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コトバアツメ~覚えておきたい言葉たち~

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ぐっときたり、きゅんきゅんしたり、激しくうなづいたり、背中を押されたり。。。そんな心に響いた言葉の備忘録。
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記事一覧

満ちるからあふれ出る。

満ちるからあふれ出る。

少し前にたまたま見た『tiny desk concerts JAPAN』。藤井風とメンバーによるパフォーマンスが言うまでもなく素晴らしかったことと並んで私の心に残ったのは、MCを全編英語で通す中、『満ちてゆく』の英語紹介が〝Overflowing”という語だったこと。
個人的にこの語のイメージは「あふれ出す」とか「氾濫する」で、外側からの目線による表現として捉えていて(無意識に)、
一方、日本語の

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待ち望む、豊かな時間。

待ち望む、豊かな時間。

島田潤一郎『古くてあたらしい仕事』より

これを読んで、何かを「待ち望む」ということが確かに減っているかもしれないなと思った。十分すぎる程の情報に追われ(ているように感じて)、誰に求められているわけでもないのに、急き立てられている。そうして取った計画や行動も、あっという間に過ぎ去り流れていってしまう気がする。
「待ち望む」あるいは「待ち侘びる」という豊かさを、大切にしたいと気づかされた文章。

夜を乗り越えさせてくれる言葉

夜を乗り越えさせてくれる言葉

その後に、
「つまりは共感です。」と言い換えているのだけれど、それよりも前者の表現の方が、本を読んでいて味わう私自身の感覚としてしっくりくる。

あ、これ、共感してるってことか笑

新年度、リセット、リスタート!

明日から、新年度。
何だかいろいろと手につかなかったここ2ヶ月を良くも悪くもリセットし、新しくスタートを切ることにする。
少し前に読みおあわった『クジラアタマの王様』のクライマックス、たたみかけるような主人公の言葉を自分に突き刺して喝を入れたいと思います。

言わずもがな、情報は大事。そして夢見る力や想像力も。
(「イメージできることは実現する」とも言われるし、そういった経験は私自身にもある)

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ひとり

帰り道
ひとりの車中でラジオ聴く
ひとりじゃない、ひとりじゃない
#今日の短歌

お茶をゆっくり味わえる素敵な場所がオープンします。

お茶をゆっくり味わえる素敵な場所がオープンします。

先日読んだ『#みらいめがね2 』で、#荻上チキ さんが自身のこんな習慣について書いていました。

常にに何かを、しかも同時並行で行っていないと気が済まない時間貧乏性。(中略)
 そんな自分にとって、一日の中で、もっともゆったりとした時間を味わえるのが、ティーブレイクの時。全ての作業を止め、お茶を飲むという行為だけに没頭できる。この時間は、自分にとって、即席のマインドフルネス(瞑想)だったのかも。

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もと居た場所に戻れない・・・悲劇か喜劇か。

もと居た場所に戻れない・・・悲劇か喜劇か。

久々のコトバアツメ。

モノ・ホーミー『するべきことは何ひとつ』という本の中の「星を歩く男の話」より

 男はひたすら同じ方向へと歩き続けていた。陸の端から端まで歩いてしまうと、今度は船に乗り換えてまた同じ方向へと進む。この星は球の形をしているのだという。であるならば、こうして進み続ければ、必ずもとの場所へ戻れるはずだ。どの方向に進んだとしても、それが一定の方向なら、必ずもとの場所に戻ることができ

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呼応してる?

呼応してる?

森田真生『数学の贈り物』より

実感を表現に写し取ったり、逆に表現にしたがって実感を更新したり。その往復こそが、創造行為の醍醐味だろう。
ところで、表現が実感を牽引するのはいいが、実感が表現を手元にひき寄せ続けることも重要である。
でないと、表現はすぐに空疎になる。
現実にしたがって何かを表現することもあれば、生まれてしまった表現に、現実の方が鍛えられていくこともある。

恩田陸『蜜蜂と遠雷』より

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「言語力」と「言語化力」を駆使し、「実感」と「表現」を行き来する。~文章力・表現力を上げるヒント~

「言語力」と「言語化力」を駆使し、「実感」と「表現」を行き来する。~文章力・表現力を上げるヒント~

先日、「読み手にイメージが浮かぶ文章、言葉を紡ぎたい」と書きました。

そのための、
その力を鍛えるための、ヒントを見つけました。
その時も読んだ本がヒントになっていたのですが、これもまた本から。

森田真生『数学の贈り物』より

実感を表現に写し取ったり、逆に表現にしたがって実感を更新したり。その往復こそが、創造行為の醍醐味だろう。
ところで、表現が実感を牽引するのはいいが、実感が表現を手元にひ

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