みうらま

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最近の記事

社会公園論

「遊びをせんとや生まれけん」(梁塵秘抄) 少なくとも、自分はそう考えている。 人間社会とは、先人によって作られた公園なのだと。 街にある児童遊園は、子供にそれを知らせるための装置。 児童遊園に飽きた子供は、公園を出て街で遊び始める。 街に飽きた子供は、成人として社会で遊び始める。 経済学がいう所の「労働が生み出す財やサービス」もまた遊具。 たとえ労働が苦痛でも、家に帰ってネットで遊ぶ時間があるのなら、 その労働はブランコの順番を待って列に並んでいるようなもの。 並ぶ時間

    • そーか、がっかり。

      「さくら保育園」の園児虐待事件は、統一教会のイベント「ピースロード」の実行委員として名前が上がった村田悠市長によるスピンだ、といった指摘がタイムラインに現れ、ホンマかいなと思っていたらサンデーモーニングの映像にさりげなく三色旗?(写真)製作者の意図、有りや無しや。 福岡のママ友5歳児餓死事件のマインドコントロールは創価学会婦人部の上下関係から始まったことは複数の週刊誌が報じてるけど、新聞とテレビしか見ない人は知らないかも。 40年ほど昔、実家の近所のマンションで、幼児の死

      • アベノアノミー(安倍晋三の死去に寄せて)

         この10年、安倍晋三に対して「死ねばいいのに」と思わない日はなかったくらい。けれどもホントに殺されちゃったので、直情的な表現を抑えてきた自分を褒めてあげたい。  もちろん、事件が僥倖だなんて思わない。かといって、彼が生きていれば「丁寧な説明」が聞けたのに…などという期待は微塵もない。彼は棺桶の前に刑務所に入るべきだった。犯人の凶行はその機会を永遠に奪ってしまった。それが残念で仕方がない。  その犯人、山上徹也についても、膨大なツイートを読めば、環境が同じなら犯人は自分だった

        • CHAIは地球を救う

          日本盛衰45年周期説 日本盛衰45年周期説ってのがあるそうで。  血まみれの明治維新、どん底から日本の近代が始まり、日露戦争で絶頂に至り、敗戦で再びどん底、バブルで再び絶頂へ。この説に拠れば、私達は2035年のどん底まで、順調に凋落を続けることになる。  諸行無常は世の習い。にしても、1周期目が軍事、2周期目が経済ときたら、3周期目には何がやって来るのかが、気にかかる。  13年後に底を打ち、新たに始まる価値観はすでに芽生えているはず。目を凝らせば見えるはず、耳を澄ませば聞こ

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          恐怖と欲望

          恐怖と欲望に取り憑かれている人は、わかりやすい。 動物的でシンプルになるから。 けれど、それは承認欲求のような人間的欲望でも同じこと。 目的を見つめて視野が狭くなるので、はたから見れば恥ずかしいことでも、やれてしまう。 六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人間道、天道)という考え方に照らしてみれば、いつの間にか日本人は餓鬼道に堕ちているみたい。食に飢えてこそいないけれど、欲望に取り憑かれた裸のサル。「歯に衣着せぬ」という言い方があるけれど、欲望には理性、小脳には大脳とい

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          善悪の此岸(つるんとした世界)

          善悪の此岸 40年近く前に橋本治が「いまの子は反抗期がない」といった。 娘は小学校の頃から成人した現在に至るまで決して信号機を無視をしない。 増田書店の前の赤信号を私とカミさんが渡ったあとに気がついて振り返ると、娘は向こうで不機嫌な顔をして私たちを睨んでいる。 昔はこれを「良い子」と呼んだものだけれど、これが標準化されてみると、どうもそんな平穏な話でもなさそうだ、と子育てを終えて考えるようになった。 反抗期がなかったために善悪を自分で考える能力が未熟で、それを補う処

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          新型肺炎雑感(20211111)

          新型肺炎雑感(20211111)少し久しぶりに「またか・・・」。 最初は実母だった。以降、何人から同じ言葉を聞いただろうか。 福島の義父が311の年末に前立腺がんになり、翌年に肺がんで亡くなったことについて話すと、なぜか「それはきっと偶然だから」「ストレスが原因では」と放射能の影響を否定しにかかる人が多い。たばこを吸っていたと話せば「それだ、それ。きっとそれだよ」てな具合で。 「恨んでも詮無きこと、人生を暗くするだけだよ」という善意かもしれない。でもね、こちらは原因を断定し

          新型肺炎雑感(20211111)

          政治マニアを標的にした電波ジャックに洗脳されんなよ

          世論調査の政党支持率が示すのはカルト信者の数でしかない、というのは言い過ぎだろうか。 創価学会や統一教会、日本会議だけのことではない。共産党も立憲民主党も同じようなもの。つまり、いまどき選挙前でもないのに支持政党の名前を言える政治マニアは鉄道マニアと程度を同じくするマイノリティだと申し上げちゃう。 立民党員の私ではあるが、日々心底から支持しているわけもなく、電話による世論調査には「支持政党なし」と回答している。 以前、「支持率が上がらない」と嘆く地元の代議士の秘書を慰めるつ

          政治マニアを標的にした電波ジャックに洗脳されんなよ

          新型肺炎雑感(20210911) ボクチンもワクチン

          911から20年を記念?してワクチン一発目をキメる予定の日。 夏休み自由研究の感想が続々と寄せられて小躍りしていると、20年以上前に書いたテキストの感想までタイムラインに現れて不思議な気分。 今日、死ぬんじゃないか、オレ。不安になりながらファイザーをブチ込んだけれど、今のところは無事。スプーンがくっつかないのがチト残念。 ところで、二の腕とは違う所で痛痒い事態が発生。 CDは自分の手を離れてもはや一切関係はなし。「どーなったって関係ないもんネ」と放置していたら、非常に局所的

          新型肺炎雑感(20210911) ボクチンもワクチン

          新型肺炎雑感(20210817)命令すんな

          コロナ五輪開催中に「反対した人は応援するな」という発言を見かけて、考えてしまった。他人に「坊主憎けりゃ袈裟まで憎め」と命ずるような権利意識、あるいは倫理観てのは、どこからやって来るのだろうか。 コロナ五輪が終わると、櫻井よしこ(韓国の公共放送)とDAIGO氏(YouTubeの発言)が私のタイムラインを賑わせている。ほとんど読み飛ばしつつも、ここは整理が必要と思ったので、書いておく。 彼にも発言の自由がある。それはネットだろうと、多数のフォロワーの前だろうと関係ない、と私は

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          新型肺炎所感(20210723) 五輪狂想曲

          1964年の東京五輪、サッカーファンには伝説の日本vsアルゼンチン戦。 親父は周囲の反対を押し切り、生後4ヶ月足らずの私を駒場スタジアムに連れて行ったそう。 その後、石油ショックまでの数年間が彼の人生のピーク、以降の凋落は私の記憶にも鮮明で、今ではそれが日本の製造業の盛衰に同期していたことを理解している。 「日本40年周期説」てのがある。私はこの周期のピークとボトムに数年の踊り場があると考えている。踊り場には始点と終点があり、その象徴的な出来事を図に記した。 今回の東京

          新型肺炎所感(20210723) 五輪狂想曲

          ここがかっちぇー、馬場辰猪

          ・「日本語文典」 西欧かぶれの批判の仕方近代西欧文化サイコー!と「簡易英語採用論」で日本語廃止を主張した森有禮。(昔からいたんだね)これに対して 「日本語も一般的な法則によって支配される合理的な文法であること」を日本語文典で明らかにした。 「この西欧かぶれめ」と非難するのではなく、日本語を分析して「西欧の合理的言語」と変わらないことを証明する、批判のスタイルがクール。 ・「日英条約論」「いまや、われわれは、現行条約にふくまれている以上のような問題点を討議し、それをそのままに

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          交換モデルX考

          自分にも答えが見つからない疑問をカミさんに投げてみた。 まずは「こんな考え方があるのだよ」と。 柄谷行人て人の説で「交換様式」てのが4つあってね、 ・交換様式Aは、互酬による氏族社会 ・交換様式Bは、略奪(徴税)と再分配(行政)による法治国家 ・交換様式Cは、商品(貨幣)による資本主義社会 実際にはどの要素もいつの国にも時代にも混在していて、主流になってる交換様式が国や時代の特徴づけてるっていう説。 でさ、これから始まるという4番目の交換様式Dによって人類は世界共和国を目指

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          情けは人の為ならず!

          「情けは人の為ならず」に対して俗説と真説の二通りがあることを昔、職場の先輩に聞いたことがある。どちらも立派過ぎて自分には馴染めないので、三つ目の解釈を提案してみたい。 80年代に中米某国でボランティアをしていた人に聞いた話。 日本のある団体が放置自転車を送りたいという。「それは間に合っているから自転車を鉄屑にでもして現金を送ってほしい」と伝えるのだが、それではダメだと。やがて輸送費をかけて送られてきた自転車が寄贈先の町を走る姿を確認しに彼らはツアーを組んでやって来たという。

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          ネトウヨ未満

          いわゆるネトウヨのように他者を中傷することに嗜癖するほどイカれてはいないけれど、ポリコレには猜疑心を抱く男は多い。 ネトウヨ未満でポリコレ以上という層はとても厚いのだろう、私もたぶん、そこに入る。 しかも、彼らはきっかけさえあれば雪崩を打ってネトウヨ化し、日本を再び全体主義化するリスク要因と私は見ている。 微力ながら少しでもその歯止めに供すべく、彼らの思考パターンを4段階に分けて例証する。 1 不都合な事実の出現(悲劇の誕生)   怠惰な思考にとっては面倒な事態の発生 2 

          ネトウヨ未満

          私家版日本現代史

          柄谷行人の新刊を読んでいたら、面白いマトリクス図が出ていたので、これに沿って私が知る60年代以降の日本の変遷を、ざっくり整理してみようとおもう。 ちなみに、上下が政治意識の大小、左右が公的意識の大小を表している。 (1)民主化(6、70年代) 見聞きしたことから推測するに、60年代は政治意識も公的意識も高い(1)民主化の時代だったのではないだろうか。京浜地区は学生運動のアジトが多く、64年生まれの私は、外階段のボロアパートから長髪のお兄さんが警察に連れていかれるのを見たこ

          私家版日本現代史