交換モデルX考

自分にも答えが見つからない疑問をカミさんに投げてみた。

まずは「こんな考え方があるのだよ」と。
柄谷行人て人の説で「交換様式」てのが4つあってね、
・交換様式Aは、互酬による氏族社会
・交換様式Bは、略奪(徴税)と再分配(行政)による法治国家
・交換様式Cは、商品(貨幣)による資本主義社会
実際にはどの要素もいつの国にも時代にも混在していて、主流になってる交換様式が国や時代の特徴づけてるっていう説。
でさ、これから始まるという4番目の交換様式Dによって人類は世界共和国を目指そうってんだけれど、ここでの交換モデルが「X」なんて呼ばれているけど、分からないんだ。何なんだと思う?

テーブルの上で長くなっているネコを抱き上げ、頬ずりしながら、
「無償の愛よ」。
なんじゃそりゃ、だったら「有償の愛」は売春かよ?
いや、待てよ。
「X」を語る時、「贈与」という言葉が交換様式A、報酬を求める「互酬」から独立できなくて混乱しがちなのと同じ構造か。今の日本で贈与といえば総理の長男が贈ってくれるササニシキ。贈与から報酬や報酬への期待を一切除去した贈与をなんて呼ぶ。
「無償の贈与」?
なんじゃそりゃ、だったら「有償の贈与」はFacebookやグーグル検索か。
無料で使わせて個人データを集めて大金持ち。

たしかにネコの性質上、「ここ掘れ、ワンワン」といった報酬がまったく期待できないにも関わらず投入されるリソースは「無償の愛」と呼ぶに相応しいのかもしれない。
しかし、贈与される「無償の愛」、唯物論的下部構造をみれば原資は私の労働賃金。
なるほど、そこは交換様式B。たしかに混在していまずぜ、柄谷先生。

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