしてこのドラマがいつまで続くのか、まったく先が見通せない……。

ただ私も決してヒマなわけではなく、職場を変えたばかりで仕事は忙しいし、まだ手のかかる子どももいます。正直いって、こんなに何度も高知に来るのは負担なのです。

それでも不思議なことに、またここに来なければならない気がしてしまう。一体どうしたらいいのでしょうか?😕

▼曽祖父もルーツを巡ってあちこち旅をした

私はふと、曽祖父(筒井N助)のことを思い出しました。曽祖父は、50代で隠居してから、筒井順慶という偉大な先祖とのつながりを求めて、あちこち旅に出ていたのです。

曽祖父が残した膨大な短歌の中に、こんな歌がありました。

我家の元のもとなる 
おや祖(おや)を旅宿かさね  
とひめぐりける  
年五十八歳

あちこちにめぐる旅わざ何ゆゑか
ひとつ神業か吾も語れじ

意訳すると、

・・・・・・・・・・・・・・・
わが家の先祖をたずねて、旅を重ねてきた私は、もう58歳。

私が何度も旅に出て、あちこち巡る理由は、自分にもわからない。
もしかしたら、神の仕業かもしれない。
・・・・・・・・・・・・・・・

気がつくと、私も曽祖父と同じように、先祖をたずねて旅を重ねています。なぜだかわからないけれど旅に出て、あちこち巡らざるを得ないのは、もしかしたら神の仕業なのかもしれません。

私は、どうせまたすぐここに戻って来ることになるんだろうなぁと思いつつ、東京への帰途につきました。

(続く)
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