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駅にて、心は生絞りジュースを求める #オレンジジュース

南海なんば駅。
和歌山と難波を結ぶ交通の連接点。そして私にオレンジジュース革命(orange juice revolution)が巻き起こった舞台だ。


そもそもなのだが
私が一番フルーツで好きなのはリンゴである。

朝食りんごヨーグルトとか大好きだし、リンゴの香りがする入浴剤とか人にプレゼントするぐらい大好きだ。なぜなら、程よい甘さと果実感があってとても食べやすい。その半面、オレンジはあまり馴染みがなかった。酸っぱいのは好きなのでたまにオレンジも食べたり、あるいはオレンジジュースを飲んだりもしていたのが、正直『これは美味い!!』と絶叫できるオレンジジュースに俺は出会ったことがなかった。

旅行先のホテルの長所とかにもオレンジジュースが出たりするし、飲みはするんだけども、なーんか何の変哲もないというか。酸っぱさだけが目立ってしまって本来のオレンジのポテンシャルを活かせぬままに液体になってしまっている奴らばっかりだなチキショーめってなぐらいには、オレンジジュースの存在を軽視していた。

しかし、そんな自分の日々に謝罪をしたくなるぐらい旨いオレンジジュースがここにある。それがこの「#FEEDMEORANGE」である。

中央改札を抜けた、南海本線ホーム寄りのスタンド

関東ではショッピングモールやら駅やらでちょこちょこ進出していたらしいのだが、関西ではこの南海なんば駅に設置された自動販売機が初進出とのこと。というわけで、いったいどんなもんなのか気になった私は会社帰りにサクッと寄ってみることにした。

見た目は普通の自販機なのだが、中にゴロゴロとしたオレンジが大量に入っている。FEEDMEORANGE最大の特徴は、搾りたての生オレンジジュースが無人の自販機で手軽に買えてしまう、というところにある。駅ナカにあるフルーツスタンドぐらいだったら、都会に住んでいる人ならそんなに珍しくないものだと思うが、それがとうとう無人で成立するようになってしまった、というところになんだか時代の流れを感じる。

どれ、ひとつ飲んでみっか、と思って値段を見て見たら一杯五百円。ぎゃー高い!単純比較で「野菜生活」5日分ぐらいの値段!!多少勇気のいる買い物ではあったものの、ここまで来て一滴も飲まずに帰るわけにもいかず、むしろ口がオレンジジュースを求めていたので私は1000円札を自動販売機に挿入した。

お金を入れると自動で生搾り

ウイーーン、ガッコンガッコン、と音を立てて動き出す自販機。中でオレンジが自動プレッサーで1つ1つ潰されていくのが見える。ワンカップに3つか4つぐらいのオレンジを使い、しっかり絞ってカップに注いでくれる。いわば、紙コップタイプの自販機と同じようなシステムである。

出てきたオレンジジュースは、水色のとてもオシャレ~な感じの紙コップに入っていた。ストローをぶっ刺し、いざ一口。

これが驚くほどのクオリティー。
どえらい旨さだった。


初めに酸っぱさ、そっから後追いで甘みとオレンジの果肉が押し寄せてくる。ぷりっとした果肉がちょこちょこ混じっているのが搾りたてであることの何よりの証拠である。なんだか、昔学校の給食で食べたネーブルオレンジのつぶつぶした食感を思い出してちょっと懐かしかった。

ホテルの朝食で出てくるようなオレンジジュースよりも下手したら旨い。全然アリだわ。もちろん、その場の生搾りってだけに値段も500円と割高なんだけどもそれに見合う味とクオリティーだと私は思う。疲れるとどうしても酸っぱいものとかビタミンが欲しくなる。だから私にとっては、飲むとホッとする味だなと感じた。

カップとかロゴのデザインも凄く好み。刺さる。

コーラとかサイダーとか、しっかり甘くて爽快感のある、ジャンキーな飲み物だってまあ欲しくなるっちゃほしくなる。でも、なんだかんだ帰って来るのは、自然本来の甘さとか酸っぱさがくれるまじりっけのないフルーツジュースなんじゃないだろうか。

会社に出社する15分前、私は駅の端っこでたっぷりビタミンを補給する。そして、忙しすぎてフラフラな体にほんの少しだけ余裕のある心を取り戻して、また歩き始めるのだった。今日も仕事頑張ってきます。



おしまい。



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