ネトウヨ未満


いわゆるネトウヨのように他者を中傷することに嗜癖するほどイカれてはいないけれど、ポリコレには猜疑心を抱く男は多い。
ネトウヨ未満でポリコレ以上という層はとても厚いのだろう、私もたぶん、そこに入る。
しかも、彼らはきっかけさえあれば雪崩を打ってネトウヨ化し、日本を再び全体主義化するリスク要因と私は見ている。
微力ながら少しでもその歯止めに供すべく、彼らの思考パターンを4段階に分けて例証する。

1 不都合な事実の出現(悲劇の誕生)
  怠惰な思考にとっては面倒な事態の発生
2 義侠心の発動(認知的不協和)
  幼稚な道徳観にとっては受け入れがたいストレス  
3 ナマケモノの逆襲(確証バイアス)
  自大なプライドを守るための情報収集
4 ストローマン登場(藁人形論法)
  偏った情報による認知の歪みが生み出した妄想への敵愾心

並べてみればわかるように、伝統ある日本右翼のお歴々とは似ても似つかぬシロモノ。
ネトウヨの定義ほど不毛な議論はないが、ここでは「ネットにウヨウヨいる人たち」のことと定義して、お歴々の名誉のためにも保守や右翼とは無関係とする。
でわ、以下サンプル。


scene.1 恵まれない子どもたち
1 不都合な事実の出現(悲劇の誕生)
  → 報道される恵まれない子どもたち
2 義侠心の発動(認知的不協和)
  → かわいそう、でも何かするの億劫
3 ナマケモノの逆襲(確証バイアス)
  → 援助が彼らをダメにするって話もあるよな
4 ストローマン登場(藁人形論法)
  → 例の慈善団体が子どもたちの不幸を固定化させているんだ

scene.2 差別を受ける人たち
1 不都合な事実の出現(悲劇の誕生)
  → 差別に声を上げる人たち
2 義侠心の発動(認知的不協和)
  → なぬ、知らないことが差別だと?
3 ナマケモノの逆襲(確証バイアス)
  → あいつらこそ特権を享受してるって話もあるよな
4 ストローマン登場(藁人形論法)
  → 在日特権、ズルイ

scene.3 平和を訴える人たち
1 不都合な事実の出現
  → デモなどに足を運び平和を訴える人たち
2 義侠心の発動(認知的不協和)
  → 平和がいいに決まってるじゃねーか、偽善者め
3 ナマケモノの逆襲(確証バイアス)
  → 中国のヤバさ知らねーのかよ
4 ストローマン登場(藁人形論法)
  → 九条を守ってれば安心とかいう奴ら、馬鹿なんじゃねーの

scene.4 原発に反対する環境保護団体
1 不都合な事実の出現(悲劇の誕生)
  → 原発事故発生
2 義侠心の発動(認知的不協和)
  → 受益者は加害者でもあるわけか
3 ナマケモノの逆襲(確証バイアス)
  → 発がんリスクはタバコの方が大きいって話もあるよな
4 ストローマン登場(藁人形論法)
  → 脱原発論者は科学的思考ができずに感情論で騒ぐだけ

scene.5 女性差別
1 不都合な事実の出現(悲劇の誕生)
  → 日本はジェンダーギャップが153カ国中、121位
2 義侠心の発動(認知的不協和)
  → 自分はゲタを履かせてもらってるというのか
3 ナマケモノの逆襲(確証バイアス)
  → 機会は平等、権利は自ら掴み取るものなのだ
4 ストローマン登場(藁人形論法)
  → 福島瑞穂の「おっさん政治をやめさせよう!」こそ差別じゃないか


すみません、書いてたら気分が悪くなってきたんで、終わりにします。


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