Azusa Mizuno

東京在住の記者・編集者。茨城・福島出身で、大分→新潟→大阪に住みました。 旅・猫・動物…

Azusa Mizuno

東京在住の記者・編集者。茨城・福島出身で、大分→新潟→大阪に住みました。 旅・猫・動物・カープ(黒田さん)・高校野球応援・マンガ・映画・おいしいもの・相撲(稀勢の里)がすきです。ハイボール飲めばだいたいしあわせ。

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    たくさん見たステキな映画を忘れないための備忘録。

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    美術展・展覧会や現代アート、旅先で訪れた美術館などのレビューです。絵の「額」を見るのも好きなので、やっぱり生で鑑賞するのがいちばん。海外は額まで含めて写真が撮れるからうれしいな~

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    すきなマンガの備忘録

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スウィング・キッズ 政治思想の対立を超える"ダンス"

前半とってものめり込んで観ていたのに、いや、だからこそ、ラストで「おぉぉぉ……つ、つらい……」と真っ暗な気持ちになった映画を久しぶりに観た。でもほんとにみんなに観てほしい「スウィング・キッズ」。※なにとぞ心が元気なときにね……! 朝鮮戦争当時(1950年代)の巨済(コジェ)捕虜収容所が舞台。新任のアメリカ人所長は収容所のイメージアップのために、戦前はブロードウェイで踊っていた下士官の黒人ジャクソンに「ダンスチームをつくるように」と言い渡す。「そうしたら沖縄にいる妻のところへ

    • アイヌの歌と音楽にひたった ウポポイの楽しみ方②

      念願叶って訪れたウポポイ!今回はわたしがとっても楽しんだ音楽系のプログラム三つを紹介。 ムックリの音色にびっくりまずは伝統楽器、ムックリという笛。これは、湖畔のステージで開かれた「コタンの語り」で、アイヌの生活を紹介してもらった後、女性の奏者が披露してくれました。 『ゴールデンカムイ』で時たま描かれていて想像するに「ビヨーン」って音がするんだろうな~と思っていたら、想像以上の重低音が響いてきて、なんであの竹からこんないろいろな音が出るの……!?と全力で驚く…! 終わった

      • アイヌ文化にどっぷり浸かる ウポポイの楽しみ方①

        先日の遅い夏休みで、念願のウポポイへ行ってきたーーー!! マンガ『ゴールデンカムイ』にどハマりしてから、北の大地の豊かな食や自然、アシリパさんの魅力的なキャラクターもあいまってどんどん「アイヌの文化を知りたい…」という気持ちになり。そこへニュースで「ウポポイができる」と知り……!(高まる)オープンから2ヶ月、ようやく行ってきた!! オープン直後から指摘されている通り、ウポポイは予約システムがとても複雑……。まずはこれから訪れる人のために事前準備を書きます。 ①行く日を決

        • ミャンマー出身の板前さんが握る浅草の寿司屋

          友人が「ミャンマーの方が握るお寿司屋さんがあるんだけど行かない?」と誘ってくれて浅草の「寿司 令和」へ! ミャンマーの方がなぜお寿司を……?と思ってたら、友人が「行く前にこれ読んでおいて!」と記事を2本紹介してくれた。 昨年6月にオープンしたお寿司屋さんは、経営者も板前もミャンマー出身の方なんだそう。みんなで出資して会社をつくり、物件を引き渡された昨年5月の元号変更にちなんで「寿司 令和」と名付けたんだって。 (板長の)マウンさんが来日したのは1996年のこと。母国では軍

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          リチャード・ジュエル 3日間で英雄から容疑者に暗転した実話の映画化

          映画「リチャード・ジュエル」刺さりまくった……。自分がメディアで働いているからというのもあるけど、SNSがある今、誰も人ごとではない。むしろSNSのある今だったら、1本の記事がつけた火にどんどん油が注ぎ込まれて……もっとひどいことになっていたんだろうな……とぞくっとした。 あらすじ: 1996年、アトランタ五輪開催に浮かれたアメリカ国内。アトランタのセンテニアル公園で開かれていたコンサートで、警備員として働いていたリチャード・ジュエルは、不審なリュックを見つける。呼ばれた警

          リチャード・ジュエル 3日間で英雄から容疑者に暗転した実話の映画化

          クオッカが見られなくても…埼玉のかわいい動物たち

          noteを始めた時は、ほぼ旅の報告になるだろうと思っていたのに、気ままに旅に行けない状況に追いやられ、気づいたらマガジン"美術展レビュー"と、"旅"の記事数が同じになってた。びっくり。 今日はそんななかでも行ったマイクロツーリズムのお話。笑った顔みたいに見えるから、「世界でいちばん幸せな動物」と呼ばれているクオッカという動物がいるんですが、生息地のオーストラリア以外では埼玉県こども動物自然公園でしか見られないんです。 当たり前のように大人気で、8月は整理券がないと見られず

          クオッカが見られなくても…埼玉のかわいい動物たち

          ピーナッツバター・ファルコンの不思議な心地よさ

          映画の途中じゃなくて、エンディングでなぜかじんわり涙がにじんだ映画「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」。なんか最近疲れてるな~って人はぜひ見てほしい。おすすめ。 あらすじ:家族に捨てられ、老人ばかりの介護施設で暮らすダウン症のザック。ビデオで何度も見たプロレスラーの学校に入るため、施設を脱走する。 仲の良かった兄を事故で亡くし、投げやりな日々を送っていた漁師・タイラーは、漁の獲物を盗んでいたことがばれ、網に火をつけ、ボートで逃走する。 偶然そのボートに隠れていたザック。

          ピーナッツバター・ファルコンの不思議な心地よさ

          印象派の"女性"画家たちに思うこと

          アーティゾン美術館では、常設展で膨大な石橋財団のコレクションを見ることが出来る。10/25まで「印象派の女性画家たち」特集展示もある。 区別するために仕方ないことではあるんだけど、女性だけ職業に「女性○○」とつくの、モヤモヤしてしまう……(ママ記者とか女医とか女性政治家といった言葉もモヤモヤ)。モネやゴッホやピカソは「男性画家」とはくくられないのに。でもそれもこれも、女性が画家や職業を持った一人として活躍していくのが難しかったからだ。それは今も、かもしれない。 メアリー・

          印象派の"女性"画家たちに思うこと

          伏せられたキャンバスの存在感 原美術館

          原美術館の「メルセデス・ベンツ アート・スコープ」にも滑り込んできた。 旅に出られなくなり、これまで行ったことない都内の美術館を訪れることが増えて、実は原美術館も初めて。こんな瀟洒で閑静な住宅街に美術館が…。 わたしは久門剛史さんのResumeという展示がいちばん好きだったな〜。 壁や床が、いちめん白く塗りつぶされた部屋の中に、目に眩しい蛍光ピンクや黄色、オレンジのキャンバスが伏せられている。 キャンバスの色が壁や床に反射して、ぼんやりそのキャンバスの存在が浮かび上がる。

          伏せられたキャンバスの存在感 原美術館

          SOMPO美術館の開館記念展すべりこみ

          もう美術展へのすべりこみはやめようと誓ったのに…こんなに早く9月がくるなんて思ってなかったんだ… というわけでSOMPO美術館の開館記念展「珠玉のコレクションーーいのちの輝き・つくる喜び」に行ってきました(ごめんなさい、展示は今日まで…)。 5階から降りていくスタイルの新しい展示室はとてもきれい。ヘトヘトになる前に観終わるぐらいの展示数で、わたしにはよかったかな。 最後のトリを飾るゴッホの「ひまわり」は、さすが圧巻。ここはアジアで唯一ひまわりが観られる美術館。絵の制作年が

          SOMPO美術館の開館記念展すべりこみ

          埼玉ピースミュージアムって知ってた?

          チェルノブイリやアウシュビッツ、クライストチャーチ、ペリリュー島、ソウルの南北境界線などなど、戦争や災害に思いをはせて学ぶ旅「ダークツーリズム」が好きで世界各地を旅してきました。 が、コロナ禍で旅に行けず落ち込んでいたところ、友人から「埼玉県の平和資料館いかない?」と誘われました。えっ?埼玉にそんな資料館があったの??という感じ。 調べてみたところ埼玉県こども動物自然公園のそば!ここは、世界一しあわせな動物と呼ばれるクオッカを、オーストラリア以外で唯一飼育しているところなん

          埼玉ピースミュージアムって知ってた?

          観客制限の大相撲 声援を送れないのは切ないけど…

          観客を入れ始めた大相撲。入場時の体温チェックと消毒、マスク着用でソーシャルディスタンスをとって……いつもとは全く違う場所となっている。 観客を入れて再開してくれただけでも嬉しいけれど、声援を送れないのはつらい……。 これまで相撲チケット入手は激戦で、とくに土日の国技館開は抽選で運よく当たって行ければかなりラッキー。相撲好きの先輩と、最速先行の抽選から申し込み、ふたりで枡席(4人分)1枚しか当たらないとかザラだった。 だったのに、今回は席がガラガラ。 砂かぶり席は無観客

          観客制限の大相撲 声援を送れないのは切ないけど…

          オラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」超おすすめ

          オラファー・エリアソンの個展「ときに川は橋となる」がめちゃくちゃよかった……。半日休をとって平日に行ってきたんだけど、空いてる平日に行くのを全力でオススメする。全部の展示をじっくり見られたし、光のアートを独り占めできる時間もあった。 この展覧会のテーマは、気候変動やサステナブル。公式HPには、 オラファー・エリアソン(1967年生まれ)はアートを介したサステナブルな世界の実現に向けた試みで、国際的に高い評価を得てきました。本展覧会は、エリアソンの再生可能エネルギーへの関心

          オラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」超おすすめ

          カラーになった「戦争」 記憶の解凍で自分ごとになる

          当時広島の高校生だった庭田杏珠さんと、東大の渡邉英徳さんの「記憶の解凍」プロジェクトが、『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』の1冊にまとまった。 白黒写真を、AIと、当時を経験した人たちの証言や資料などをもとに、手作業で彩色してカラー化するのが「記憶の解凍」プロジェクト。 渡邉先生が以前、Twitterでシェアしたカラーのきのこ雲の写真を見たとき、今までよりも「これは本当にあったことなんだ」と強く感じて目が離せなくなった。 プロジェクトのうち350枚がおさめ

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          新国立美術館の古典×現代2020 闇に浮かぶ仏像を見つめて

          鴻池朋子さんの皮緞帳が観たくて、こちらも日時指定チケットを買って向かった国立新美術館(六本木)の「古典×現代2020 時空を超える日本のアート」。 八つの古典と現代のアートがコラボ。「八つのびっくり箱をどうぞお楽しみください」という主催者インタビューの言葉どおり、全部の展示に見どころがあってとっても面白かった!「目まぐるしかった」といってもいいぐらい笑 祈りの部屋、光と闇のコラボレーションわたしが最も印象に残っているのは、建築家の田根剛さんの作品。834年(鎌倉時代)に「

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          不思議な世界に誘惑してくるピーター・ドイグ

          のんさんが「音声ガイドをやったよ」という投稿で知ったピーター・ドイグ。スコットランド生まれ、トリニダード・トバゴとカナダで育つ。2002年に拠点をトリニダード・トバゴへ移し、ほかのアーティストに与える影響から「画家の中の画家」とも呼ばれているそう。 今回が日本初の個展だったそうなんだけど、いっぺんに好きになってしまった。印象的だった絵を紹介します。 入ってすぐのところには、なんだか危険な色合いで、心がざわざわ、目が離せない絵「のまれる」があった。タイトルもちょっと怖い。

          不思議な世界に誘惑してくるピーター・ドイグ