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短編

25
まとまりのない言葉たち。
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てんかびと

てんかびと

大抵の人間は転がっている。

転がされているのではなく
転がっているのである。

例えば仕事。

転がっているうちに仕事の山に埋もれて死んでいく。

例えば人生。

転がっているうちに他人の人生に足を伸ばしている。

大きな掌の上で
人間が産声を上げた、
それが地球の最初で最後の失敗だった。

自分の足では立たない、
二足でも四足でも歩かない。

世は未だに羊水に埋もれているのだ。

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潰散、

潰散、

涸渇した。
床には1本120円の発泡酒の空き缶、ちらし、枯れたサボテン。虚しい夕焼け。

「殺してくれよ。」

ゆれる電気の紐に向かってそう言った。
言ってみたのはいいものの、うんともすんとも言わない。

こんな細い紐じゃ首もつることができないなぁ
と考えながら脈をはかる。正常。

水道が止められた。

本当に涸渇してしまった。
僕の人生は終わりだ。
ジャンプに挟まってた宝くじが一等だったとかそん

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腐乱

腐乱

愚弄された人生を送る僕は1番線。
正反対のホームに立つ君はいつもの電車に乗り遅れる。

そんな夢をみた。つまらない夢をみたと思った。

7:32 発車のベルが頭蓋骨を劈き、寝起きの僕を不愉快にさせている。
押し込まれる人、人、ひと。

意味はない、
でもいつも僕はその電車を見送る。

頬ににきびが1つ、赤くなっている。

右耳、断線したイヤホン。
かかとが削れたコンバース。
皺の寄った肩の落ちたシ

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ショートケーキ

ショートケーキ

ゆれる、

スカート 心 鼓膜 空気

さける、

人 関係 痛み 傷

手のひらからこぼれおちた物は
何一つ覚えていない。

私はショートケーキの苺に執着するような子どもだった。

一番最後に食べる、とお皿の端に大事に大事に取っておくのがお決まり。

その性格が悪化した。
末期、
もう治らない病気のように体の中で悪性のそれが派生していたのだ。
まるでお風呂のカビのようにこびりついて、どんな薬も

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