恐怖と欲望

恐怖と欲望に取り憑かれている人は、わかりやすい。
動物的でシンプルになるから。
けれど、それは承認欲求のような人間的欲望でも同じこと。
目的を見つめて視野が狭くなるので、はたから見れば恥ずかしいことでも、やれてしまう。

六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人間道、天道)という考え方に照らしてみれば、いつの間にか日本人は餓鬼道に堕ちているみたい。食に飢えてこそいないけれど、欲望に取り憑かれた裸のサル。「歯に衣着せぬ」という言い方があるけれど、欲望には理性、小脳には大脳という衣を着せないと、足下の地獄道まで堕ちてしまう。

宮沢賢治は妹への愛情から自分を修羅と呼んだと聞く。
近年、情愛や憎悪に振り回される修羅の人間像が韓国のドラマや映画で日本人を魅了しているのは、日本人が餓鬼道に堕ちているからで、動物動画が人気なのも同じ理由だったりして。

維新という政党の人たちを見ていて、そんなふうに考えた。

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