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マネジメントスキルテスト(ケース演習)のポイントについて(改訂版)


1 マネジメントスキルテストとは?

 「会社での昇進・昇格について考えてみよう」の後段で書いたように、企業によっては、昇進・昇格のための試験を実施しているところもあります。

 その試験の一つとして利用されているのが、「マネジメントスキルテスト(ケース演習)」です。
 ※マネジメントスキル診断という呼び方をする場合もあります。

 これは、ある混乱した状況の職場のケース(ストーリー)を読んで、その後、その職場で発生している問題を指摘し、解決方法を考えるというテストで、日常業務の中では数値化しづらい社員のマネジメント能力のポテンシャルを測定するためのテストとされています。

 マネジメントをしたことがない、そもそも部下なんていない、という方も多いかと思います。しかし、テストですので、正解があるわけです。実際にマネジメントの経験や能力が無くても、準備すれば試験の対策はできるはずです。いくら管理職であっても、初見でこのテストで高い点数を取ることは難しいでしょう。

 そこで、このコラムでは、私が実際に試験を受けたときのフィードバック結果を参考に、経営学(マネジメント)の理論やマネジメント経験も踏まえて、点数が上がるためのポイントを分析してみました。

 このコラムを読まれている方は、この試験については、情報が少ないというのがお悩みで、インターネットで検索してたどり着かれた方が多いかと思います。
 私自身も初めてこの試験を受けたときは、どのような問題なのかということも全く分からないまま、試験問題をめくって頭をかかえたという経験がありました。

 特にこのテストは、問題を表面的に読んで回答してしまうと点数があまり出ないという特徴があるので、どのような意図でこのテストが出題され、何が測られているのかというのを理解したうえで試験に臨む必要があります。

 あくまでも、このコラムでは個人によるテストの分析と解説となりますが、少なくとも試験のイメージは湧くと思いますので、参考にしてみてください。

【改訂履歴メモ】
 ありがたいことに、ダウンロード数が増加し、好評をいただいていることから、最新の情報も踏まえ、改訂を行うこととしました。今後も必要に応じてブラッシュアップしていきたいと思います。
 2023.01.08 初版
 2023.09.23 改訂①
 2023.11.06 改訂②


2 例題(ケース演習)

 以下は、これまでの筆者が複数回受験した経験を元に作成した例題です。状況(発生しているトラブル)は毎回多少異なりますが、おおよそこのようなストーリー(A4・2枚)になっています。なお、解答については、罫線入りの解答用紙(A4・2枚)に自由に記述する形です。

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